フォームの入力項目数やフォームの文言で、通過率は大きく変わります。では実態としてどれくらいの変化があるのでしょうか。

WACUL(ワカル)の社内研究所「WACULテクノロジー&マーケティングラボ」は、BtoBサイトのフォームにおけるUI/UXに関する調査結果を発表しました。調査結果は次のようになっています。

  • 調査対象フォームの通過率は最大値34.40%、平均値20.37%
  • フォーム入力項目数と通過率には強い負の相関があり、1項目減らすと通過率は約2%pt向上する
  • フォーム遷移ボタンとフォームタイトルの文言を一致させると通過率は約1.3倍になる
  • フォームの入力を必須としても任意としても通過率は変わらない(使い分けに意味はない)
  • リードの質を見極めるための追加情報はフォーム完了後に取得すべき

参考:
B2Bサイトのフォームにおけるベストプラクティス研究|WACUL TECHNOLOGY & MARKETING LAB | 株式会社WACUL

入力必須フォームの項目数は少なければ少ないほど望ましい

フォームの入力項目は、リード獲得のために詳しい情報がほしいのは当然ですが、会社名や氏名、連絡先など入力が容易なものに限定すべきとされています。今回の調査では、フォームの入力項目が1つ増えるごとに、ユーザーの通過率は2%ずつ減少することがわかりました。

image2.png
出典:B2Bサイトのフォームにおけるベストプラクティス研究

また、任意項目を含めた全入力項目数とフォーム通過率の相関関係は、必須の入力項目数とフォーム通過率の相関関係とほぼ等しいことがわかりました。

入力必須項目を減らすことにより、通過率は改善されるものの、リードの情報は不足してしまいます。そのような場合には、インサイドセールスによるヒアリングなど、フォーム完了後の情報取得によって補完していくようにするとよいでしょう。

ボタンとフォームの文言の一致は必須

今回の調査では、ボタンとフォームの文言の一致と不一致によって、平均フォーム通過率は約1.3倍もの開きがあると発表されました。文言が一致しているサイトのフォーム通過率平均は約21.7%であったのに対し、一致していないサイトの平均は約16.6%と1.3倍の違いが生じています。つまり、ボタンの文言とボタンクリック直後に遷移するページの文言が異なる場合、フォーム通過率は低下すると考えられます。

image1.png
出典:B2Bサイトのフォームにおけるベストプラクティス研究

フォームの文言を一致させることは、フォームの項目数の最適化に比べて、取り組みやすいポイントのため、文言が一致していないフォームを利用している場合は、早急に改善するべきです。

フォーム通過率の向上はCV数の増加に直結

当然のことながらフォームへ入力しようとするユーザーは、サービスに興味が高いユーザーでありCVに近い状態です。入力項目を減らし通過率を向上させ、ボタンとフォームの文言の一致させることによってCVへの道のりを短くさせましょう。

この記事を読んだ方におすすめ

EFO(入力フォーム最適化)って?フォームを改善して売上を上げるための20のテクニック

EFO(入力フォーム最適化)って?フォームを改善して売上を上げるための20のテクニック

EFO(入力フォーム最適化)はコンテンツ内容やデザインに比べると対策の優先順位が低くなりがちです。ただコンバージョン率を高めるためにはEFOが必要不可欠です。

EFO必須!問い合わせにつながらないダメなフォームの具体例

EFO必須!問い合わせにつながらないダメなフォームの具体例

資料請求や会員登録など、ユーザーにアクションを起こしてもらうのに欠かせない「問い合わせフォーム」。EFO(エントリーフォーム最適化)の観点から、意外にも見落とされがちな問い合わせにつながらないダメなフォームの具体例を紹介します。