Web上で集客を行うのであれば、検索ユーザーへアプローチできるリスティング広告SEOは避けて通れません。
ユーザーが能動的に情報を取りに行く検索エンジン上では、ニーズが顕在化している層へアプローチできるため効率的な集客が可能です。

しかし、顕在層向けの刈り取り型集客はその効率の良さゆえに当然競合も増えていきます。
リスティング広告は入札形式を採用しているため、競合が増えればその分広告費は高騰します。

SEOにおいても同様で、検索数の多いビッグキーワード対策(=顕在層向けの対策)は競合が増えれば増えるほど難しくなります。
Google検索エンジンの精度が向上し、コンテンツの内容が細かく評価されるようになった今は、ビッグキーワードでの対策難易度は更に上がっています。

コンバージョン率の高い顕在層向けの集客は継続して行うべきですが、費用、人的リソースが潤沢にある企業でない限りはそこだけに頼り続けるのは難しいでしょう。
このような背景もあり、近年潜在層向けの施策である「コンテンツマーケティング」が注目され始めています。

コンテンツマーケティングにはオウンドメディア構築やSNS運用など様々な手段がありますが、その中でも特に有効な手段として「記事広告タイアップ広告)」が挙げられます。
広告であり記事コンテンツでもある記事広告は双方のメリットを持ち合わせているため、潜在層向けの施策の中でも高い成果が期待できます。

しかし、記事広告独自の性質を理解せずにWeb広告と同様の評価指標で判断してしまうと、記事広告本来の価値は計測できないでしょう。
記事広告を出稿した場合、どのような評価指標を持つべきなのでしょうか。

今回は、記事広告の定義を踏まえたうえで、広告効果測定ツール「アドエビス」を提供する株式会社ロックオン又座氏に、「記事広告の正しい評価指標」について伺いました。

記事広告(タイアップ広告)とは?

記事広告タイアップ広告と呼ばれる広告形式の一種です。
日本インタラクティブ広告協会(JIAA)は、タイアップ広告を以下のように定義しています。

媒体社が広告を記事調に制作編集する広告コンテンツを指す。媒体自身の特性・コンテンツと連動する企画となることが多いことから、「媒体」と「広告主」の「タイアップ」という意味で「タイアップ広告」と呼ばれる。(※2)

「メディア媒体」と「広告主」がタイアップして制作される記事形式の広告手法は雑誌や新聞などの紙媒体で古くから用いられており、誰でも一度は目にしたことがあるでしょう。

記事広告=ステマだと誤解されやすい?

Webメディアにおける記事広告というと、一時期世間を騒がせたステマ(ユーザーに宣伝と気づかれないように宣伝を行うこと)と同じだと捉える方も少なからずいるのではないでしょうか。
PR表記が無い広告記事を出稿しているメディア媒体が存在していたためそのようなイメージが強くなっているかもしれませんが、明確に「PR表記」されていれば、ユーザー広告コンテンツだと表明していることになるため、ステマにはなりません。

ただ、PR表記されていたとしても、目につきにくい位置に配置されていたり、記事広告だということがわからないような表現をしている場合は「ステマだ」と指摘される可能性があるため、記事広告を出稿する際はどのようなPR表記かも確認するようにしましょう。

記事広告を出稿するメリットとは?

記事広告は、単純な「広告」ではなく、「広告としての文脈」と「記事コンテンツとしての文脈」の双方のメリットを持ちあわせています。

広告としてのメリット

一般的に、自社サービスの「記事コンテンツ」は、自社のオウンドメディアやブログ上で公開するか、もしくはメディア側が自主的に記事を制作し公開するかのどちらかしかありません。

オウンドメディアで記事を公開する場合、費用はほとんどかからないものの、オウンドメディアそのものの影響力によって効果は左右されます。
メディア側が自主的に記事を制作する場合、広報活動を通してアピールはできるものの、影響力の大きいメディアほど掲載基準は厳しい傾向にあるため、確実に記事化されるとは限りません。

