Twitterが新機能をリリース!新たな広告運用サービス「オートプロモート」の仕組みと広告出稿の流れを大公開
広告運用の中でネックとなる要因の1つが「広告作成や設定の手間」です。
実際、それが理由で広告代理店に運用依頼を検討したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。ですが、広告代理店へ依頼するとなると、ある程度まとまった予算が必要となるため、利用できる予算が限られる企業や小規模事業主の方にとっては依頼しづらいのが実情です。
そんな中、Twitterから新たに設定を簡単に行うことができ、少ない予算で広告が掲載できる新機能「オートプロモート」がリリースされました。
今回は、Twitterがリリースした広告サービス「オートプロモート」の仕組みから料金、広告出稿の流れを解説します。
オートプロモートは月額9,900円で運用できる広告であり、手間を最小限に抑えた運用が可能です。「今までTwitter広告に興味はあったけれど、運用が難しそうだから諦めてしまった」という方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
オートプロモートとは
オートプロモートとは、Twitterが2017年12月6日にリリースした月額定額制の広告運用機能です。
従来、Twitter広告は広告管理画面から広告を作成し、配信数やクリック数等に応じて支払いが発生する従来型の広告運用機能と、ツイート1つにつき5,000円から50万円までの広告を運用する使い切り型の広告「クイックプロモート」が存在します。
オートプロモートは、その2種類の機能と異なり、月額9,900円という定額で運用できる機能です。
特徴
では、具体的にはどのような広告なのでしょうか。まずは、特徴から解説していきます。
特徴1. ツイートが自動で広告に切り替わる
オートプロモートではターゲット設定等の基本的な設定を行った後に、広告用のツイートを作成する必要はありません。アカウントからツイートした内容が1日10ツイートまで自動で広告に切り替わります。
広告用のツイートを1つずつ設定する必要がないので、何かと忙しいWeb担当者・SNS担当者でも限られた工数で運用できます。
特徴2. 定額制の広告運用機能
オートプロモートは、検索キーワードに対して入札を行うリスティング広告や配信数等の成果に応じた課金が行われるディスプレイ広告と異なり、月額定額制(月額9,900円)を採用しています。そのため予算の見通しが立てやすく、管理の手間が省けます。
特徴3. プロフィール画面から広告管理画面を立ち上げなくても設定可能
Twitter広告には、広告の設定や成果の確認を行える広告管理画面が存在します。管理画面では細かい設定が行える利点はあるものの、忙しい担当者にとってはなかなか手を出しづらい存在でした。
その点、オートプロモートではプロフィール画面から、支払い方法や広告の大まかなターゲットといった基本情報を入力するだけで設定が完了します。
設定にかかる時間や手間を省いた分、ツイートの内容を考えたり、データの分析をしたりといったマーケティング活動に集中できるのがメリットです。
料金
料金は月額9,900円の定額です。クレジットカード決済で毎月請求されるため、月毎に振込の手続きを行う必要はありません。また、固定した契約期間はないので、広告配信をやめたいタイミングで、すぐにストップする事もできます。
※日割りでの返金はありません。
仕組み
1日10ツイートが自動で広告配信
オートプロモートでは、Twitterアカウントでツイートしている内容がそのまま広告として自動配信されます。例えば、「おはようございます!」というツイートであっても自動で配信されるので注意が必要ですが、広告用に新たにツイートを作成する必要はなく、より自然なツイートをユーザーに見てもらうきっかけとなります。
Twitter AIが自動で広告配信数・ターゲット等を最適化
オートプロモートでは月額9,900円という決められた予算の中から、自動で広告の配信数やターゲット等を調整し、最適化された配信を行います。この最適化はTwitter社のAI技術が用いられており、最も効率的に目的とする成果を得られる仕組みとなっています。そのため、広告主側は細かい配信設定を行う必要はありません。
クイックプロモートとの違い
「通常のツイートを利用するTwitter広告の機能といえば、クイックプロモートがあるのでは?」という方もいるかもしれません。
クイックプロモートは、もともと管理画面で設定する必要があった広告をより気軽に運用できるようリリースされた広告運用機能です。自身がツイートした内容を広告として配信でき、1ツイートに対して5,000円から50万円までの広告予算を設定して、自動で最適化された配信を行います。
クイックプロモートは、上記のようにツイートの詳細画面から設定できます。そのため、広告管理画面を立ち上げる必要がなく、気軽に運用できるのが特徴です。
