いい文章とは?

そもそも、読者にとって“いい文章”とは何でしょうか?

SEOライティングで書かれた文書は確かに検索上位に表示されやすいですが、読者が読んだときに「読みにくい」「言い回しがくどい」とストレスを感じやすいです。内容が充実していても、そのサイトの他のコンテンツを読む気力がなくなります。

逆に言えば 、いい文章とは読んでいてストレスにならない文章のことなのです。

シンプルでわかりやすい

読者がストレスを感じないようにするためには、上手な言い回しや詩人のような表現などは必要ありません。

また、想定読者(ペルソナ)を設定し、意識することも重要です。例えば「初心者に向けた文章の中に専門用語を使う」というのはよくある間違い。ライターにとって当たり前の言葉でも、想定読者にとって難しい言葉・慣れない言葉は極力使わないようにしましょう。

とてもシンプルで端的な文章表現こそが、いちばんわかりやすい、つまり読者が理解しやすい文章です。

基本の雛形「SDS法」と「PREP法」

文章を書くことに慣れないうちは雛形を活用するという手もあります。「SDS法」と「PREP法」はWebの文章だけでなく、社内プレゼンなどにも適した技法です。

まず、SDS法は以下の略です。
S:Summary(記事の概要)
D:Details(詳細の説明)
S:Summary(全体のまとめ)
SDS法は結論を先に述べて、同じ内容を3回に分けて説明する方法です。全体の導線が短いので、素早く結論を伝えたいときに使用される手法と言えます。

一方のPREP法は以下の略です。

P:要点…最初に内容の重要な部分となる要点(結論や主張)を明確にしておきます。
R:理由…次にその要点に至った理由をわかりやすく書きます。
E:具体例…よりわかりやすくするために、具体例を示すと良いでしょう。
P:要点…最後に理由や具体例をふまえたうえで、もう一度要点を説明してまとめます。

PREP法は内容が頭に入りやすい文章構造。要点を前後の2回に分けることで読者の記憶に残りやすいですし、最初に結論を言うことで読者は「この文章には欲しい情報が書かれてる!」とすぐに気付き、時間のロスも少ないです。

文章の書き方に迷ったらPREP法を活用しましょう。

Webライティングで気をつけたいこと

最後にWebライティングで気をつけたいことをまとめました。

最初に構成を考える

いきなり書き始めると支離滅裂な文章になることがあります。全部書いた後にわかりやすく整えるのも時間ロスが大きいでしょう。

それを防ぐためには、最初に文章構成を考えておきましょう。例えば前述のPREP法で書くと決めたなら、PREPに則って見出しを立てていきます。

後はその見出しに沿って内容を書いていくだけなので、まとまりのある文章に仕上がるでしょう。

一文は40字以内にする

「、」や「〜ですが」「〜で」を多用すると、一文がかなり長くなり、内容が理解しにくくなります。スマートフォンなどの小さなデバイスに表示させることを考えても、一文の長さは抑えておきたいところです。

*できれば一文は40字以内とし、キリの良いところで「。」を付けてしまいましょう。*一文で長くなりすぎると感じたら二文に分けてしまう方がわかりやすいです。

主語と述語の関係にねじれを起こさない

初心者がやりがちなミスに、主語と述語のねじれがあります。例えば以下の文章。

『映画は私に人生の喜びを教えてくれたし、人生の豊かさにも気付いた』

ここでの主語は「映画は」です。前半の述語「教えてくれた」は自然ですが、後半の述語「気付いた」は不自然で、ここで主語と述語の関係にねじれが起きています。

「豊かさに気付いた」のは「私」であるべきなので、この文章を直すなら次のようになるでしょう。

『映画は私に人生の喜びを教えてくれたし、人生の豊かさにも気付かせてくれた』

少し不自然さを感じたら、主語と述語の関係がねじれてないかをチェックしましょう。

検索エンジンに評価されるライティング

読者に優しい記事を心がけつつ、検索エンジンに評価されるライティングも足していきましょう。
コンテンツを頑張って書いたとしても、検索エンジンに評価されないと検索からの流入が期待できなくなってしまいます。

検索の上位に表示させるための工夫として、Webライティングでも対策キーワードを「バランスよく」入れていく必要があります。
この「バランスよく」が重要なポイントです。
キーワードを詰め込み過ぎてしまうと、どうしても不自然な文章になってしまいます。
そうすると、読者にとっても優しくないですし、コンテンツの印象も良くありません。
まずは、キーワードを意識しつつ自然なライティングを心がけましょう。
SEO対策について、他の記事で説明しているので参考にしてみてください。

