お歳暮の基本的なマナー

年の暮れに送る贈り物である「お歳暮」は、直接訪問して手渡しするのが慣例となっていました。現代では、宅配便で送るのが一般的となっています。

では、お歳暮にはどういったマナーがあるのでしょうか。

・お歳暮を贈る時期
・お歳暮の渡し方
・表書きのルール
・品物選びのポイント
・相手が喪中の場合のマナー
・お返しのマナー

上記の6つの項目について解説します。
  

1. お歳暮を贈る時期

地域によって若干の差はありますが、お歳暮は11月下旬~12月20日頃に贈るのが一般的です。

もし年内に間に合わなかった場合は関東地方では1月7日(松の内)までに、関西地方では15日までに*「御年賀」として送りましょう。また、立春(2月4日頃)までなら「寒中御見舞」*として郵送する方法もあります。

その際は、年内にお歳暮として贈れなかったことをお詫びした上で、年明けに贈る旨を手紙か電話で伝えておきましょう。

また、お歳暮はお中元とセットで贈るべきだとされています。どちらか1つしか贈れない場合は、1年の感謝を込めてお歳暮を贈りましょう。
  

2.お歳暮の渡し方

お歳暮はもともと直接持参するものですが、現在では宅配便で郵送するのが主流です。取引先や上司、同僚などの関係性を考えて持参するのか宅配で送るのかを選びましょう。

参考:
[正しい贈り方は?喜ばれるものは?知っておきたい、ビジネスお歳暮のポイント|高島屋] (http://www.takashimaya.co.jp/shopping/gift/story/FA13963/wintergift/008.html):blank
  

宅配

お歳暮を宅配で贈る際には、品物自体だけでなく、品物を送った事を伝える「送り状」も合わせて送りましょう。送り状は品物よりも前に届くよう郵送してもいいですし、品物自体に添付しても構いません。

内容としては、1年間のお礼を述べるだけではなく、品物の内容も記載します。品物よりも前に郵送する場合、お歳暮が届く時期も記載しておくといいでしょう。また、お歳暮の時期は、郵送する荷物量が増えるため、通常とは異なる宅配スケジュールとなる場合があります。余裕を持って手配をするよう気を付けてください。

参考:
お歳暮を宅配で贈るマナー|楽天市場
  

持参

持参する際は、事前に担当者と連絡をとり、都合のいい日時に訪問するようにしましょう。

訪問の際には玄関やエントランスで渡さず、部屋に通されてから渡すようにします。相手が椅子に座る前か、座った直後に風呂敷やデパートの袋から出し、渡すのがマナーです。先に部屋に通されている場合は、相手が来る前に風呂敷や袋から出しておきましょう。

渡す際には、品物に両手を添えて「今年も一年お世話になりました。お口に合うかわかりませんが……」や「形ばかりですが、お礼の気持ちです」といった挨拶の言葉を伝えるようにします。紙袋はたたみ、部屋に置き忘れてしまわないようにしましょう。

参考:
お歳暮を持参するマナー|楽天市場
  

3. 表書きのルール

表書きとは、文字が書かれた用紙であり、品物を包み込むようにつけられます。品物が届く時期に合わせて、表書きも変えるようにしましょう。

・11月下旬~12月20日ごろ:お歳暮
・年明け〜1月7日(松の内)まで/関西地方では15日まで:御年賀
・2月4日頃まで:寒中御見舞

百貨店や贈答品の専門サイトで表書きを選択する際の参考にしてみてください。表書きの宛名は先方の会社名か代表者名、あるいは関係する部署の代表者名や担当者名にするのが一般的です。

また、宅配の場合、品物に直接「のし」をつけ、個包装する「内のし」というかけ方にするのが一般的です。一方持参する際は、品物を個包装した上に「のし」をつける「外のし」が一般的です。
  

4. 品物選びのポイント

お歳暮で贈る品物には基本的にルールはありません。相手の家族構成や好きなものを考えて、邪魔にならないものを贈りましょう。なお、一般的に以下のような品物は贈り物には適さないので、注意してください。

・"踏みつける" と連想されるもの(靴下や靴など腰より下に身に着けるもの)
・下着やアクセサリーなど身に着けるもの
・手作りの品物

  

5. 相手が喪中の場合のマナー

お歳暮は年賀状のようにお祝いごとの品物ではないので、相手が喪中の時でも贈っても構いません。ただし、故人が亡くなった直後は避け、四十九日が過ぎてから贈ります。

さらに、贈る相手が気にされる方の場合は、*「お歳暮」ではなく、「粗品」*という表書きに変更しましょう。
  

6. お返しのマナー

*お歳暮は基本的にお返しする必要はありません。*品物が届いたら相手に、お礼の連絡を入れた上で、後日お礼状を出すようにしましょう。また、どうしてもお返しをしたいという方はお中元など別の機会で品物を贈るといいでしょう。