スマートフォンで広告出稿するまでの流れ
オートプロモートはスマートフォンとPCいずれからも設定できます。ここからは、実際に、スマートフォンで広告出稿するまでの流れを簡単に解説していきます。
1. プロフィール画面にある「オートプロモート」をタップする
アプリ版Twitterでは自分のプロフィールアイコンをタップすると、メニュー画面が表示されます。画面上に「オートプロモート」というメニューが表示されているのでタップして、管理画面を開きます。
2. 支払い方法を登録する
決済に利用するクレジットカードの情報を登録します。情報を入力したら次の画面に進んでください。
3. ターゲットを指定して配信を開始する
広告を配信したいターゲットを絞り込むために、「地域」もしくは「興味関心」を設定します。設定が完了すると、自動でツイートが広告に切り替わるようになります。
4. 広告による効果を確認する
ツイートによる成果は、上記のようにオートプロモートの管理画面から確認できます。通常のツイートで得たリーチ数と、広告によって得たリーチ数が色分けされているので、広告がどの程度影響しているのか一目で把握できます。また、広告掲載されたツイートの数やフォロワーの獲得数、広告からプロフィール画面にアクセスした数などが確認できます。
オートプロモートがもたらしてくれるものとは
コンテンツ自体の発信
Twitterでは、より多くのユーザーから反響が得られる可能性が高いツイートでも、最初にツイートを見るフォロワーが少ない状態では拡散も進みません。ただ、そういう時こそ、広告を使えば自社のツイートの露出を増やすことができるので、コンテンツをより多くの人に見てもらい、拡散してもらうのに役立ちます。
また、Twitter広告では従来から、広告がリツイートされたあとのインプレッションやクリックには広告費がかからない仕様となっています。そのため、オートプロモートで出稿した広告がもし多くの人にリツイートされ、拡散が進んだ場合、少ない広告予算でも大きな反響を得ることができます。
フォロワーの獲得
「ツイートを多くの人に見てほしい」「フォロワーになってほしい」という点に課題を抱えている場合、広告を通じて自社のツイートの露出を増やす方法が有効です。オートプロモートはツイートだけでなくアカウントそのものも広告として配信される(プロモアカウント)ので、安定してフォロワーを増やしていきたいという方にオススメです。
オートプロモートによる効果
リーチした人数
Twitterがアメリカで行ったオートプロモートのテストに参加したアカウントは、月間で数万人ものリーチを獲得しています。ツイートの露出を増やすという意味で、オートプロモートは有効であることがわかります。
フォロワー獲得数
Twitterが行ったオートプロモートのテストでは、オートプロモートを利用することで月数十人のフォロワー獲得に成功しています。広告として出稿したツイートからどの程度フォロワーが増えたかが確認できるので、効果測定がしやすいのもポイントです。
そのほかの効果が期待できるもの
リーチ数やフォロワー数だけではなく、ツイートに含まれるURLのクリックやプロフィール画面へのアクセスも期待できます。オートプロモートの管理画面上からは「リーチした人数」「フォロワー獲得数」「プロフィールのアクセス数」といった数値を確認できるので、どのような成果が現れているのかもわかりやすいでしょう。
【担当者インタビュー】オートプロモートではツイートそのものの”面白さ”で勝負できる
オートプロモートのリリースにあたって、Twitter Japan株式会社シニアマーケティングマネージャー 森田氏にTwitter広告の目指している世界観やなぜリリースするのかといったお話をうかがいました。
Twitterがなぜこの機能をリリースするのか
ferret:
Twitterがなぜこの機能をリリースするのか、その背景には何があるのでしょうか。
Twitter Japan 森田氏
Twitterでは、広告主様がクレジットカード決済で運用できる広告システムを2015年から開始しています。また、合わせてTwitterの公式アカウントやセミナーを通じて、Twitter広告はコストパフォーマンスに優れていることやTwitterは若い世代以外も利用していることなどのメッセージを発信してきました。
Twitterには、2017年9月末時点で、4,500万の利用者がいます。その中で利用者数の増加とともに、ビジネス領域、すなわちTwitterをビジネス集客で活用される方からも色々なニーズが出てきていると感じています。例えば「広告を運用したいのに、その知識がない」「一旦運用してみたけれども時間かかってしまい難しい」といった課題です。
そこで、もっと手軽に広告を掲載できる方法として2015年から「クイックプロモート」という機能もリリースしています。スマートフォン上から30秒程度の設定のみで普通のツイートを広告に切り替えられるという機能です。
ferret:
