画像共有のソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）の勢いが、ここ数年勢いを増しています。

元々は個々人がプライベートな写真や画像を投稿する用途が主流でした。しかし、近年はサービス・製品のPR、企業の広報活動など、多種多様な使い方がなされています。

最近では国内スポーツ界隈でもSNSを通しての広報活動が活発となっているようです。

今回はプロ野球チームのインスタグラムの活用度を、インスタグラム解析ツール「ナビスタ」を使って分析してみました。

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プロ球団のインスタグラムアカウントの状況一覧

北海道日本ハムファイターズ（@fighters_official）

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フォロワー数：95,000人
総投稿数：425
インスタグラム開始日：2015年2月5日
アカウント開設時からの平均エンゲージメント率：16.80%
よく使われているハッシュタグ：
「#lovefighters」
「#宇宙一を目指せ」
「#爆ぜる」
「#welovehokkaido」
「#伝説を作る準備はできた」

最もいいね！がついた投稿

いいね！数：29,802件（2016年10月30日）
内容：日本シリーズを制した試合後の一枚

東北楽天ゴールデンイーグルス（@rakuten_eagles）

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フォロワー数：44,300人
総投稿数：2458
インスタグラム開始日：2014年5月1日
アカウント開設時からの平均エンゲージメント率：14.81%
よく使われているハッシュタグ：
「#rakuteneagles」
「#楽天イーグルス」
「#東北」
「#プロ野球」
「#tohokugreen」

最もいいね！がついた投稿

いいね！数：6,873件（2016年11月30日）
内容：メジャーリーガーの田中将大投手が帰国時に球団訪問した際の一枚

千葉ロッテマリーンズ（@chibalotte_official）

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フォロワー数：36,300人
総投稿数：654
インスタグラム開始日：2015年5月29日
アカウント開設時からの平均エンゲージメント率：8.84%
よく使われているハッシュタグ：
「#chibalotte」
「#千葉ロッテマリーンズ」
「#マリーンズ秋季キャンプ」
「#ありがとうサブロー」
「#マリーンズ鴨川秋季キャンプ」

最もいいね！がついた投稿

いいね！数：6.931件（2016年9月25日）
内容：サブロー選手の引退セレモニー後の一枚

22年間お疲れ様でした。 #ありがとうサブロー #chibalotte #千葉ロッテマリーンズ

千葉ロッテマリーンズさん(@chibalotte_official)が投稿した写真 -

オリックス・バファローズ（@orix_buffaloes）

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フォロワー数：26,900人
総投稿数：1,827
インスタグラム開始日：2015年9月15日
アカウント開設時からの平均エンゲージメント率：8.55%
よく使われているハッシュタグ：
「#orix」
「#buffaloes」
「#プロ野球」
「#bs2016」
「#baseball」

最もいいね！がついた投稿

いいね！数：3,598件（2016年6月16日）
内容：イチロー選手の日米通算4,257安打の達成を祝う投稿

イチロー選手、日米通算4,257安打達成おめでとうございます！ #イチロー #ICHIRO #日米通算4257安打 #Bs2016 #buffaloes #baseball #ORIX #プロ野球

オリックス・バファローズ公式さん(@orix_buffaloes)が投稿した写真 -

福岡ソフトバンクホークス（@softbankhawks_official）

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フォロワー数：44,300人
総投稿数：255
インスタグラム開始日：2016年2月1日
アカウント開設時からの平均エンゲージメント率：31.12%
よく使われているハッシュタグ：
「#ホークス」
「#softbankhawks」
「#熱男2016」
「#今日のヒーロー」
「#happybirthday」

最もいいね！がついた投稿

いいね！数：10,031件（2016年10月13日）
内容：クライマックスシリーズ第2戦で勝利の立役者となった柳田悠岐選手

読売ジャイアンツ（@yomiuri.giants）

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フォロワー数：30,200人
総投稿数：315
インスタグラム開始日：2016年9月6日
平均エンゲージメント率：20.52%
よく使われているハッシュタグ：
「#巨人」
「#ジャイアンツ」
「#笑顔」
「秋季練習」
「応援よろしくお願いします」

最もいいね！がついた投稿

いいね！数：8305件（2016年10月13日）
内容：鈴木尚広先週の引退会見の様子

プロ野球界のインスタグラム事情

今回インスタグラムを分析して、球団アカウントの有無としては以下の状態でした。

＜パ・リーグ＞
アカウントあり：5チーム（日ハム、楽天、ロッテ、オリックス、ソフトバンク）
アカウントなし：1チーム（西武）

＜セ・リーグ＞
アカウントあり：1チーム（巨人）
アカウントなし：5チーム（ヤクルト、DeNA、中日、阪神、広島）

全体として、パ・リーグのチームの方がインスタグラムを積極的に活用していることがわかりました。
パ・リーグのチームは、2000年代以降に地域密着とIT活用を掲げていました。
マス的な手法が限られる中での施策とし、こうしたSNSを用いてのプロモーションと相性が良かったとも捉えられます。

現に埼玉西武ライオンズも野球にフォーカスしたアカウントは持っていなかったものの、パフォーマンスチームのブルーレジェンズとしては広報活動を行ってきました。

対してセ・リーグは、2016年の秋になって、ようやく巨人がアカウントを開設しました。スマートフォンを所持する人が大幅に増加した現在、こうしたソーシャルメディアを用いた戦略がセ・リーグのチームにとっても欠かせないものへと変わるでしょう。

スポーツ界に押し寄せるSNS運用のトレンド

現在のスポーツ界において、SNSを活用したメディア戦略に力を入れているチームが増えてきています。

2016年に始まったジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ（B.LEAGUE）では、配分金にチームのSNSフォロワー数など考慮するというルールのもと、運用管理がなされています。

また、プロサッカーリーグのJリーグにおいても、2017年からイギリスの「DAZN」が独占的に放送することが決まっています。インターネットの動画配信環境が確保できる場所であればどこでも中継・ハイライト動画を見ることができるようになり、よりソーシャルメディアにおいてのコミュニケーションが重要視されるようになるでしょう。

その中でもインスタグラムは抜群のビジュアルインパクトを誇っていることから、テキスト主体のFacebookやTwitterよりもスポーツの醍醐味を伝えやすいツールであるという認識がなされています。

プロ野球における運用体制は発展途上ですが、今後はこうしたトレンドを押さえてのアカウント開設、運用体制の改善が図られるように思われます。

参考:
【ホークスからドルトムントまで!?】スポーツクラブが活用するTwitter事例6選｜ferret [フェレット]

まとめ

プロスポーツチームは規模感を持って運用できるというメリットはありますが、どのチームも限られた予算の中で効果的な運用を行うための試行錯誤が見てとれます。

最初の導入段階では知らないことも多いかと思われますが、コツを掴めば多くの方にリーチすることが可能となります。
SNS運用を軌道にのせられれば、マス媒体や広告代理店には頼らないプロモーションを実現できるでしょう。