「あれ、いつのまにかデザインが白っぽくシンプルになってきたなぁ」

Facebook MessengerやInstagramなどのスマートフォンアプリの度重なるアップデートの末に、こんなことに気づいたひともいるのではないでしょうか。

デザインは、よりシンプルで、ストレスのかかる要素をそぎ落とす方向へとどんどんと進んでいます。
2012年頃に広まった「フラットデザイン」を皮切りに、「マテリアルデザイン」「ミニマルデザイン」、そして「フラットデザイン2.0」「メトロUIと呼ばれるデザインなどのトレンドが次々と流行し、そうしたトレンドを踏まえたホームページアプリが量産されました。

そして、2017年、果たして次に来るデザイントレンドは一体何なのでしょうか。
その答えが、「白っぽいデザイン」に現れています。

今回は、「白っぽいデザイン」の正体である新しいデザイントレンド「コンプレクション・リダクション」(CR)について解説します。
なぜ、モバイルアプリの先頭を走る企業は次々と「白っぽいデザイン」を採用しているのでしょうか。
「白っぽいデザイン」を採用することで、何が変わるのでしょうか。

コンプレクション・リダクションとは

コンプレクション・リダクション(Complexion Reduction:CR)とは、ニューヨークのデジタルクリエイティブエージェンシー「SWARM」のUX/UIデザイナーであるマイケル・ホートン氏が命名した、シリコンバレーを圧巻する新しいデザイントレンドのことです。

Complexionとは「顔色」「外観」「血色」といった意味で、Reductionとは「削減」、つまりコンプレクション・リダクションとは「色彩要素の削減」を意味します。

下記に示した、2016年春以降にUIや外観デザインを大幅に変更した代表的なスマートフォンアプリの画面をご覧ください。

reduction.png

InstagramやFacebook Messenger、twitter、AirbnbやApple Music、Mediumなど、シリコンバレーの先頭を走る企業が、いわゆる「白っぽいデザイン」を採用しています。

例えば、画像投稿SNSであるInstagramは、それまで紺色のブランドカラーヘッダーUIのバックグラウンドに採用していましたが、今はメニューやアイコンは簡素化され、モノトーンに紫・ピンク・黄色のカラフルなグラデーションをアクセントに加えたシンプルなデザインになっています。
結果的に見出しが大きくなり、アイコンや写真が目立つようになったと言えます。

民泊アプリのAirbnbも従来のピンクを押し出したUIデザインを廃止し、ピンクとミントグリーンをアクセントカラーに採用しながらも全面的に白を基調として、雑誌を選ぶかのように並んでいる旅行先の画像をはっきりと際立たせています

これらの新しいデザインスタイルに共通するのは、背景のような画面上で大きな面積を占める部分の色の数を減らし、基本的には「白とグレー」のモノトーンを採用していること、また文字を大きくしてより太くした「ゴシック書体」や「サンセリフ書体」が採用されていることです。
アイコンもできるだけシンプルな「リニアアイコン」(線を用いたアイコン)を使って、より簡素になっています。
ブランドカラーは、アクティブな(現在選択されている)タブや、時間や新着レビューなど視線を引き付けたいところに、わずかなアクセントとして部分的に使われているだけです。

コンプレクション・リダクションとは、こうした非常にシンプルなデザインのことです。
極力色彩要素を減らすことで、結果としてユーザーのアイコンや旅行先の写真などが主役として目立つようになります。
コンプレクション・リダクションを採用しているアプリは、現在も次々と増えています。