一人客向けのビジネス事例

ファミリーを対象にしていた商品やサービスの中には、一人で暮らしている単独世帯の増加に合わせて、一人客向けのビジネスを展開し始めたものがあります。
それぞれのサービスの特徴を見ながら、どういった需要に応えているのか考えてみましょう。

カラオケ

ワンカラ|ひとりカラオケ専門店.png
https://1kara.jp/

ワンカラは、一人客向けのカラオケ店で2017年5月現在12店舗を展開しています。

従来は大勢で楽しむことの多かったカラオケに対して*「誰にも気兼ねなく自分1人で好きな歌を好きなだけ歌いたい」*という顧客のニーズに合わせ、運営されています。

レコーディングが行える本格的な音響設備を備えているだけでなく、オートロック付きの部屋やドリンクバーによる飲み物の提供など、一人客に合わせた仕様が特徴的でしょう。

現在では、店舗内でオンライン形式の英語学習が行えるサービスも展開しています。

ウェディング

ソロ_ウエディング(ひとりウェディング)~恋するドレス~|株式会社チェルカトラベル.png
http://cerca-travel.co.jp/solowedding/

株式会社チェルカトラベルでは、独身の女性向けに1人でも利用できるフォトウェディングサービスを提供しています。

こういったウェディングサービスは*「ソロウェディング」*と呼ばれ、カメラスタジオなどでもサービスに取り入れられています。
「たとえ結婚していなくても、ドレスは着てみたい」という需要にマッチしたサービスと言えるでしょう。

参考:
[女性の「1人ウエディング」 自分にご褒美のドレス|日本経済新聞]
(http://www.nikkei.com/article/DGKKZO79901160Z11C14A1EAC000/)

焼肉

yakiniku.png

鉄板を囲みながら食べる焼肉にも、一人客に対応した店舗が登場しています。

店内には鉄板を備えた一人席を複数用意し、他の人を意識せずに自分の好きなタイミングで食べやすい作りとなっています。

なかには一人焼肉だけに特化した店舗もあり*「一人であっても焼肉を楽しみたい」*という需要に応えています。

まとめ

ひとり暮らしの世帯は、1995年の1123万世帯と比べて2015年には1841万世帯にも増加しています。
こういった社会の変化に合わせ、一人客に特化したサービスが数多く登場しました。

企業としては、新たなるビジネスチャンスとしても認識しておきたいところでしょう。
一人カラオケや一人焼肉など、今までの業態のまま席や施設を工夫することで一人客へ特化したサービスを提供しています。
ニッチなビジネスながら、現在ではSNSなどの中心に話題となることで集客が見込めるでしょう。

大手旅行代理店の日本旅行では、ホームページ上で一人で旅行をする人向けに利用しやすい旅行プランを紹介しています。このようにサービス自体を変えなくても、複数人しか利用できなかったプランを一人からでも利用できるようにする方法もあります。

ひとり暮らし世帯の増加に合わせて、自社ではどういった対応方法をとるのか、あるいは対応しないままでいるのか改めて考えてみましょう。

参考:
一人旅におすすめ旅行特集|日本旅行