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口語表現は文章表現に

人と会話するときの口語表現は、しばしば読む文章に合わないことがあります。例えばら抜き言葉や、「すごく〜」などです。

口語表現で「食べれる」は文章に直すと「食べられる」。また、「すごく大きい」は「とても大きい」にきちんと直しましょう。

文章表現に慣れるにはたくさん文章を読み、実際に触れることが近道になります。

同じ文末表現を続けない

執筆に慣れない人は「〜ます」「〜です」と同じ文末表現を繰り返していることがあります。

『果物にはビタミン類が含まれています。特に柑橘系ならビタミンCが多く含まれています。ビタミンの多い野菜ならキャベツが該当します』

これは「〜ます」が何度も続いて、文章が機械的で変化や抑揚を感じられません。文末表現を変えることで感情を出すことができ、人が読みやすい文章に仕上がるのです。

てにをはを正しく理解する

「てにをは」とは、文章のニュアンスを変えたり、前半と後半の関係性を明確にする役割のある助詞のこと。日本人なら自然に使っているので、文章を読んでいて何か変だと思ったら、「てにをは」に問題があるかもしれません。

例えば以下の文章、同じことを言っていますが、受け取り手が感じるニュアンスが違うのがわかるでしょうか?

A『カレーをお願いします』
B『カレーでお願いします』

Webライティングにおいては、読者に丁寧な印象を与えることがポイント。そのため、ここでは「カレーをお願いします」の方が適切です。

このように*「てにをは」で読者の感情がプラス・マイナスどちらに働くかが変わるため、しっかりと理解して使いこなしましょう。*

適切に句読点を使う

文章に使われる「。(句点)」と「、(読点)」を合わせて句読点と言います。広義では「!(感嘆符)」や「?(疑問符)」も指すことも。

こうした記号は文章の区切りや息継ぎ部分となるため、適切に使いこなさなければいけません。例えば一文40文字の中に読点が1つもないと、かなり読みにくいです。

読者は句点、読点で区切りながら読み進めていきます。実際に声に出しながら読むことでどこに句点・読点を打てばいいのか見つけやすくなるでしょう。

無駄な接続詞がない

「しかし」や「だから」という接続詞は文章と文章を繋げるのに役立ちますが、接続詞が多すぎると読みにくくなります。意外と接続詞がなくても意味が通ることも多いので、無駄な接続詞は断捨離してしまいましょう。

また、同じ接続詞を繋げるのもNG。よくあるのが「しかし〜です。ですが〜になります」と逆説を連続で使ってしまうこと。読者が混乱しやすいので避けましょう。

トンマナやレギュレーションといったルールを守る

トンマナ(トーン&マナー)とレギュレーションは、コンテンツをより良く見せるために決められたルールのようなものです。
例えば、以下のようなもの。

  • 「です・ます」や「だ・である」といった語尾の統一
  • 装飾や画像の差し込みルール
  • 表記の統一(グーグル→Google

メディアによってトンマナやレギュレーションは異なる場合が多いので、都度確認しておきましょう。
トンマナやレギュレーションを無視してしまうと、メディア本来のテイストとかけ離れた記事が出来上がってしまいます。

メディアの目的を理解する

Webライティングと一言でいってもメディアの目的に合わせた書き方が求められます。
情報の新鮮度が重視されるニュース系の記事なら正確な内容をより早くリリースできないといけません。
SEO記事でも、セールスを目的にしているかどうかで記事全体の流れは変わってきます。
SEOは押さえつつSNS流入を目指す場合なら、より読者の目に止まりやすいキャッチーなタイトルを考える必要もあるかもしれません。
こういった部分を理解しておくことは記事の品質の向上にもつながるので、ぜひ意識してみてください。

論理の飛躍を探す

文章を書く上で非常に大事なのが、読者の理解がちゃんと追いついているということです。
当たり前ですね。
ただ油断してしまうとついつい「これくらいわかるだろう」と説明を省略してしまうことがあります。
もしくは根拠をよく考えずに書いてしまった結果、読者に疑問が生まれてしまい、読者が納得してくれなかったり信頼してくれなかったりということがよく発生しています。
これ添削しているととっても多いです。
そのため論理の飛躍には本当に気をつけましょう。
具体的にどうするかといえば、自分で改めて読み流すことの他に、誰か別の人に読んでもらって文章の筋が通っているか、というところを確認してもらうことです。
意外と陥りがちなところなので、自分は大丈夫と思っている人もぜひ一度他の人に読んでもらってみてください。