Web担当者の方は、日々Webマーケティングの企画書、提案書を作成することが多いのではないでしょうか?Webを活用してマーケティングをしていく中で、具体的なプランを作成し、それらを誰かに説明しないといけないという場面はよくあることでしょう。

資料を作るにあたって、自分でも何が言いたいかわからない、どう説明したらいいかわからないという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。

今回は、マーケティングプランを作成する時に利用すると便利な「ファネル」と「カスタマージャーニーマップ」の基本的な概念を解説します。
ファネルやカスタマージャーニーマップをしっかりと作り、顧客とのタッチポイントを整理すると、分かりやすい資料作成のヒントになります。

顧客とのタッチポイントを考える重要性

ただ闇雲に、今の時代はインターネットでのマーケティングが重要と言っても、中々人は納得してくれません。Webマーケティングを企画する際には、なぜWebマーケティングが有効なのか、既存のオフライン施策と何が違うのかを説明できなくてはなりません。

Webが発展してマーケティングオンラインにまで広がった際の大きな変化は、企業と消費者との接点が多様化したことにあります。インターネットを介することで一般消費者が企業の発する情報に触れる機会が、急激に増えました。

Webマーケティングではこの接点のことを、「タッチポイント」という言葉で表現することがあります。Webマーケティングでは、どのように消費者とのタッチポイントを取り、どのような流れで見込み顧客にアプローチし、商品やサービスを購入してもらうかのストーリーを体系立てて考えることが重要です。

ファネルを活用してタッチポイントを考える

マーケティングのプランニングをする際によく使われるのが、「ファネル」という考え方です。ファネルとは漏斗を意味する言葉で、幅広く集められた見込み顧客をフェーズ分けしモデル化します。

具体的には、認知層、興味層、検討層と言った具合に見込み顧客を階層分けし、出来る限り検討を進めてもらい購入に至るようアプローチしていきます。
見込み客の角度が高くなるほど人数が少なくなっていくことから、図にした際には逆三角形の漏斗のような形になります。

見込み顧客をファネルに分け、それぞれがどのようなステータスかを可視化した上で、次の階層に進めるためにはどのようなアプローチが有効かを検討します。

ファネル.png
上図では「潜在層」「見込層」「直近層」という三段階のファネルに分けています。これらの定義付けは必ず決まっているわけではなく、ご自身のビジネスモデルにあった形を定義付けが必要です。あくまで一例と考えてください。
その階層ごとの顧客の心理や興味度合いによって、有効なタッチポイントを考えてみましょう。

潜在層

潜在層とは、そもそもあなたのブランドのことを知らない人、もしくは認知、関心がともに低い状態の人達です。この層の人達に対して、すぐに商品を購入するように促しても、中々行動を起こさせるのは難しいと考えられます。

潜在層に対するアプローチは、「まず知ってもらう」「少しでも興味を持ってもらう」ことが重要なため幅広いターゲティングをした情報発信が求められます。これらの層にはマス広告やチラシ配りなど、不特定多数に広く告知する方法が有効です。テレビCMを見たからすぐに購入するというわけではありませんが、まず認知度を拡大するという目的においては非常に効果的な手法です。

見込み層

見込み層は自社ブランドに対して、何かしらの興味関心を持っている人達です。関心は高いけれど、決定的に購入に至ってはいない人達と定義します。

見込み層まで来ている人に対するタッチポイントとして、ソーシャルメディアなどが有効です。興味関心を持ってくれている見込み層の人達であれば、フォローしてくれる可能性も高くなっており、ソーシャル上コミュニケーションを通して継続して情報発信をしても素直にキャッチしてもらえると考えられます。

また見込み層に対しては、製品やサービスへの理解を深めてもらいたいため、魅力を伝えるLPを用意し、そこに集客するという施策も検討できます。Webの広告であれば、見込み層に絞ったターゲティングで広告を配信する手法は様々なサービスを利用することが可能です。

直近層

直近層は、すでに認知とニーズが合致しており、確度が最も高い人達です。直近層は自分から積極的に情報収集をし、比較検討をしていると考えられます。そのためリスティング広告を出稿し、検索キーワードベースでダイレクトにアピールすることで、購入に繋がりやすいと考えられます。

検索エンジンからサイトへ流入するのは、すでにある商品やサービスが欲しいと自分でわかっている人が、自らキーワードを入れて検索した場合に限ります。そのため「SEOを強化しよう」という試みは、見込み層〜直近層に対するアプローチを強化するということになります。

潜在層の母数が少ないことに課題があった場合に、タッチポイントを検索に求めるのはあまり効果が期待できません。そもそも自分が興味を自覚していないキーワードで検索するとは考えにくいからです。
このように、それぞれの階層に分けて、自分たちの課題と照らし合わせることで、顧客へのアプローチの改善をしていくことが大切です。

カスタマージャーニーマップを活用してタッチポイントを考える

ファネルと並んで、よく活用されるマーケティングフレームワーク「カスタマージャーニーマップ」があります。

カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービスを認知して購入に至る前のプロセスのことです。顧客の行動や心理的な変化を区切って可視化することで、マーケティングのストーリーを視覚的にもわかりやすくすることができます。

カスタマージャーニーマップ.png
上図は、あるスポーツクラブを想定して顧客が入会に至るまでのストーリーを可視化したカスタマージャーニーマップです。
「認知」のフェーズでは、ユーザーはまだ何も知らない状態からふと広告を発見することで興味を持ち始めます。その際のタッチポイントには、Webやチラシなどの広告を想定しています。

「計画」のフェーズでは、見込み顧客はスポーツクラブ自体に興味を持っており、詳しく調べようとインターネットで検索すると考えられます。その際に、ブランド名が認知されていれば検索ワードに入れてもらえる可能性もあります。

そして実際に見学や体験などで「初訪」のフェーズに進む人からメールアドレスを獲得できれば、さらに背中をアプローチが可能です。
最終的に入会の際にはWeb申し込みや店頭対応などが想定され、ここに至ることで初めて購入が確定します。
このように顧客それぞれの状況に合わせたタッチポイントを考え、次のフェーズに進めてあげることで、最終的に入会まで繋げるストーリーがイメージできるようになります。

まとめ

上カスタマージャーニーの例では購入に至るまでのプロセスを表現していますが、実際の顧客とのコミュニケーションは購入後も継続します。顧客が購入まで進んだ後にも、実際に商品と届けたりクレーム対応をしたり、継続的なコミュニケーションが発生する場合が多いです。

また、ソーシャルメディアやメールマガジンなどで、長期的なコミュニケーションを図り、購入してくれた顧客をファン化するところまでイメージができると良いでしょう。
購入後のタッチポイントまで詳しく検討し繰り返し、購入してもらえるファンを作り出すことも念頭に、マーケティングプランを見直してみましょう。