トラフィックの増加から見えてくるネット利用状況の変化

日本国内のトラフィックは2015年から2017年までの3年間で330%にまで増加しています。ではなぜ急速にネットでのデータのやり取りが増加したのでしょうか。
理由を辿ると、社会におけるネットの利用状況の変化が見えてきます。

参考:
NTT Com グローバル Watch vol.2 |トラフィック需要の爆発的増加と、グローバル通信インフラの未来| NTTコミュニケーションズ

理由1.スマートフォンの利用増加

トラフィックが増加した理由の1つとして、スマートフォンの普及があげられるでしょう。
iPhoneに代表されるようなスマートフォンが登場したことで、自宅や会社のパソコンに向かうことなく、簡単にネットを利用できるようになりました。

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引用:
[平成28年版 情報通信白書|ハンドセット(端末)|総務省] (http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc122510.html)

2015年から2020年までのスマートフォン出荷台数は全世界平均で3.9%成長すると予測されており、なかでもアジアや中南米などの新興国の成長は6%を超えています。
今後、スマートフォンを利用する人口が増えていくことで、さらにネットの利用は拡大していくでしょう。

理由2.IoT、M2Mの普及

スマートフォンだけでなく、時計や体温計、産業用の機械など様々なものが現在ではネットにつながるようになりました。

今までネットと接続されることがなかったものをネットにつなぐ「IoT」や機械と機械をネットでつなぐことで産業分野の効率化を図る「M2M」といった手法を聞いたことがある方もいるかもしれません。

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引用:
[平成28年版 情報通信白書|インターネットに接続する様々なモノの拡大|総務省] (http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc121100.html)

実際に、世界におけるIoTデバイスの数は、2013年から増加傾向にあり、2015年から2020年までに2倍以上増加するという予測がたてられています。
なかでも産業分野での成長率が高く、工場や建築現場などでのネット利用はさらに進むでしょう。

参考:
[実際何が違うの?IoTとM2Mの定義の解説&事例紹介|ferret [フェレット]] (https://ferret-plus.com/5681)

理由3.大容量のリッチコンテンツの利用拡大

トラフィックが増加している原因は、ネットに接続する端末や時間が増えただけではありません。
アプリゲームや動画など、やり取りするデータの量が多いリッチコンテンツが拡大したことも理由として挙げられます。なかでも画像や動画のやり取りが多く、アクセスする頻度も高いSNSがトラフィックを増加させる一因となっています。

参考:
[インターネットの現状 - 接続の可視化 | Akamai] (https://www.akamai.com/jp/ja/about/our-thinking/state-of-the-internet-report/state-of-the-internet-connectivity-visualization.jsp)
NTT Com グローバル Watch vol.2 |トラフィック需要の爆発的増加と、グローバル通信インフラの未来| NTTコミュニケーションズ