子どもの頃夢にまで見た仕事に大人になって就けたとしても、どんな仕事であっても生産性に関してはシビアに見られます。
経営者やデザイナーが生産性に関するエキスパートだとみなされているのは、どんな時でも、新しいアイデアを見つけるために熟考したり、普段なら思いつかないような解決策を考えたり、同時にあらゆるタスクをこなしたりしなければならないからです。
もちろん、デザインに関する予算や締切を守るという条件付きです。

生産性を上げるには、小さな工夫を積み重ねていく必要があります。
しかし、果たしてどんなことをすれば、少しでも生産性が上がるのでしょうか。

今回は、世界の経営者やデザイナーも実践している、仕事の生産性を上げるための7つのアイデアをご紹介します。

仕事の生産性を上げるためにやるべきこと

1. たった1つのことに集中する

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Appleのスティーブ・ジョブズが生前、事業の優先順位について話し合うために、側近だけを集めて会合を開いていたという噂があります。
その会合でスティーブは、参加者にその年に最も優先すべき事項を尋ねてホワイトボードに書き出すように言ったそうです。
最終的にスティーブはたった1つの最優先事項だけを残してすべてを消し、このように言ったといいます。

「今年はこれがぼくたちの達成すべき事項だ。この1つのことだけを、これまでどんなひとがやってきたことよりも最高に仕上げてやろう」

参考:
Steve Jobs Knew How to Run a Meeting: Here’s How He Did It | Inc.com

もしかしたら、1日に何十回ものツイートをつぶやき、何百回ものメールを処理しているひともいるかもしれません。
量をこなすことはもちろん大切なことです。
しかし、絶対に達成したいたった1つのことにフォーカスし、圧倒的なクオリティに高めることも、生産性向上の解決策の一つとなるのです。

2. 全体を見て仕組み化する

「木を見て森を見ず」という有名なことわざがあります。

デザイナーにはよくあることですが、「神は細部に宿る」という言葉を気にしすぎて、1pxにばかりこだわって、全体性を見失ってしまうことがあります。

しかし、全体的なエコシステムの中で、いまどの作業を行なっているかというのを把握することは重要です。
また、単一のタスクを全体的な仕組みにすることで、効率よく仕事を裁くこともできます。

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Inspired from Amazon

仕組み化を難しく考えているようであれば、Amazonのジェフ・ベゾスが15年以上も前にナプキンに書いた「成長」に関するエコシステムを思い出してみてください。
低コスト、低価格にもかかわらず、一つひとつが次の部分に作用することで、全体として成長に向かうことが可能になるという、全体性の大切さを教えてくれる好例です。

参考:
Infographic: How Jeff Bezos Built his Amazon Empire

3. サバティカル期間を設ける

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サバティカルとは「長期間勤労者に与えられる長期研究休暇」のことで、ラテン語の「安息日」(sabbaticus)に由来する言葉です。
もともとは大学の教員に取られていましたが、テック業界でも採用している企業が増えています。

一般的にサバティカル期間は、単なる長期休暇ではなく、職場を離れながら海外の研究機関や企業で過ごしたり、関連する研究書籍を読む時間などにあてたりすることで、その人を大きく成長するための時間に使われることを想定しています。

日本ではヨーロッパやアメリカのように長期間のサバティカルを設けるという文化はまだ浸透しているとは言えませんが、ヤフー・ジャパンをはじめとして、サバティカルを積極的に設けようとしている企業もあります。

4. 嫌いなひとのためにやる

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ニューヨークの有名なクリエイティブエージェンシーOKFocusのディレクターのライダー・リップスは、「嫌いなひとや、自分のことを信じていないひとのことを思い出して、そのひとのために目の前のことをしなさい」とアドバイスしています。

感情抜きにして仕組みに乗せてしまうのも時には生産性を生みますが、強い感情は、プラスの感情であってもネガティブな感情であっても、強力なモチベーションを生み出します。
今、目の前で自分がしていることが、どんなことを言われようと、世の中をよくするのだという強い確信を持って行えば、他の余計なことはシャットダウンされ、1つのことに集中することができるのです。

5. マトリクスを使う

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縦横に分割したマトリクスを効果的に使うことで、優先すべきこと、フォーカスすべきことが明らかになり、生産性が高まるというのはよく知られていることです。

中でも、「7つの習慣」にも登場する優先順位のマトリクスは、第34代アメリカ大統領のドワイト・アイゼンハウアーが好んで使っていたため、「アイゼンハウアー・マトリクス」とも言われています。
特に彼が連合国軍最高司令官や大統領として活躍した際に持っていたのは、次のような原則だと言います。

「重要なことはたいてい緊急ではなく、緊急なことはたいてい重要ではない」
(What is important is seldom urgent and what is urgent is seldom important.)

参考:
The Eisenhower Decision Matrix: How to Distinguish Between Urgent and Important Tasks and Make Real Progress in Your Life

目の前のことが重要なことか緊急なことかを区別して、優先順位を見極めることが大切です。

6. キッチンタイマーを使う

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もし本当にやるべきことに追われているのであれば、1つのことに集中するとともに不要なことに気を払われないようにする環境を整えることが重要です。

キッチンタイマーは欧米圏では丸い形をしたダイヤル式のものも多いことからエッグタイマーとも呼ばれ、多くのテック人も愛用しています。
スプレッドシートのようにデータベースを扱うことができるオンラインサービスAirtableの共同設立者であるアンドリュー・オフスタッドも愛用者の一人です。
1時間でセットしたタイマーが鳴るまでに100%のデザインを完成させ、少しの休憩を取ってからまた作業を再開しているといいます。

もちろん、手元にキッチンタイマーがなければ、iPhoneのタイマーアプリを起動させてもいいでしょう。
制限時間を設けると、その中でやらなければならないというプレッシャーに駆り立てられるので、生産性を上げるためにオススメの方法です。

7. 作品を公開する

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デザイナーであればPinterestやdribbble、behanceなどに公開したり、ライターであれば自分の考えをブログに残しておくなど、自分のアイデアを所有せずに活用の方向に持っていくことで生産性を挙げているひとびともいます。

カリフォルニアにあるFacebookのデザインチームは、直接Facebookアプリのプロダクトに関係があるかどうかに関わらず、積極的にビジュアルアイデアを Dribbbleに公開するようにしています。
クリエイティブワークであれば、お互いの作品や考え方に触れることでさらに発想が広がるとともに、発想を発信することが習慣になればたくさんの作品のタネにもなります。

まとめ

さまざまな生産性アップの方法がありますが、今回は世界の経営者やデザイナーも実践している7つの習慣をご紹介しました。

他にも、日記をつけたり、スマートフォンの電源を一時的に切ったりと、生産性を上げるためにさまざまな方法論があるでしょう。
大切なのは、自分にあっているのはどれかを見極めて、取り入れるものを絞ることです。

ぜひ、生産性アップの参考にしてみてください。