影響力があり、且つユーザー層も合致しているメディアに自社サービスの紹介記事を掲載したいのであれば、記事広告という体裁が最も合理的と言えます。
また、記事広告の場合、基本的にはメディア側が記事制作を行うため、客観的な視点が入るうえ、一定の品質は担保されるでしょう。

記事コンテンツとしてのメリット

記事広告は、一般的な広告のように出稿期間中は常に料金が発生するのではなく、制作料金のみで提供される場合がほとんどです。
つまり、一度制作した後はランニングコストは発生しません。

記事広告ターゲットユーザーに評価されるような良質なコンテンツの場合、検索結果での露出も増える可能性があります。
検索結果での露出が増えると、継続的な流入が発生するため、SEO的なメリットが期待できます。(ただし、掲載期間を設けている媒体もあるため、事前に確認するようにしましょう)

また、ユーザーには「読み物」として消費されるため、一般的な広告よりもサービスへの理解が深まりやすい点も魅力です。

記事広告で見るべき指標とは?(又座氏インタビュー)

記事広告の利点を活かし、効果を正しく計測するためにはどのような評価指標をもつべきなのでしょうか。
記事広告を行う意味と評価指標について、株式会社ロックオンでマーケティングプラットフォーム事業統括 専務取締役を務める又座氏に聞いてみました。

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株式会社ロックオンでマーケティングプラットフォーム事業統括 専務取締役 又座加奈子氏

又座氏:
今期に入っていろんな媒体で弊社も記事広告を出稿しましたが、結果、記事広告の影響力は想像以上でした。ポイントは成果となるコンバージョン数なのですが、クリックコンバージョンはやはり少ないです。
しかし、ビュースルーコンバージョンを見てみると、かなりの成果がありますね。

解説:ビュースルーコンバージョンとは?

ビュースルーコンバージョンとは記事広告評価指標の1つです。
記事広告を見たユーザーが一度離脱し、その後何かしらのタイミングでサービスサイトにアクセスし、コンバージョンにいたる流れを「ビュースルーコンバージョン」と呼びます。
反対に、記事広告内から直接サービスサイトに遷移し、コンバージョンにいたることを「クリックコンバージョン」と呼びます。
コンバージョンまでの経路がクリックのみで測れるかどうかで分けられます。

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一般的に、広告はクリックコンバージョン(広告からそのまま離脱せずにLPへ遷移してコンバージョンすること)を狙って実施するものです。
リスティング広告などの顕在層向けの広告であれば、クリックコンバージョンを狙うのは当然であり、評価指標としてはCPA(1コンバージョンあたりの広告費用)をおくべきです。
しかし、潜在層向けの広告である記事広告の場合、クリックコンバージョンのみで測るのは間違いだと又座氏は指摘しています。

潜在層向けの施策である記事広告でクリックコンバージョンが出にくいのは当然

又座氏:
記事広告ビュースルーコンバージョンが出るのは当たり前で、みなさんもわかっていると思うのですが、なぜか測定されていませんよね?
そして、ビュースルーコンバージョンをまずは計測取得したら、あとは費用対効果をどう計測するかですね。リスティングと同じようにCPAをあてるつもりはないですね。
  
なぜかというと、直接的なコンバージョン以外の効果がものすごく大きいからです。
実際に、弊社は記事広告を出稿してから、リスティングのCPAが下がっています。つまり、記事広告にアシストされてリスティングでコンバージョンしているケースが多数出てきているのです。

記事広告リスティング広告の結果を比べると効果の出方が全く異なることがわかります。
ferretで2015年11月に出稿した、記事広告を例に紹介します。

おおよそ、下記のCPAでした。

・リスティングは30,000円
・ferretの記事広告は100,000円

ここだけ見るとリスティングの方が圧倒的に良いですよね。
ただ、記事広告にはアシスト効果があります。

例えば、さっきのCPAに対して、ビュースルーコンバージョンを含めたCPA換算すると、

・ferretの記事広告は14,000円

といった結果になっています。
また、他メディアの記事広告も出稿しておりますが、リスティングのCPA自体も下がっています。

当然ながら、クリックコンバージョンだけ見ると記事広告の効果は悪くなる訳です。
そもそも潜在層向けの施策である記事広告からクリックコンバージョンが起きることはほとんどないのは当たり前のことなんです。

