今さら聞けない「Fintech(フィンテック)」とは?基本概要&国内主要サービスまとめ
近年、「フィンテック(Fintech)」に関する情報に触れる機会が多くなりました。言葉の響きから「お金」や「テクノロジー(IT)」にまつわる単語だと理解できます。しかし、具体的にどういった領域を指すのか、曖昧にしかわからないという方も多いのではないでしょうか。
じつは、フィンテックの領域に位置するサービスは非常に身近な存在になっています。たとえば、貯金の記録ができるスマートフォンアプリ、ネットショップでの決済サービスなどです。
今回は*「フィンテック」について登場の背景から現状を解説し、「決済」「会計」「貯蓄」「投資」「仮想通貨」という領域ごとのサービス事例*をご紹介します。
「フィンテック(Fintech)」とは
「フィンテック(Fintech)」とは、「金融(Finance)」と「テクノロジー(Technology)」をかけ合わせた言葉です。スマートフォンやPCなどテクノロジーを利用した金融サービスのことを指します。
フィンテックの領域に位置するサービスは、法人の「会計・経理」から個人の「決済」「貯蓄」、「仮想通貨」など多岐に渡って展開されているのが特徴です。かつて専門性が必要とされていた分野でも、スマートフォンから誰でも気軽に利用できるため、既存の金融サービスを揺るがすとも言われています。
フィンテックが浸透したキッカケ
フィンテックが浸透したキッカケの1つに、アメリカで2008年に起きた「リーマンショック」があります。これは、投資銀行であるリーマン・ブラザーズが2008年9月に経営破綻したことで引き起こされた世界的な金融危機です。
リーマンショックによる株式市場の暴落によって、投資家を含む多くの人々は金融機関へ不信感を持ちました。そして、金融機関からリストラなどによって流出した人材がフィンテックのサービス開発へ向ったことも挙げられます。また、ちょうど同時期にiPhoneが発売され、スマートフォンが急速に普及したことも、フィンテックのサービスが浸透するキッカケの1つです。
日本経済新聞出版社から出版されている『フィンテック』(著:野村亮二氏)によると、日本国内では、2015年の春ごろから注目されています。そのため、日本は海外と比較すると、これから発展が期待できる領域と言えるでしょう。
次に、既に盛り上がりを見せている海外のフィンテック事情をご紹介します。
参考:
フィンテック (日経文庫)
海外のフィンテックの事情
フィンテックの発展が著しいアメリカでは、「ミレニアル世代」とよばれる1980~2000年あたりに生まれた若者がフィンテックに関連するベンチャー企業を支えています。
ミレニアル世代は、銀行に対して不信感を持っているのが特徴です。また、ミレニアル世代の73%は、GoogleやAmazon、PayPal、Squareに優れた金融サービスがあれば「銀行を使う」よりも、「それらを好んで使いたい」という調査結果があります。アメリカの人口を担う彼らがフィンテックの発展を後押ししていることが明らかになりました。
実は、アメリカ以外にもフィンテックが急速に発展している地域があります。それが、中国を始めとするアジア太平洋地域です。アクセンチュアの調査によると、アジア太平洋地域のフィンテックへの投資額が急増しており、2015年は前年と比較して4倍を超える投資額に達したことが明らかになりました。
アジアでは、農村地帯のローカルな小売店や、銀行口座やクレジットカードを持たない途上国の人々でも簡単に決済できることから、急速に普及しはじめたという背景があります。
参考:
The Millennial Disruption Index
- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
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