アンケート広告は、他の広告と比べてユーザーが訴求内容を「自分ごと化」しやすく、自然な形でコンバージョンへと誘導できることから、多くの企業で採用されている広告手法です。

この記事では、アンケート広告の概要や活用シーン、メリット、実施時の課題解決法などについて解説します。

目次

  1. アンケート広告とは
  2. ​​​​アンケート広告はどんな目的に活用できる?
  3. アンケート広告のメリット
  4. アンケート広告を実施する際の課題
  5. アンケート広告を活用して良質なリードを獲得しよう

アンケート広告とは

image1.png

参考:LINE×アンケート施策で「月間新規2,000件」!成功事例の裏側には、業界の環境変化

アンケート広告とは、広告内でユーザーにアンケート回答を促し、短時間で商品理解エンゲージメントを高めることができる広告手法です。

はじめにユーザーを簡単なアンケート回答欄に誘導し、その後コンバージョン(購入・資料請求・問い合わせなど)に導きます。

「アンケート型広告」「アンケート型プロモーション」「アンケートプロモーション」などと呼ばれる場合もあります。

アンケート広告はどんな目的に活用できる?

アンケート広告は、以下3つのマーケティング目的に活用できる施策です。

認知獲得

アンケート広告では、広告を受動的に「ただ眺める」のではなく、「その商品に関連するテーマについて自分なりに考え、アウトプットする」というプロセスを挟みます。

たとえ簡単な設問だったとしても「一旦自分なりに考えて答えを出す」というアウトプットのプロセスを伴うと長期的に記憶が定着しやすくなります。

下図の「エビングハウスの忘却曲線」は、「人はただ情報をインプットしただけでは、わずか1時間後には内容の半分以上を忘れてしまう。しかし、復習をすることで格段に記憶の定着度合いが向上する」ということを示しています。

image3.jpg

引用:エビングハウスの忘却曲線|代々木進学ゼミナール

ユーザーの記憶に残れば、すぐにCVを獲得できなかったとしても、次に想起・選択してもらえる可能性が高まるでしょう。

比較検討

Web上であれこれと情報収集をしながら、競合他社の商品やサービスと比較・検討を行っている「顕在層」に向けても有効です。

アンケートの設問を通して自社の商品やサービスの競合優位性を打ち出し、ユーザー側の理解を獲得できれば、比較検討プロセスにおいて強い印象付けが可能になります。

コンバージョン

アンケート広告は、購入や資料請求、問い合わせといったコンバージョンを獲得したいときにも有効です。

例えば誘導枠で「今アンケートに答えた人には、特別割引価格980円」といった条件を提示し、ユーザーがアンケート回答に進んだとします。

ユーザーは「ここまでアンケートに答えたのだから、その分見返り(インセンティブ)が欲しい、特典条件を逃したくない」といった引き戻れない感情が芽生えるでしょう。その結果、コンバージョンまで誘導しやすくなります。

アンケート広告のメリット

アンケート広告を活用することで、次の4つのメリットを得られます。

1. 他の広告と比べて「自分ごと化」させやすい

アンケート回答は、他の広告に比べて自然な形でコンバージョンへと誘導しやすい点が最大の特徴です。

例えば記事広告の場合、長文テキストで丁寧に商品やサービスのメリットを解説し、読者に深い理解を促します。しかし、これはあくまで「受動的な接触」で、なおかつ、読了までにある程度の時間を要します。

