生成AIの精度を高め、より複雑な業務を効率化できる「RAG」とは？【マーケティングQ&A】

マーケティング課題に対して、ferretに掲載のセミナーアーカイブ動画からピックアップして解決のヒントをお伝えします。

今回は「生成AIの活用」のお悩みに対して、株式会社セールスフォース・ジャパン主催のセミナー動画をもとに回答します。

解決のヒントになるセミナーアーカイブ動画

【アーカイブ配信】AIと歩む新時代のBtoBマーケティング戦略を考える

本ウェビナーでは、最新テクノロジー 生成AI や マーケティングオートメーションの有識者をお招きし、Salesforceの製品スペシャリストとともにAI・BtoBマーケティング の基本概念から実践のノウハウについて学び一緒に考えていきます。

Q．生成AIの精度を高めて業務効率化に役立てる方法は？

業務で生成AIを使っているものの、期待するような回答が生成されないことがあります。生成AIの精度を高めて業務効率化に役立てるためには、どうしたらよいでしょうか？

A．「RAG」という仕組みで外部のデータを参照させる

まず前提として、生成AIは学習した情報をもとに回答を生成するため、情報が不足している状態では期待通りの回答が得られない場合があります。そのため、生成AIに対して十分な情報を与えることが重要です。

学習する情報が回答精度に影響する分かりやすい例として、セミナーに登壇した株式会社シナモンのスライド資料では、保険について回答する生成AIが紹介されていました。

例えば、生成AIに対して単に「先月がんと診断されました。支払われる金額を教えて」と指示するだけでは正確な回答が得られません。一方、希望する回答形式や問い合わせ者の詳細情報、約款の内容といった情報を、生成AIに指示するプロンプトの中に含めることで、より適切な回答が得られます。

出典：セミナー「AIと歩む新時代のBtoBマーケティング戦略を考える」

ただし、プロンプトの中に詳しい情報を含める方法では、指示が数十行や数百行になってしまい非効率的です。

そこで、回答の生成に必要なデータを生成AIが自動で参照できるようにする「RAG」という仕組みを導入すると、回答の精度を効率的に高められます。

出典：セミナー「AIと歩む新時代のBtoBマーケティング戦略を考える」

「RAG」とは「Retrieval-Augmented Generation（検索拡張生成）」の略称です。「RAG」を用いると、社内のドキュメントなどの外部データを必要に応じて生成AIが参照できるようになるため、期待通りの回答を得やすくなります。

「RAG」を活用して業務を効率化した事例

「RAG」の活用事例の1つとして、株式会社シナモンのスライド資料では貿易に関する書類を「RAG」で読み込み、対になっている2つの書類の内容が一致しているかのチェックを生成AIで自動化したケースが紹介されています。

出典：セミナー「AIと歩む新時代のBtoBマーケティング戦略を考える」

従来はこのチェックを手作業で行っていたため、膨大な時間とリソースがかかっていました。「RAG」で書類の情報を読み込ませたところ、高い精度で情報を取得でき、作業効率の向上が見込まれています。

このように、自社が保有するデータを「RAG」を通じて生成AIに参照させることが、回答精度を高めるために効果的です。

生成AIで業務を効率化する方法は、「RAG」の活用だけではありません。下記のセミナー動画では、AIのマーケティング活用に詳しい3社の講演から、業務効率化に役立つ次のような内容を学べます。

株式会社シナモン

• 業務効率化の根本的な課題
• 生成AIによる生産性向上に関するデータ
• 業務効率化にAIを活用する具体例 など

toBeマーケティング株式会社

• AI活用に必要なデータベースについて
• BtoBマーケティングにおけるAI活用の具体例
• マーケティング施策へのAI活用で重要なポイント など

株式会社セールスフォース・ジャパン

• AIプラットフォーム「Einstein 1 Platform」でできること
• 生成AIによるコンテンツ作成のデモンストレーション
• 生成AIによるメール送信時間最適化のデモンストレーション など

▼AIによる業務やマーケ施策の効率化に取り組みたい方は、ぜひセミナーアーカイブをご覧ください

【アーカイブ配信】AIと歩む新時代のBtoBマーケティング戦略を考える

本ウェビナーでは、最新テクノロジー 生成AI や マーケティングオートメーションの有識者をお招きし、Salesforceの製品スペシャリストとともにAI・BtoBマーケティング の基本概念から実践のノウハウについて学び一緒に考えていきます。