2022年上昇キーワードと2023年注目キーワード

◆2022年の上昇キーワード

■イベント

「イベント」のキーワードは、コロナ禍以前2019年までは総合ランキングでも1位をキープし続けるほど企業発表に使用されてきたキーワードでした。しかし、リアルではイベント開催が難しい期間が続き、その順位を落としていました。オンラインイベントが定着化し、規制緩和によってリアルイベント開催が徐々に増えつつあったところに加えて、3月17日に政府よりイベント参加者の上限撤廃(感染防止安全計画の策定が必要)が発表されたことにより、企業によるイベント発表も増え続けています。規制が緩和された中迎えた今夏は伝統的な祭りや各種イベントが3年ぶりに開催されたという報道もあったように、7月8月はランキング1位となりました。

■NFT、メタバース

「NFT」「メタバース」は、2021年のキーワードランキング発表時に注目キーワードとして挙げていましたが、実際に2022年にその登録件数を伸ばしています。2021年1月~10月には836件だった「NFT」は、2022年1月~10月には2929件と約3.5倍に伸び総合31位に、2021年には114件だった「メタバース」は2022年には2620件と約23倍で総合38位になりました。大企業による新規参入や事業連携なども目立ちました。また、スタートアップによる資金調達の発表も活発で、「NFT」と「資金調達」を同時に含むプレスリリースは52件、「メタバース」と「資金調達」を同時に含むプレスリリースは56件でした。

◆2023年に注目されるキーワード

■自販機


昨年49件だった「自販機」は、今年300件と6倍超に増えました。生活において身近な「自販機」ですが、コロナ禍で非接触を意識する生活者に対し、従来の飲料以外にスイーツや食品、生活品といった“変わりダネ”を取り扱う「自販機」が全国に登場しました。実際にうな重やトリュフといった“変わりダネ”食品から、ふるさと納税までも自販機で取り扱うといった主旨のプレスリリースが発表されています。
その商品のユニークさからメディアやSNSでも話題となるものも多く、非接触というニーズが落ち着きつつある中でも、新たな「自販機」が登場し、関連する新情報が増えています。

■Web3


「Web3」はブロックチェーン技術を活用した分散型インターネットを指します。昨年10カ月で7件に留まっていたキーワード登録は、今年180倍超に当たる1287件まで急増し108位まで順位を伸ばしました。
新たに「Web3」を活用した次世代のWebサービスの誕生が期待される中で、大企業の新規事業参入や提携に関するプレスリリースが多数発表されています。また、複数のVCから数十~百億円超規模の「Web3」に特化したファンドの組成がプレスリリース発表されています。2022年内で見ても、1月には28件だったキーワード登録件数は、10月には226件と8倍超に伸び、10か月累計で1287件のキーワード登録がされており、今後さらに増えていくことが予想されます。