ここ2,3年で急速に注目を集めている動画マーケティング
動画広告市場を見ると、2015年は160%の成長率を記録しており、2017年には倍の1,000億円の市場規模になると予測されています。

参考
サイバーエージェント、国内動画広告の市場調査を実施 | 株式会社サイバーエージェント

動画マーケティングへの期待が高まる今、動画を取り入れたプロモーションの実施を考えている企業は多いと思います。
でも、どのような切り口で動画を作成すればいいのか、迷われている方も多いのではないでしょうか。

今回は、Googleが提唱する動画活用方法「HHH戦略」を解説します。
動画の方向性が定まらない担当者様はチェックしてみましょう。

HHH戦略=「Hero」「Hub」「Help(Hygiene )」

「HHH戦略」は、動画コンテンツ制作の際に意識するべき方針を明確にしたもので、Googleが2014年から提唱しています。

Googleは、ユーザーを惹きつける動画コンテンツは大きく「Hero」「Hub」「Help」の3つに分類できるとし、HHH戦略はそれぞれの頭文字をとったものです。

Hero=話題性の高いバイラル動画

「Hero」は、多くの人の目を惹きつける、いわゆるバイラルを目的としたコンテンツを指します。

多額の予算を投じて作られる大掛かりな動画になる傾向が強く、マス広告寄りの発想で作られるものが該当します。

Hub=見込み顧客に関心を持ってもらうための動画

「Hub」とは「つながり」を意味し、企業とユーザーをつなぐ目的が強いコンテンツを指します。
見込み顧客になり得るユーザーが興味・関心を持つであろうコンテンツを制作し、彼らが利用していると思われるチャネルに向けて発信するのが一般的です。

Youtuberを活用したプロモーションはまさに「Hub」的なコンテンツと言えます。
企業のターゲットユーザーとファン層がマッチしているYoutuberを起用すれば、非常に効率的なプロモーションを実施できます。

参考
話題のユーチューバーを活用した企業のPR事例3選|広報・マーケティング向けブログ|ネットPR.JP

Help=既存顧客をメインターゲットにした問題解決型動画

「Help」は、商品の使い方やQ&Aなど、主に既存顧客をターゲットとした企業動画を指します。
話題性を狙うものではないため、「Hero」や「Hub」に比べると拡散性は低くなりますが、顧客のエンゲージメントを向上させるために有効な手段です。

まとめ

3つのカテゴリを、 実施しやすさ順に並べると「 Help>Hub>Hero」になります。

実際、企業が取り掛かりやすいのは自社に関するハウツーをまとめた「Help」コンテンツです。

既存顧客のエンゲージメントを高める、ファン化を促進できる「Help」動画は、狙うべきターゲットが明確であり、作るべき内容も決まっているため、動画の取り掛かりとしてまず「Help」動画を作成するところから始めて動画作成のフローを確認しましょう。

自社の見込み顧客向けに発信する「Hub」の場合は、自社の顧客となり得るユーザーが何に対して興味を抱くかを推測し、それを元に動画の内容を構成していく必要があります。
クリエイティブな要素が入り込んでくるため、動画制作に慣れていない企業が自社だけで行うのは難しいでしょう。
Youtuberを起用したり、動画制作会社に依頼したりなど外部の企業に協力を仰ぐ方が合理的です。

「Hero」コンテンツは、TVCMに近いクオリティを目指す必要があるため、予算が潤沢にある場合に検討してみましょう。

ほとんどの企業の場合、現実的なのは「Help」と「Hub」コンテンツの制作です。
今、自社が優先するべきなのは既存顧客のエンゲージメント向上か、見込み顧客の獲得かを明確にしたうえで動画の方向性を選択しましょう。