動画のほうが伝わりやすいものは、どんどん動画化していく

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ferret:
最近だとWebメディアでも動画を活用している媒体は増えてきましたよね。メディアはこれからどのように変化していくと考えていますか。

清田氏:
テキストメディアがなくなるとは思いませんが、動画の方が伝わりやすい内容に関してはどんどん動画化していくと思います。

今ってテキストコンテンツが溢れているじゃないですか。テキストってどうしても、能動的に「読もう」としないと読むことはできません。スマホが普及し、SNSのチェックやレスを返すのに忙しい中で、スキマ時間にテキストを読むのは厳しくなっていると感じます。

海外なんかではもう本当にテキストが読まれなくなってきていて、動画メディアがメインになってきていますね。

ferret:
たしかに。私の周りでも「長い文章を読めなくなっている」という人は多いです。

清田氏:
そうなんです。Webメディア側でも、小見出しや写真を工夫してみたり、記事をチャット形式にしてみたりと工夫はしているのですが、根本的な解決ではないんでよね。

ferret:
テキストメディアと比べ、動画メディアの良さはどのようなところにあると思いますか?

清田氏:
テクノロジーやアート、料理など、テキストでは説明しづらいことを伝える力が圧倒的に強いと思います。

清田氏:
例えばiPhone XSとiPhone 8 Plusの違いを説明するときに、「2つは同じくらいの大きさだけど、iPhone XSの画面は更に広くて有機ELディスプレイだから綺麗です。写真を撮影するとスマートHDRで1回の撮影につき1兆回の演算を行っていて、最適な写真を作り出してくれます」と文章で説明してもよくわからないですよね。

でも動画で「見てこのiPhone!思ったよりも画面が大きい!写真を撮ってみますね…すごく綺麗!」と伝えれば、明らかに違いがわかりやすいです。

ferret:
たしかにそうですね。

清田氏:
逆にテキストメディアの良さは、抽象的な概念を伝えられることだと思います。経営や組織論などの概念は、動画で伝えるのがすごく難しくて。

また、テキストメディアは「自分の速度でコンテンツを消費できる」点もメリットだと思います。例えばインタビューを動画にしてもいいのですが、テキストの方が圧倒的に少ない時間で内容を把握できますよね。

ただ、海外のメディアはその点も工夫していて。最近ではマーケティングや経営といったトピックでも、モーショングラフィックスやインフォグラフィックを利用して、動画化する動きがありますね。あとは海外だと、著名人へのインタビューも全部動画だったりします。

ferret:
日本も今後インタビューを動画で見るのが主流になる日がくるかもしれないですね。