世の中に多くの商品やサービスがある中で、消費者に購買行動を喚起させるのは工夫が必要です。行動喚起を目的としたマーケティング施策には様々な手法がありますが、求めた効果が出せていないと考える担当者は多いのではないでしょうか。

こうした購買行動への動機付けやリピート顧客獲得のために注目されているのが「ゲーミフィケーション」です。

サイトにエンターテイメント性を持たせて、商品の購入率やサイトへの来訪頻度のアップ、サービスの認知向上などを図る「ゲーミフィケーション」を活用した施策について、KARTEを提供する株式会社プレイド監修のもと、実践的なノウハウを紹介します。

参考:ゲーミフィケーションを取り入れたオンラインマーケティング事例3選

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ゲーミフィケーションとは

ゲーミフィケーションとは、ただゲームを作るわけではありません。競争やポイントといった報酬など、人を楽しませる「ゲーム的要素」をゲーム以外の分野へ応用し、ユーザーの行動に新たな動機付けをする行動デザインの手法です。ゲーム的要素とは、「ランキング」「ランダム性」「バッジ」「レベル」「コンプリート」といったコミュニケーションの仕掛けのことです。

参考:ゲーミフィケーションとは?ゲームがビジネスに役立つ基本概念を解説

学習アプリやタバコポイ捨て防止にも

例えば、英語学習アプリにゲーム的要素を取り入れてモチベーションアップを図る施策が挙げられます。問題に答えて敵を倒しながら英単語を覚えたり、全国の他のプレーヤーと競い、ランキング上位を目指したりするなど、勉強というよりも遊び感覚で学習を進めることができます。

また、社会貢献度の高い事例としては、環境問題に取り組む英国のNPO団体がタバコの吸い殻入れをアンケート用の投票箱に見立て、吸い殻入れの利用を促進しポイ捨てを防止したアイデアもゲーミフィケーションの一つと言えるでしょう。

Webマーケティングのゲーミフィケーション活用

サイトへの来訪を習慣化

ユーザーとWebサイトの接点を強化する基本的な指標のひとつとなるのが来訪頻度です。サイト来訪時にルーレットや福引、スタンプラリーなどの娯楽要素を付与することで、来訪の習慣化につなげることができます。

ゲーミフィケーション活用の際に注意したいのは、ゲーム的要素によってただサイトに来訪してもらい、楽しんで帰ってもらうだけでは効果は不十分だということです。大切なのは、来訪する意味付けを行うことです。タイムセールを毎日開催することや新商品のお知らせ、オススメ商品の記事を毎日更新するなど、「毎日訪れれば何か特典がある」というように、再来訪者へのメリットを同時に準備し、施策を打ちましょう。「次回使えるクーポン」などのプレゼントを組み合わせることも効果的です。施策を定期開催することでユーザーに再来訪を促すことができます。

よりCVRを高めるには

ユーザーを購買へ導くには、クーポンの有効時間・日数などの利用制限を設けると有効です。楽しめるコンテンツを通じて「せっかく当たったなら使いたい」という気持ちを醸成し、より購買につながる効果的なクーポン施策になるでしょう。

ここからは、KARTEを使った具体的なマーケティング事例を紹介します。

KARTEにおけるゲーミフィケーション事例

株式会社バロックジャパンリミテッド「SHEL'TTER WEB STORE」

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女性向けファッションブランドの正規直販サイトの事例です。

「ユーザーに楽しんでもらいながら売上に寄与する、いままで取り組んだことのない施策ができないか」という課題に対して、ユーザーにルーレットを回してもらい、クーポンが当たる施策を実施しました。

ルーレットを回した後、遷移先で表示されるクーポンコードを商品購入時に入力すると、クーポン金額分が割り引かれるものです。クーポンの利用期限を当日に限定するなど、利用期限を制限することで、獲得後すぐに商品を購入するという体験に繋がりました。施策によって、1日の売り上げが通常時比140%となりました。

花キューピット株式会社(花キューピット)

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母の日のフラワーギフトを選ぶ際に、診断コンテンツを導入した事例です。

一年を通してフラワーギフトの注文が最も増える母の日。
人気ランキングなどのコンテンツで全員に同じ商品をおすすめするのではなく、顧客一人ひとりがお母さんのことをイメージしながら商品を選べるようにしたい──。顧客が楽しみながら商品を見ることで購入につなげられればと、同社として初めて診断コンテンツを実施しました。

顧客が2択の質問に5問答えると、「エレガント系」「キュート系」など6つの特性の中から適切な診断結果が伝えられるとともに、おすすめのフラワーギフトが表示されそのまま購入できるようにしました。

施策のポイントは、購入機会が少なく選びにくさを感じるユーザーが多いフラワーギフトで、診断コンテンツを利用して商品をおすすめしたことです。

「母の日と言えば、カーネーション」と単調になりがちなイベントにおいて、顧客一人ひとりがお母さんのことを思い出しながら診断コンテンツを利用し、診断結果によって適切な商品をおすすめするという施策は購入率アップにつながりました。

株式会社パル「PAL CLOSET(パル クローゼット)」

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(引用元:http://shopping-tribe.com/news/33834/)

通販サイトを舞台にアイテム探しゲームを実施し、ミッションをクリアしたユーザーに特典を付与した事例です。

自社で展開する公式通販サイト「PAL CLOSET(パル クローゼット)」において、映画「デスノート Light up the NEW world」の公開を記念したコラボキャンペーンとして、サイトを舞台にしたアイテム探しゲームを提供しました。このコラボキャンペーンは、サイト内の様々な場所に散りばめられた「デスノートに関する4つのアイテム」を、提示されるヒントを元に探し出すゲームです。すべてのアイテムを発見し、ミッションをクリアすると「PAL CLOSET」のショッピングで利用できる特典も用意しました。

「KARTE」を活用し、サイトを改修することなくアイテム探しゲームを実現しました。来訪者の行動履歴など、様々な情報を個人単位で蓄積し、取得した要素を組み合わせたステータスを作成し保存することで、

  • ステータスに応じたメッセージや「ヒントカード」などのアイテムを表示
  • ゲームのクリア状況によって表示内容が変わる特設ページの制御

といった、データを活用した接客をゲームに活用する試みです。

ゲーミフィケーションでサイトにエンターテイメントを

KARTEでは、一見複雑そうなシナリオに基づいたゲーミフィケーションの施策も簡単に実施することができます。

ゲーミフィケーションによって、サイトがエンターテイメント性を持ち、そこにあふれる「賑やか感」が効果を発揮するでしょう。