昨年から、ウェアラブルデバイス(身につけられるインターネット端末)市場が盛り上がっています。

これまでの特に話題を集めたのがAppleのスマートウォッチ「Apple Watch」とGoogleのスマートグラス「GoogleGlass」でした。

GoogleGlassは2013年からベータ版が既に発売されていましたが、今年1月に販売を中止しています。その後の続報がほとんどなく、「GoogleGlassは失敗だった」という見方が強まっています。
GoogleGlassが失敗だったとして、今後はどうなるのでしょうか。

今回は、スマートグラスの大本命とも言うべきGoogleGlassの現状について理解できる記事をまとめました。

1.ウェアラブルデバイスの中で圧倒的な認知度を誇る「Google Glass」

ウェアラブルデバイス知名度調査
認知度ナンバーワンは「Google Glass」――MMD「2015年ウェアラブル端末に関する調査」

2月25日に発表されたMMD研究所の「2015年ウェアラブル端末に関する調査」の結果によると、ウェアラブルデバイスの認知度は昨年に比べ認知度が上昇し、過半数がウェアラブルデバイスを知っていると回答しました。ウェアラブルデバイスの中で最も認知度の高いのがGoogleGlassです。約70%が知っていると回答し、2位のApple Watch(57%)を大きく引き離しています。

2.GoogleGlassオープンベータ版、2014年11月で販売終了

GoogleGlass販売終了
「Google Glass」いったん販売終了、“将来のバージョン”の開発を継続

2013年から、開発者向けに「Google Glass Explorer Edition」(オープンデータ版)が販売されていましたが、2015年1月に販売終了されることが発表されました。
販売終了の発表後、すぐに正式版リリースについての説明があると予想されていましたが、特に具体的な発表はありませんでした。ここからGoogleGlassの動向を不安視する声が増えていきます。

3.CEO自ら「GoogleGlassは失敗だった」と公表

GoogleGlassは失敗
「グーグルグラス」は失敗…ついにトップまで認める発言

1月末のGoogleの第4四半期決算発表時に、最高財務責任者(CFO)のPatrick Pichette氏自ら、GoogleGlassの失敗を認めました。
GoogleGlassには重大な問題がある」とし、「今は立ち止まって戦略を立て直すべき時」と発言したようです。
失敗とはいえ、完全に開発を止めるとは公表していません。一般消費者向けに製品展開する際に様々な問題があったと予想されますが、ここからGoogleGlassは大きく方針転換したようです。

4.企業向けの製品に方針転換

エンタプライズ分野を目指す
ご心配かけましたが元気です―Google Glassはエンタープライズ分野を目指す

GoogleGlassは一般向けではなく、企業での利用を想定したものに方針転換していました。
ウェアラブルデバイス発展の一翼を担う存在として長いこと注目を集めていたGoogleGlassですが、失敗と判断してすぐに一般ユーザーをターゲティングすることを諦め、企業向け製品に大きく方針転換した判断力は、過去の積み重ねにとらわれず、自分たちの目的だけを見据えたからこそできる英断でしょう。

スマートグラスの一般ユーザーへ普及させるためには、まだ超えなければいけない壁が多いようです。しかし他社でもスマートグラスの開発は進んでおり、3月10日にはSONYから「スマートアイグラス」が発売されます。
デザインや使いやすさ(大きい、重い)、倫理面(写真・動画が撮影できるため盗撮の温床になり得る)などなど、あらゆる障壁があるにせよスマートグラス製品が続々発売され、その利便性が認知されるようになれば、少しずつ受け入れる体制が整っていくでしょう。

まとめ

インターネット接続された時計やメガネが普及すれば、私達のネット体験は激変するでしょう。
今までスマホやパソコンで得ていた情報をウェアラブルデバイスから得る機会が増え、検索スタイルも音声検索が主流になると言われています。
そうなると当然、新規ユーザーの集客やリピーター獲得施策も変わっていきます。今はスマホ対応を早急に行うべきですが、その次はウェアラブルデバイス対応を考えなければいけない時代がくるでしょう。
ウェアラブルデバイスがどの程度普及するかを把握しておくためにも、関連情報は常にチェックするようにしておきましょう。

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