今まで取り組んできたKPI 〜 成功編 〜

7832_004.jpg

KPIに据えた応答率から見えた成長の兆し

●応答率とは
応答率は全体入電数に対して対応できた件数で算出

当社では、CSにとっては当たり前の指標である「応答率」をチーム全体で追うため、KPIに据えおくこととしました。それまでは弊社が使用していたコール管理ツールでは正確な数字が取れなかったため、"サービスの保守・運用を行うCSとして適正な応答ができているのか" "どのような問い合わせが多いか"の分析を行うために、コール管理ツールを変更し、応答率を全員で追うような体制に変更しました。
  
当初、デイリーのお問い合わせに対して応答率は平均96%でした。ただ、この応答率がサービス利用者の増加によって徐々に下がり始め、一時は60%まで下がったこともありました。この時、初めて応答率をチームのKPIとして定め、採用、社員育成、業務見直しなどをチーム全体で行った結果、半年後には平均90%の応答率に回復させることができました。

●成功要因
その際に実施したことは"応答率の見える化"でした。ディスプレイを用意して現状の応答率を誰の目にも届くようにして見える化。現状をリアルタイムで数値化したことで改善点が多々見え、CSチーム全体の意識が大きく変化し、最終的に応答率90%という結果に結び付きました。

ちなみに皆さんは、"お客様が何故CSにお問い合わせをするのか" 考えたことはありますか。

その答えは簡単で、今すぐ解決したい課題が目の前にあるからにほかなりません。

ただ、その頼みの綱であるCS(窓口)がつながらないとなると、お客様は課題を目の前にしながら動けなくなってしまいます。仕舞いに、提供するサービスによっては業務が回らない、売上に支障が出る、顧客に迷惑をかけてしまう……など、多大な影響を及ぼしてしまうような懸念までも潜んでいます。

一見、「応答率」と聞くとその重要性に気付きにくいかもしれませんが、CSメンバー自身も、CSを自社に持っている企業も改めて認識する必要がある重要な指標ですので、改めて見直してみてください。
  

メンバーの課題解決能力が向上

当社CSではお客様の課題を解決するために、オプションサービスの提案を行うことがあります。今までは個人の裁量に委ね、必要があり次第提案をしていたのですが、サービス知識があるメンバーしか提案ができず、全体の課題解決能力に偏りがありました。

その点を改善し、お客様の課題を深堀りして、根幹を解決するための手段としてオプション機能を提案できるメンバーを増やすことができました。

●成功要因
オプション機能成約件数をチームKPIとして定め、個人目標を割り振ったことでメンバーの課題解決能力の向上につながった。

お客様の課題や希望する運用によりご提案できるオプション機能は異なるため、どのような課題・運用であればご提案ができるのかを先輩が表にまとめます。

"どのように提案したら良いのか" "どのような課題をサービス提供に紐づけたら良いのか"など、メンバーが自発的に勉強しお客様の課題の本質をヒアリングすることで課題解決能力を上げ、その結果オプション機能の成約につながる流れを作ることができました。その結果、当時の新人も個人目標を達成し、年間目標を半年間で127%上回る結果を出すことができました。

お客様が欲していないのに無理なセールスをしてしまうとサービス品質を落としてしまいますが、お客様の課題に寄り添った提案をすることで個人の能力向上にもつながり、個人・チームとしても目標達成以上により良い結果につながるKPIでした。