成長してるのに実は競合に負けている?競合分析が必要なワケ

次にSimilarWeb PROをビジネスで利用するデロイトトーマツコンサルティング合同会社、株式会社ジェネレイト、ソネット株式会社の特別講演が行われました。以下は、SimilarWeb PROを使った実践的な競合分析方法について講演した株式会社ジェネレイトの中川 太氏。

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よく使われるGoogleアナリティクスの場合、自社のデータは分かるが、市場や競合と比較したときに現状の良し悪しを判断するのは難しいため、そういったアクセス解析では出来ない調査にSimilarWeb PROを使っていると言います。

その例として、家電量販店大手のアクセス推移についてSimilarWeb PROを使って各社のデータをもとに成長率の高い企業を比較。

中川氏:
ベンチマーキングで何が分かるかをビックカメラさんとヨドバシカメラさんと上新さんの例を出してみたいと思います。

はじめにそれぞれのポジションは家電量販店の総売上高ランキングでは2位ビックカメラと4位ヨドバシカメラと6位上新電機、EC売上高だと4位ヨドバシカメラ、8位上新電機、13位ビックカメラという位置づけです。

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中川氏:
では、データを見ていきましょう。ビックカメラさんのアクセス数の成長率を数字(モバイル+PC合算)で見てみると、昨対比で115%上昇してます。ひょっとしたら、この数字を見たビックカメラのWebマスターの方からすれば「イケてるよね」って思うかもしれませんね。

それでは、これを市場から見てみましょう。これはヨドバシさんと上新さんの昨対比の数字になります。伸び率を見ると、ヨドバシさんが154%、上新さんは129%。ネット業界でも昨対比で成長率が120~110%だったら良いと言われていますが、ヨドバシさんや上新さんは大きく上回っていますね。

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中川氏:
お分かりになると思いますが、先ほどのビックカメラさんは昨対比で伸びてはいるものの、市場全体から見ると実はポジションを落としていたんです。市場によって違いはあれど、こういう成長率が高い市場の場合、競合の伸び率を見たりしないと判断を誤ってしまう可能性があるということです。

そういった視点でSimilarWebを使ったデータ分析は非常に有用だと考えています。

SimilarWeb 3つのチャレンジ

最後に登壇したのはChief Officer Tal Jacobson氏。同社が2016年に行う3つのチャレンジを明かしました。

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Jacobson氏:
1つは、人々はモバイルにシフトしている。つまり、今までのデスクトップからモバイル対応へのWebサイトが求められるため、そこを強化する。

2つ目、プラットフォームをより正確にソートする。私たちは分析し、より良い意思決定をするためにもっと多くのデータが必要になるからだ。

3つ目は、アプリユーザーをアンインストールされる前に理解することである。アンインストール対策のためになるだけでなく、アンインストールまでのエンゲージを正しく集めるのだ。

モバイルからのトラフィックをより高い精度で分析することに力を入れること、そして2月に正式実装されたアプリ解析機能をはじめ、アプリユーザーのインサイトを分析する予定のようです。次に4つの産業においてモバイルへシフトしている現状をSimilarWebのデータから解説しました。

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Jacobson氏:
デジタル戦略を考える際はデスクトップからの施策だけではなく、マルチな戦略が求められるようになる。データから分かるように、大きなブランドでもモバイルからのシェアが増えてきている。

一体どれくらいの人数がデスクトップからモバイルに動いたか、またどのくらいの時間を滞在するのか、どんな消費をどんなデバイスで行うのか。デスクトップまたはモバイルのWebサイトからきたユーザーがどんなページを好むのか、どんなWebサイトがプラットーフォームにトラフィックを送るのか。

そして、それらを通してモバイルとデスクトップの違いに関して分析しなくてはならない。それによって戦略が決まってくるのである。今は意思決定にデータを用いなければいけない時代なのだ。

また、社内でもさまざまな用途でSimilarWebを用いるだろう。私たちもそのようなカスタム欲求には気づいている。例えば、セールスフォースと繋げたい、といったようなものだ。そのため、私たちはSimilarWebのデータがAPI連携で利用できるよう進めている。