XR(クロスリアリティ)」を活用した広告が、今大きな注目を集めています。XRとは現実と仮想現実を融合させることで、ユーザーにまったく新しい体験を提供する技術のこと。この革新的な技術を活用した広告企画が続々と登場しており、広告業界に革命をもたらしています。そこで今回は、XR技術を駆使した最新の広告事例を紹介。これからの広告戦略に活かすためのヒントをお伝えします。

目次

  1. デジタルサイネージとXRが融合した新広告メディア「日テレXR」
  2. ダウンロード不要でAR体験! 小田急とTeslaが検証した野外広告の新しい可能性
  3. 空中を走る電車も! XR広告が可能にするリアルとバーチャルが融合した新しい視覚体験

デジタルサイネージとXRが融合した新広告メディア「日テレXR」

日本テレビ放送網株式会社は、今年の4月下旬から5月上旬のゴールデンウィーク期間中に、XR分野のコンテンツ制作サービス「日テレXR」の実証実験を実施しました。この実験は無料で参加できる体験イベントとして、イオンモール浦和美園とイオンモール津田沼の2店舗で行われています。

参加者は同社が開発したAR撮影装置「mixta Shot(ミクスタショット)」の前に立つだけで、人気のタレントやスポーツ選手がまるで隣に並んでいるかのような動画を撮影することが可能。背景もスタジオやドラマのセットになっているため、まるでCMやドラマの世界に入り込んだような没入感を味わえます。撮影した動画は30秒程度の長さがあり、スマートフォンにダウンロードして持ち帰ることが可能です。

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出典:【日テレXR】ショッピングモール内での『没入体験型CM』の実証実験を開始

実証実験は、XRを用いてCMの中に入り込むという体験が、人々のCMへの関心や商品への好感度にどれほど影響するかを測ることを目的に実施されました。日本テレビはテレビ局が培ってきた企画力や演出力などの技術とXRという新領域を掛け合わせることで、「没入撮影体験×デジタルサイネージ×マーケティング」という新たな広告メディアを展開しています。

「mixta Shot」で撮影した動画には、撮影日やCGエフェクト、イベントロゴなどを入れることも可能。また、ダウンロード画面にSNSへの共有ボタンやWebサイトリンクなどの掲載もでき、コンテンツの拡散やWebサイトへの誘導が狙えます。複数人での撮影に対応する「mixta Shot」の他にも、省スペースで使用できる「mixta Shot mini」やタブレットで体験可能な「mixta Shot Tablet」など、様々なプランを展開中です。

ダウンロード不要でAR体験! 小田急とTeslaが検証した野外広告の新しい可能性

同じく今年4月には株式会社小田急エージェンシーと小田急電鉄株式会社が、Tesla Motors Japan合同会社(現Tesla Japan合同会社)と株式会社palanの協力のもとでXRを用いた

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