インターネットの技術の進歩に伴い、誰もが簡単にホームページを作成できるようになりました。
しかし、いくら技術的な知識をつけても、「なにかダサい……」「なにか物足りない……」と感じることはありませんか?
このような場合、多くは「デザインの基礎」を押さえられていないだけかもしれません。

今回は、デザインの知識が全くない「ノンデザイナー」の方でも、最低限押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。いきなりプロ顔負けのデザインが作れなくとも、これさえ押さえておけば見ている人にも自分の意図をしっかりと伝えることができるでしょう。

1.テーマカラーを厳選する

「なにかダサい……」と感じるWebデザインは、配色のチョイスを間違えている可能性があります。
デザイナーは、何となくこの色が好きだから、という理由で配色を決めることはありません。

Webサイトには、伝えたいメッセージがあります。
例えば、男性向けなのか、女性向けなのか、もしくは高齢者向けなのか、若年層向けなのか、でコンテンツに含まれるメッセージも変わってきます。
デザインも同様で、どんな配色を選ぶかで、伝わるイメージが大きく変わるのです。

配色の決め方だけでも様々な方法がありますが、ここでは軸となる2つの決め方をご紹介します。

カラーアイデンティティを決める方法

カラーアイデンティティ(ドミナントカラーと呼ぶこともあります)とは、あなたの伝えたいイメージに沿って、核となる1色を決める方法です。

例えば、コカ・コーラといえば赤色。赤色には、情熱・大胆さ・愛情などを想起させます。
これは、それぞれの色が持つイメージがあるからです。これらのイメージのことを「カラーパーソナリティ」と呼びます。

具体的なカラーパーソナリティは以下の通りです。

01_カラーパーソナリティ.JPG

- 緑:健康・平穏・自然・交流
 例)スターバックス・CYBER AGENT・LINE

- 黄色:活発・若さ・楽観・応援
 例)マクドナルド・LOFT・クロネコヤマト

- オレンジ:友情・わくわく・創造性
 例)アマゾン・ハーレーダビッドソン・au

- 赤:エネルギー・興奮・危険
 例)H&M・ハインツ・Yahoo! Japan

- ピンク:女性・潔白・ロマンス
 例)もも色クローバーZ・化粧惑星・ゼクシィ

そのほかにも、色が連想させるイメージは数多くあります。

- 紫:忠誠・富・成功・知恵・誘惑
 例)OZ MALL・ANNA SUI

- 青:誠実・安定・平和・清潔
例)AMERICAN EXPRESS・DELL・facebook

- グレー:中立・簡素・未来
 例)Apple・Soft Bank

- 黒:権力・洗練・威厳・優雅
 例)シャネル・FUJIFILM・ROLLS ROYCE

核となる1色が決まれば、明度を少し変えるだけで他の色も自然と決まります。ターゲットに応じてカラーアイデンティティを決めるのは非常に役に立つ方法です。

テーマ別に配色を決める方法

もう一つの方法は、テーマ別に配色を決める方法です。これは、色の明度や彩度ができるだけ近い色を選ぶ方法です。

具体的には、このように選んでいきます。

02_色彩テーマを選んで配色を決める方法.JPG

あまり色の組み合わせが思い浮かばない場合でも、「coolers」や「colordrop」のようなツールを使えば、イメージ通りの配色が見つかることがあります。

coolors.jpg
Coolors

colordrop.jpg
Color Drop

colorhunt.jpg
Color Hunts

2つ以上の色が並ぶと、人は経験をもとにイメージを膨らませます。これを色彩連想効果と呼びます。
どのような読者に読んでもらいたいか、読者にどのようなイメージを持ってもらいたいかを考えて、配色を選ぶのがよいでしょう。