「自分の仕事を無くす」マネージャーが行うべき仕事とは

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服装や食事をルーチン化し、重要な仕事にフォーカスする

飯髙:
マネジメントを行う立場として日々どのように自身のタスクに取り組んでいるのかをうかがいたいです。無駄な仕事を行わないように気を付けていることや、ルーチンワークに対する考え方などありますか?

ピョートル 氏:
自分の仕事を無くす」ことを意識しています。

例えば、同じタスクが繰り返されると、それは自動化のチャンス。それはプライベートでも同じです。例えば皆さん、仕事はルーチン化しているけれど、一方でプライベートでは服を気分に合わせて選んだり、様々な趣味を楽しみますよね。だからこそ、仕事のルーチン化がつまらなく感じてしまう。

でも、僕は真逆なんです。仕事はできるだけカオスな状態を作って、新しい学びとか新しい取り組みを始めるようにする。そして服装などはあまり選ばないようにしています。僕はいつも黒いシャツを着るようにしているんです。朝起きてキャビネットを開ければ全て黒いシャツ。

お客様との会食も、プライベートで常連のお店に誘うようにしています。店を選ぶ手間もなくなるし、メニューをみて悩む必要もないですからね。それで削減できた時間を使って、複雑な話ができるような心の余裕を作ったり、準備するんです。

飯髙:
そうなんですね。Appleのスティーブ・ジョブズもいつもタートルネックを着ていたというのに近いですね。

僕は凄く面倒くさがりな性格なので、大きな目標を達成するために何で小さなことをやらなければならないんだろうと考えてしまいます。なので、毎日やっているタスクはエンジニアに頼んで自動化してもらったりする時もありますね。

食事に関してもピョートルさんと近いです。行きつけのランチのお店や飲み屋が幾つかあって、基本的にはそこにしか行きません。朝ご飯も食べるのは好きなんですけれど、毎朝プロテインって決めているんですよ。朝に余計なことで悩む時間を削減できますね。
  

「時間管理」よりも「エネルギー管理」が重要

ピョートル 氏:
僕は個人的に、生産性を高めるために「時間管理」というよりも「エネルギー管理」をしているんです。例えば、書籍を執筆しようと考えた時、半日スケジュールを押さえるとします。

しかし、スケジュールを押さえたのに何か落ち着かないとか眠いとかそんな日もありますよね。

そんな時は、「じゃあもういいや」と、明日やる業務を行うこともあれば、昼寝をすることもあります。元気が戻ったら集中すれば良いんです。

日本のビジネスパーソンの悪い癖として、「スケジュールを設定したら絶対守らなければならない」っていう思い込みがあります。リスケしたら迷惑だというように。

でも、相手にとってはリスケして予定が空いたことで、落ち着いて他の作業ができるかもしれないし、新しい人に出会う機会を作っているかもしれませんよ。

スケジュールは1度決めたことを絶対行うよりも、その時自分にとってインパクトの大きいことだと感じたら、リスケしてでも選択したほうが良いですね。

飯髙:
僕も、結構社内のメンバーとのやり取りに限って言えばリスケしちゃいますね(笑)

体調が悪い時など、込み入った話ができなくなると予定をずらしてもらうんです。

ピョートル 氏:
リスケができる環境って大切ですよね。Googleは「心理的安全性」に力を入れているのですが、まさにそういう話がメンバー間でできるようにするためでもあるんです。「頭が働かないから少し寝てくるね」と相手に伝えればわかりやすいですからね。

飯髙:
確かに、そう言い合える環境ってわかりやすいし良いですね。本日はありがとうございました。