自宅で発酵させるしょうゆのサブスクサービス「BOTTLE BREW」とは?

ferret:「BOTTLE BREW」は家庭で発酵が楽しめるとのことですが、具体的にどんなサービスなのでしょうか?

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花田氏:「BOTTLE BREW」は、専用の透明ボトルに、発酵元液としょうゆ種、杉玉を加えて発酵させることで、しょうゆの発酵による味や香りの変化、色の変わり具合を自宅で楽しめるサービスです。月額3,000円(税別)で発酵元液が2袋、隔月で届きます。スーパーで売られているしょうゆ1本の値段と比べると高いと感じられるかもしれませんが、自分好みの発酵度合いでしょうゆを味わえることと、発酵の過程を楽しめることが醍醐味です。発酵の過程を体験して頂くことで、しょうゆの作り方にも興味を持ってもらえると嬉しいです。

発酵体験だけではなく、しょうゆそのもののフレッシュさにもこだわっています。しょうゆを作るとなったら、1年分を大容量で作ってもいいじゃないかと思われる方もいらっしゃると思います。しかし、それでは使っている間にしょうゆの鮮度が落ちてしまいます。できたての状態で使ってほしいので、発酵しながらしょうゆを使えるように設計し、使い切った頃に元液が届けば良いのではと考え、サブスクサービスを適用しました。

島田氏:発酵は約4週間を1つのサイクルとして、1週間ごとに色・味・香りが変化します。発酵度合いによって味や香りに違いがあって、それぞれの時期に合ったメニューを考案してホームページで紹介しています。例えば、発酵1週目ですとしょうゆ感がまだ穏やかなのでドレッシングがおすすめですし、発酵3週目ですとしょうゆ感がしっかりとしてくるので、しょうゆの風味を活かしたパスタなどに合います。しょうゆを作りながら、お好みのタイミングで料理にお使い頂けることも「BOTTLE BREW」の特徴の1つです。

メインターゲットとして考えているのは、自分でお味噌などの発酵食品を手作りされるような食への興味関心が高く、ていねいな暮らしを実践されている人たちです。そういった方々は、自宅でも料理をする頻度が高いですし、使うものにもこだわりを持っています。ちゃんと料理にお使い頂いてこそしょうゆが活きますので。そういった方々としっかりつながりたいですし、そこから「BOTTLE BREW」が広がってくれれば良いなと考えています。

ferret:お子さんにしょうゆはどうやってできるのかということを教えられるという点で、ご家族向けにもよさそうですね。

花田氏:会話が生まれますよね。「BOTTLE BREW」をお子さんと一緒に体験することで、お子さんが興味を持って「BOTTLE BREW」を食べてみたいとなると、きっと家族が一緒に食卓をかこむと思います。今、孤食になっていて食卓での会話がなかなかないですし、しょうゆを中心に家族の団らんができてくると嬉しいですね。

島田氏:2年程前に社員向けの「BOTTLE BREW」のモニターテストを実施しました。ご家庭でお子さんと一緒に「BOTTLE BREW」を作ることでお子さんが興味を持って、「BOTTLE BREW」があるから何か食べたいとか、これを使ったものを食べてみたいという声が多く寄せられました。自分も楽しかったけど、子どもが楽しんでくれて会話が生まれて良かったと。「BOTTLE BREW」をこれから展開する上で、家族との絆が深まるツールになるのも、実現したい未来のひとつです。

弊社は、食育にも力を入れております。「BOTTLE BREW」は通常のしょうゆの作り方とは少し違う部分もありますが、例えば夏休みの自由研究で「BOTTLE BREW」を作って、自分で料理も作ることで、お子さんの食への関心が高まると嬉しいですね。食育という観点からも、貢献していきたいと考えております。