クイックプロモートを利用される方がいるという事は、広告設定自体あまり歓迎されない傾向にあるのでしょうか。
Twitter Japan 森田氏
ご担当される方が持っているリソースによると思います。
時間をかけて運用を細かくやれば効果が出せるんじゃないかと一生懸命勉強できる環境にいる方もいらっしゃるでしょう。
ただ、Twitter専任で担当されている方は実際あまりいないと思っています。他のSNSもやらなければいけないし、メルマガも作らなければいけない、あるいは本職は営業マンという人も多いですよね。
「社内で1番若くて、Twitter使っているなら」と担当者にさせられているなんて方もいると思います。または、レストランの1人オーナーで調理も担当されているような方もいるでしょう。そのようなリソースの限られた方にとって、今回の「オートプロモート」が役に立つと思っています。
「オートプロモート」の運用シチュエーション
ferret:
広告はビジネスの規模に関係なく使ってもらうということを前提にされていると思います。Twitterでも幅広い企業に利用してほしいという思いはあるのでしょうか。
Twitter Japan 森田氏
「オートプロモート」は中小企業向けにも大企業向けにもできると思っています。
大企業でも自動車のディーラーやカラオケ店であれば、それぞれの店舗でTwitterアカウントを持っているでしょう。その場合、例えば、プロモーションを行う際に店舗に1万円ずつ予算を付けて、月額9,900円で実施できる「オートプロモート」を設定し、店舗の方に自由にツイートしてもらうといった運用ができます。そのツイートが自動で広告になるので、拡散されていくという運用方法ですね。また、「働き方改革」で副業がOKになるなど、今までサラリーマンだった方たちがフリーランスの仕事も始めるとなった時、その宣伝をするのにも活用できます。
今まではサービスや商品を宣伝する広告運用の世界はプロフェッショナルな領域でした。ですが、現在ではUberやAirbnbのような「タクシーの運転手ではないけれど空いた時間で運転手をやる」「ホテルをやりたいつもりはないんだけど部屋が1つ空いているから貸している」といった一般の方が、少し背伸びをしてプロフェッショナルな領域にも踏み込んできています。
広告の分野でも、「オートプロモート」のようなプロフェッショナルの領域を気軽に利用できる少額サービスがあれば、このような世の中の流れにも応えていけると思っています。例えば、一般の方が少額で面白い広告を掲載した結果、多くの人がそれを見つけやすくなって、バズが起きる手助けになる。そのような世界観はすごくTwitterらしいなと思いますね。
「オートプロモート」ではツイートそのものの”面白さ”で勝負できる
Twitter Japan 森田氏
Twitter広告では、リツイートされた後のインプレッションやクリックに対しては広告費を請求していません。リツイートされるというのはツイートした人の工夫や成果であり、私たちがそこにお金を取る理由はないと思っています。だからこそ、「オートプロモート」はネタが面白ければ予算が少なくても、表舞台に上がれるチャンスになるでしょう。
まとめ
「オートプロモート」なら広告運用の知識がなくても、月9,900円という少額で始められます。そのため、複数のアカウントを運営している大企業だけではなく、個人事業主や兼業・副業の中でTwitterに広告を掲載したい人でも使いやすいでしょう。
また、ツイート自体が広告となるため、広告の設定よりもコンテンツとしての面白さや設計そのものが重視されます。
今までTwitter広告に興味はあったけれど、なかなか取り組めてこなかったという方はTwitterがリリースした新機能、広告運用サービス「オートプロモート」を検討してみてはいかがでしょうか。
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- URLとは、「Uniform Resource Locator」の略称です。情報がどこにあるのかを示すインターネット上の住所のようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。各ページのURLは、インターネットブラウザの上部に文字列として表示されています。日本語では「統一資源位置指定子」という名称がついていますが、実際には日本でもURLという語が使われています。
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- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
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- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
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