
日本はデジタル技術にどう向き合う?「コネクテッド・インダストリーズ」の基本を解説
ほとんど毎日のように、IoTやAIに関するニュースを目にするようになりました。今や大企業だけでなく、中小企業やベンチャー企業も積極的にデジタル関連技術に取り組みはじめています。
一方で、目まぐるしく変わる状況に迷ってしまい、二の足を踏んでいる企業も少なくありません。
IT企業で働いていると、理解がなかなか進まない顧客企業に会うこともあります。
顧客からデジタル技術の必要性を問われた時、競合他社の動きは話せるでしょう。しかし、日本全体としてデジタル技術をどのように発展させ、経済成長につなげていこうとしているかを俯瞰的に説明できる方は少ないのではないでしょうか。
日本政府は、国内のデジタル技術を全面的に支援するために「コネクテッド・インダストリーズ」という政策を掲げています。
この政策には、日本独自の強みを取り入れながら、どのようにデジタル技術を発展させていくかという考え方が取り入れられています。
今回は、コネクテッド・インダストリーズの基本概念を解説します。この戦略を理解することで、デジタル技術の重要性を大局的に説明できるようになるでしょう。
コネクテッド・インダストリーズとは
コネクテッド・インダストリーズ(Connected Industries)とは、IoTやAIなど、国内のデジタル技術を全面的に支援する戦略のことです。2017年3月、ドイツの国際見本市CeBITで日本が提唱しました。
この戦略は経済産業省が主導で、世耕弘成経済産業大臣は、コネクテッド・インダストリーズによって描く将来の産業像を以下のように述べています。
「企業と企業、機械と機械、人と人などがデータを介して“つながる”世界」
引用元:経済産業省
コネクテッド・インダストリーズは、海外でいえば、ドイツの「Industrie 4.0(インダストリー4.0)」、フランスでの「Industrie du Futur(産業の未来)」、中国の「中国製造2025」などのプロジェクトにあたります。
これらの国々も積極的に取り組んでいる第4次産業革命を踏まえ、日本も動き始めました。
第4次産業革命とは
第4次産業革命とは、工場や物流現場をインターネットで繋げ、AIで自動的に管理することで、製造業の生産性や効率性を高めようとする試みのことです。
ドイツの「インダストリー4.0」などが有名です。
この第4次産業革命の動きの中で、日本独自の視点を取り入れたプロジェクトがコネクテッド・インダストリーズです。
日本は、コネクテッド・インダストリーズに向けて3つの柱を掲げています。
1:人と機械・システムが対立するのではなく、協調する新しいデジタル社会の実現
2:協力と協働を通じた課題解決
3:人間中心の考えを貫き、デジタル技術の進展に即した人材育成の積極推進
引用元:経済産業省
日本は、企業や人と機械が繋がり、協調できる産業社会を目指しています。システムを優先する欧米とは異なる特徴です。
日本の強みである「データ」を活用
コネクテッド・インダストリーズでは、以前から日本の強みであった製造業のデータを活用することでデジタル技術の発展を支援しようとしています。それに伴い、国内の製造業でも現場の生産データなどを積極的に収集する企業が増えています。
経済産業省が2016年12月にアンケートを実施したところ、約67%の企業が製造現場の生産プロセスにおいて何らかのデータを収集していると回答しています。前年同月よりも26%増加しており、データ収集の取り組みが大幅に進んでいることが分かります。
業種別に見ると、2015年の傾向と同じく、化学工業、非鉄金属などでデータ収集の割合が高く、一般機械や電気機械では比率が低い事が分かります。
- インターネット
- インターネットとは、通信プロトコル(規約、手順)TCP/IPを用いて、全世界のネットワークを相互につなぎ、世界中の無数のコンピュータが接続した巨大なコンピュータネットワークです。インターネットの起源は、米国防総省が始めた分散型コンピュータネットワークの研究プロジェクトARPAnetです。現在、インターネット上で様々なサービスが利用できます。
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