実際、アドエビスに対しても、記事広告の数値を計測したいというお問い合わせが増えてます。
つまり、潜在層向けの広告施策がまた見直されているのかなと思います。

話は戻りますが、記事広告に対してどうやって測定するのかを今一度考えなおす必要がありますよね。

正しい広告価値を計るために、ビュースルーコンバージョンを見る

又座氏:
ここまでのことを、記事広告を出稿する企業が見れてるかってことですよね。間接効果(アトリビューション)もそうですが、特にビュースルーコンバージョンは見られていないケースが多いと思います。

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飯髙:
そもそも、組織のオーダーがそうですよね。これでいくらとれっていう。

又座氏:
まさしくそうですね。
先ほどの話のように、広告効果を詳しく見てみると “コンバージョンに至るまでの初回の接触が記事広告だった” ということは当たり前に起こります。でもビュースルーコンバージョンを計測していなければ、クリックコンバージョンが少ないからリスティングの方が相対的な評価が高くなる、という判断が下されてしまうのです。

そもそも広告ごとにわけて考えていることに違和感がありますね。
リスティング、記事広告、SNS、リマーケティング、オウンドメディアをはじめ、潜在層向け・顕在層向けに様々な施策が複雑に絡み合っているにもかかわらず、その評価軸として直接的な効果だけを追うのは非常に危険なことです。

なのでクリックコンバージョンだけでなく、ビュースルーコンバージョンも計測して、ユーザーがどの広告との接触を経由してコンバージョンしているのかを見るべきですね。

広告施策を総合的な評価で最適化できる広告効果測定ツール「アドエビス」

アドエビス_広告効果測定を基軸としたマーケティングプラットフォーム.png
http://www.ebis.ne.jp/

広告施策を正しく評価するには、直接効果・間接効果を加味した成果を計る必要があります。そのために担当者は、全ての数値を把握し、効果の良し悪しを判断する必要がありますが、
広告媒体のクリックコンバージョンだけでなくビュースルーコンバージョンも加味して広告の価値を見極めるには、スペシャリストでもないかぎり、なかなか難しいのではないでしょうか。

「アドエビス」は、Web広告を一元管理し、それぞれの直接効果・間接効果を可視化することで、総合的な評価の算出に最適化された広告効果測定ツールです。

アドエビスでできること

  • 直接効果・間接効果ともに測定可能
  • 広告成果とユーザー情報を結びつけることが可能

直接効果・間接効果ともに測定可能

広告媒体を一元管理できるため、1回目は記事広告に接触し、2回目はリターゲティング広告に接触してコンバージョン、というように、各広告媒体を横断した効果測定が可能です。

クリックコンバージョン、ビュースルーコンバージョンともに計測できるため、直接的な効果だけでなく、間接的な効果も指標として置くことができます。

広告成果とユーザー情報を結びつけることが可能

コンバージョンデータとユーザー情報を結びつけることもできるため、コンバージョンの「質」を計測することが可能となっています。
コンバージョンの購入金額を加味してコンバージョン属性取得できるため、同じ1件のコンバージョンでも価値の違いまで測定できます。

資料請求・お問い合わせは無料

広告媒体を複数使っているけど、代理店任せになってしまって広告ごとの成果指標しか見ていない、クリックコンバージョン向けの施策だけに頼ることに限界を感じている方は、是非お気軽にご相談してみてはいかがでしょうか。

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参考
※1:世界のネイティブ広告費、今後3年間で倍増し約600億ドルに、日本市場も同じく倍増 | loglyブログ

※2:ネイティブ広告の定義と用語解説│JIAA

※3:ネットの記事、実はステマ広告…おわびや釈明相次ぐ:朝日新聞デジタル