EC事業のマーケティング施策を行う中で、成果につながる新たな広告手法やノウハウを探しているという方もいるのではないでしょうか。

EC市場が拡大している最近では、各種広告媒体にEC向けの新機能や、ECの成果を伸ばすためのツールが登場しています。自社の優位性を高めるためには、最新の手法をいち早く取り入れることが重要です。

この記事では、数あるEC事業者向けの広告Tipsの中から「Microsoftショッピング広告」と「Meta広告Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)」の機能、ユーザーの離脱防止に役立つツールについて解説します。

Microsoftショッピング広告

Microsoftショッピング広告は、検索エンジンBingを利用するユーザーに対して配信されるEC事業向けの広告です。検索結果画面の上部などの配信面に、商品画像商品名価格などが一覧で表示されます。

テキスト広告と比べて、商品の情報を視覚的に訴求できることが、EC事業者におすすめの理由です。

Microsoftショッピング広告

出典:資料「知らないとヤバい?EC事業者のための広告Tips10選!」

Microsoftショッピング広告でリーチできるユーザーは平均年齢が44歳と比較的高く、年収レンジが高い意思決定者にリーチしやすくなっています。

Google広告やYahoo!広告と比べると競合が少なく顧客獲得コスト抑えやすいことも、Microsoftショッピング広告の特徴として挙げられます。

Microsoftショッピング広告の出稿方法

Microsoftショッピング広告を利用するためには、Microsoft広告アカウントが必要です。Microsoft広告アカウントは無料で作成できます。

広告アカウントの管理画面にログインしたら、「Merchant Center」というメニューから「ストア」を作成しましょう。ストアを作成すると、Microsoftショッピング広告で販売する商品の情報をアップロードできるようになります。

商品情報の登録後、Microsoft広告キャンペーンを新規作成し、「ショッピングキャンペーン」の設定を行うことで広告出稿が可能です。

Microsoftショッピング広告を活用するポイント

Microsoftショッピング広告を運用する際は、高画質な商品画像を設定することが重要です。広告を目にしたユーザーが、一目見て商品のデザインや特徴がわかるように、解像度の高い商品画像を作成しアップロードしましょう。

また、商品に関する情報を常に最新の状態に更新しておくこともポイントです。ECサイトで実際に販売している商品の価格や内容と、広告上に表示される情報がずれていると、トラブルの原因となります。Merchant Centerに用意されている「自動アップデート」の機能を使って、価格や在庫数などを自動更新しましょう。

Meta広告Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)

Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC) は、FacebookなどのMeta社のサービスに広告を配信できる「Meta広告」の機能です。

Meta広告のASCを利用すると、商品の販売を目的とした広告キャンペーンを自動で設定できます。機械学習により、ターゲット設定や広告クリエイティブなどを自動的に最適化することが可能です。

手動で広告を管理する手間が省けるため、数多くの商品を販売しているECサイトでも効率的に広告を運用できます。

Meta広告ASCの出稿方法

ASCを利用するために、まずはMeta広告アカウントを作成しましょう。新規キャンペーンの作成時に購入タイプを「オークション」、キャンペーンの目的を「売上」、キャンペーン設定を「Advantage+ショッピングキャンペーン」にするとASCが利用できます。

広告文やリンク先などの広告クリエイティブの作成方法は、通常のMeta広告キャンペーンと同様です。商品の購入をコンバージョンとして検知するため、広告主のサイトに「Metaピクセル」を設置しておきましょう。

Meta広告マネージャでの最初の設定
出典:Advantage+ ショッピングキャンペーンの概要

Meta広告ASCを活用するポイント

Meta広告のASCは、機械学習で最適化が行われるため、一定のボリュームのコンバージョン数が必要です。データが蓄積される前に頻繁に広告設定を変更してしまうと、機械学習適切に行われないリスクがあります。

広告クリエイティブなどを変更したい場合は、1週間や2週間程度の期間をおいて、結果を確認した上で設定を行いましょう。

ユーザーの離脱防止施策

ECサイトでは、画面表示の遅さや、フォームの使いにくさなどが原因でユーザーが離脱してしまいます。サイト訪問者に商品を購入してもらうためには、ユーザーの離脱を防ぐための対策が重要です。

アクセス解析ツールなどを用いて離脱の原因を分析し、対策を行うことがコンバージョン率の向上につながります。次のようなツールを利用すると、ECサイトのユーザー体験を簡単に向上させることが可能です。

ユーザーの離脱防止に役立つツール

ECサイト上で離脱が起こっているポイントによって、有効なツールは異なります。

サイト回遊中の離脱が多い場合や、LINE登録者を増やしたい場合は、Web接客ツールの「FLIPDESK」がおすすめです。フォームが離脱の原因となっている場合は、離脱対策サービスの「ザオリク」や、AIチャットボット「qualva」が適しています。

・FLIPDESK

「FLIPDESK」を導入すると、サイト訪問者の閲覧・購買履歴などをもとに、最適な訴求を行うことが可能です。ユーザーの興味を引くページへのアクセスを促したり、お得なLINE登録キャンペーンなどをオファーしたりできます。

・ザオリク

「ザオリク」は、サイトの回遊中やフォームの入力途中に離脱したユーザーなどにメールメッセージを送信し、コンバージョンの完了を促すサービスです。成果報酬型のため、リスクを抑えて導入できます。

・qualva

「qualva」は新規顧客の獲得に特化した機能を持つAIチャットボットです。対話形式でユーザーのフォーム入力をサポートし、コンバージョンを促進できます。

これらのツールを活用し、ECサイトの離脱防止対策を行いましょう。

EC向けの広告媒体やツールを活用して成果を高めよう

Microsoftショッピング広告Meta広告のASCといったEC向けの媒体を活用すると、効率的にCVを獲得できる可能性があります。また、ユーザーの離脱を防止することも、ECサイトの成果を伸ばすために有効な対策の一つです。ECのマーケティング施策に取り組む際は、ぜひ今回紹介した広告媒体や離脱防止向けツールを活用してください。