情報が溢れかえっている現代において、「受動的に見た・読んだだけ」では、すぐに忘れ去られてしまう可能性が高いでしょう。

一方でアンケート広告は、ユーザーが「能動的に考え自分の意見を表明する」プロセスを伴うため、自分ごと化させやすいと言えます。

2. 商品・サービスの課題を発見できる

アンケート広告を活用することで、潜在顧客やニーズが顕在化している見込み顧客からも商品やサービスに対する意見を募ることができます。

「本当に欲しい機能は何だろう?」といったことを探りたい時は、既存顧客だけでなく潜在顧客や見込み顧客にも意見を聞きたいところです。

アンケート広告なら「想定するターゲット層に向けて広告を配信する」ことで、まだ買っていない人ともコミュニケーションを取れる可能性が高まります。

設問を工夫することで、「商品やサービスの課題発見」「隠れたインサイト発見」に役立つ場合もあるでしょう。

3. 関心度合いの高いユーザー層を洗い出せる

アンケート広告では、商品やサービスへの関心度合いが高いユーザー層の洗い出しもできます。

「まだ買っていない人」からの回答データを集計してみたら、「想定とは違う年齢層に関心を持たれているな」「意外と男性からの関心が高かった」といった、企業側の想定していなかった結果が得られる場合もあるでしょう。

分析結果次第では、その後のマーケティング施策の根拠とすることもできます。

4. データに基づいた広告施策の改善ができる

アンケートデータを根拠に、広告施策の改善をしていくこともできます。

「想定とは違うユーザー層に興味を持たれている」といったデータがあれば「広告の訴求軸を変えてみてはどうか?」といった新たな仮説を導き出すこともできるでしょう。

その後、実際にユーザーからの反響を獲得できれば、広告の勝ちパターンを見つけることにもつながります。

アンケート広告を実施する際の課題

実際にアンケート広告に取り組もうとする場合、直面しがちな課題についても紹介します。

集客の課題

単なるWebアンケートを実施するだけなら、アンケートフォームそのものは、無料ツールを使うことで作成できます。

しかし、インハウスで取り組もうとすると「集客」のハードルが生じます。「既に買ってくれている人」の連絡先リストは用意できたとしても、「まだ買っていない人」「これから知って買って欲しい人」の連絡先を大量に獲得することは困難でしょう。

BtoBビジネスで、決裁者や経営者に絞った良質なリードが欲しいといった場合には、さらにハードルが高くなります。

媒体の課題

アンケート広告は、FacebookやInstagram、Twitterなどでも簡易的に出稿することができます。

しかしSNS上で実施すると「回答者情報が匿名(実名ではない)」「SNSプラットフォーム外に回答者リストを抽出できない」など、リードを獲得したいという課題に対して本質的な解決にはならないことがデメリットです。

上記2つの課題をクリアし、回答者データの「量」と「質」が必要ならば、アンケート広告の専門会社に依頼することをおすすめします。
 

アンケート広告を外部へ依頼するメリット

アンケート広告を外部の専門会社に依頼するメリットは以下の通りです。
  

●良質なリードを獲得できる

例えばBtoBマーケティングで良質なリードを獲得したい場合には、BtoBメディアや経営者コミュニティ、ビジネスマッチングアプリなどと連携している専門会社に依頼するのがおすすめです。

属性情報を元に、商材のターゲット層に向けてアンケートを配信し、決裁者や経営者のリードを効率よく獲得できます。 

●課題や要望にフィットする設問設計

アンケート広告の専門会社に依頼すれば、自社の課題にフィットする設問設計をしてもらえます。例えば以下のような課題や要望がある場合でも、意図を汲み取った最適な設問を設計してくれるでしょう。

  • まだ買ってない人がどう思っているのか知りたい
  • まずはモニターキャンペーンを実施したい
  • 検討層にサービス理解を深めて欲しい

●大規模なアンケートデータの提供

アンケート広告の専門会社に依頼することで集客数を担保でき、リード情報を含めた大規模なアンケートデータを提供してもらうことが可能になります。

提供データからユーザーニーズを分析し、その後のマーケティング戦略などに活かしていくことも可能です。

アンケート広告を活用して良質なリードを獲得しよう

BtoBマーケティングにおいて、良質なリードを効率よく獲得するためには、決裁者や経営者層が見ているメディアに広告を出すことが有効です。

Web上でよく使われる広告手法といえば他にもディスプレイ広告や動画広告、記事広告なども考えられますが、アンケート広告には他の広告では得られないメリットが多数あります。

ターゲットの理解やエンゲージメントを高める上で非常に有効なアンケート広告の出稿を、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。