データ分析ツール「AIアナリスト」で、マーケティングDXを自動化する株式会社WACUL(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大淵 亮平、証券コード:4173、読み:ワカル、以下当社)は、Googleの検索連動型広告の最適な運用に関する調査レポートを公開しましたのでぜひご覧ください。

当社は「デジタルマーケティング診断」を通じて、数多くの広告アカウントに最適予算や改善策を提案してきました。そこでよく見受けられる課題の一つは、「キャンペーン広告グループが細分化され過ぎている」「入札戦略をこまめに調整しすぎている」ことにより、機械学習がうまく進んでいないことです。
「機械学習を利用した自動最適化」は、成果を伸ばすうえでGoogleも公式に推奨していることです。そこで今回は、Googleの検索連動型広告(以下リスティング広告)において推奨設定がどれほど反映されているのかを調査しました。

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調査結果サマリ

広告グループは「軸キーワードごと」がいまだ半数を占める

広告グループは最小限にまとめるべきであり、「軸キーワードごと」より「ランディングページごと」に分けるほうがよい。しかしながら「ランディングページごと」派は約3割に留まった。「実際に成果が出ているから」といった理由で、「軸キーワードごと」に広告グループを分けている運用者がいまだ半数を占めている。

「入札戦略を隔週に1回以上変更する」調整過多状態が17.7%

入札戦略は30日以上様子を見て良し悪しを判断することが推奨されているが、17.7%が「隔週に1回以上変更する」と回答した。成果を改善するためとはいえ、一部の運用者は調整過多状態にある。

「3ヶ月以上検索クエリを除外していない」調整過少状態が21.0%

「商品に関係ない検索クエリの除外」はこまめにおこなうべきだが、3ヶ月から半年に1回しか除外しない、あるいはほぼ除外しないと回答した運用者が21.0%存在した。こちらは逆に調整過少状態である。

Google推奨のアカウント構成へ変更し成果が改善した人は約8割

「別の代理店から引き継いだときにGoogleが推奨するアカウント構成へ変更したことがある」と回答した代理店運用者は65.6%存在し、その結果「成果(コンバージョン単価)が改善した」割合は81.0%だった。アカウント構成が成果に及ぼす影響は大きいと言える。

顧客の希望でGoogle非推奨設定を反映させると、成果は改善しないことのほうが多い

成果改善のため運用者が意図してGoogleの推奨しない調整を加えた場合、成果は「改善した」ケースの方が多かった。Googleの推奨設定といえども、状況によっては最適解ではないと言える。一方で顧客の希望でGoogleの推奨ではない設定を反映させた場合は、成果は「変わらない」あるいは「悪化した」ケースの方が多かった。

本調査の提言

アカウント構成は最初からシンプルに

別の代理店から引き継いだときにGoogleが推奨するアカウント構成へ変更した結果改善したケースは約8割と、アカウント構成が成果に及ぼす影響は大きい。また、そもそも引き継ぎ時にアカウント構成の見直しをおこなったことがある運用者が65.6%もいることを踏まえると、まだまだ多くのアカウント構成が最適ではない状態であると予想される。構成を変更すると再度学習期間に入ってしまいロスが多いため、今後は最初からGoogle推奨の設定にすることを意識しよう。

運用者の2割は「入札戦略を変更しすぎ」で逆効果

入札戦略は30日以上様子を見て良し悪しを判断することが推奨されているが、17.7%が「隔週に1回以上変更する」と回答。一部の運用者は「調整しすぎ」状態にある。アカウント構成同様、入札戦略も変更すると再度学習期間に入ってしまいロスが多い。統計的に優位な変化が起きた場合、あるいは「競合が値引きしている」など明確な変動要因がある場合はすぐに調整すべきだが、それ以外はグッとこらえよう。

不適切な検索クエリは少なくとも週次で除外を

運用業務のなかでも「商品に関係ない検索クエリの除外」はこまめにおこなうべきである。しかし3ヶ月から半年に1回程度、あるいはほぼ調整しないと回答した運用者が21.0%存在した。検索クエリのチェックは少なくとも週次の定例業務としておこなうべきである。

代理店に依頼している広告主もGoogleの推奨設定を理解すべき

広告グループを分けたり、入札戦略を変更したりすることで成果が改善するケースはもちろんある。現に代理店の運用者がGoogleの推奨ではない調整を意図して加えた結果、成果は「改善した」ケースの方が多かった。一方、顧客からの希望でしかたなく推奨外の調整を加えた場合は「改善しなかった」ケースの方が多い。Googleの推奨設定は守破離の「守」である。代理店に依頼している広告主も、型を破る前にまずは基本を理解しよう。

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