「Pardotユーザー会」運営リーダーが語る 。国内最大級のMAユーザー会を維持・拡大する秘訣とは
様々なSaaSの中でも「使いこなせなければ意味がない」のがMA(マーケティングオートメーション)ツール。しかし担当するマーケティング部署の人数は大企業でも意外と少なく、自社内に充分なノウハウが揃っている企業はそう多くありません。
前回の記事 では、日本のコミュニティマーケティングの第一人者である小島 英揮氏をインタビュアーに迎え、MAツールの中でも日本最大級のユーザー会規模と盛り上がりを誇る株式会社セールスフォース・ドットコム「Pardot」のユーザー会の盛り上がりの秘密について解き明かしました。
連載2回目となる今回は、その「Pardotユーザー会」の盛り上がりを創り上げる運営リーダーの皆様に集まっていただき、メンバーの活性度を維持するための運営の工夫や、ユーザー企業として運営に携わっているからこそのやりがいや学びについて語っていただきます。
ユーザー会立ち上げの経緯
ferret:本日はよろしくお願いします。宇佐見さん、三宅さん、田中さんはPardotユーザー会発足時から関わられていますが、その頃の経緯からお聞かせいただけますか?
宇佐見:Pardotユーザー会は、2015年にtoBeマーケティング社のPardot活用クリニックの開催から始まりました。2017年からはセールスフォース・ドットコムの公式ユーザー会に発展し、私がリーダーを務めております。
当初は運営リーダーの人数が少なく、運営の負荷も高かったのですが、人数も増え、事例登壇の希望者も声をかけてくれるようになり、安定して開催できるようになりました。
三宅:私は長く携わっており、2011年代にSalesforceユーザー会が立ち上がったばかりの当時にあったセールス分科会、マーケティング分科会で会長をしていました。その頃は、自分たちで手作業でメーリングリストを作ったりしながら、地道に参加者を増やしていきました。その後、いろいろなコミュニティの運営にも関わり、現在は、東京と大阪を行き来していることなどから関西Pardotユーザー会の運営に携わるようになりました。
ユーザー会立ち上げ時の輪の広げかた
ferret:立ち上げ当初は地道な活動から、参加者を増やしていったとのことですが、リーダーである皆様自身はPardotユーザー会をどのように紹介し仲間を増やされたのですか?
南:やはり自分自身が、参加したことで得られたメリットを伝えるのが一番です。私の場合、社内ではPardotを一人で運用しているので、自分一人の知識や経験では絶対に辿りつかない使い方を知れることが一番のメリットでした。この機能って、こんな使い方もできるんだ、自社ではこのように使えるかな?という発見が毎回のようにあります。
また、Pardotの使い方だけではなく、マーケターに必要とされるマーケティング全般に関わる知識や最新の情報が得られるところもPardotユーザー会の推しポイントです。メルマガの効果的なタイトルのつけ方やCTAの書き方について、有益な情報は真似をしながら、実務に活かしています。
坂井:情報が手に入らない/知らない という不安を払拭できたことを伝えています。僕自身も元々社内ではPardotを一人で任されていて、本当に設定が合っているのか、これで狙ったマーケティング活動が行えるのか不安がありました。
Pardotユーザー会に参加したことで、設定方法や戦略の方向性が間違っていなかったことを確認でき、安心して業務に取り組めるようになりました。その安心感のおかげで、より一層Pardotを使いこなせるようになり、良い結果を出していきたいというモチベーションも生まれ、まわりまわって自分のキャリアにも非常にいい影響となりました。
田中:説明書やネット上では拾うことができないマーケティングの深い考え方の情報が得られることがPardotユーザー会の魅力なので、私はそこを伝えるようにしていますね。ユーザー会の仲間と定期的に会って会話することで、自分一人の固定的な考えに新しい風が入り、日々の業務に活かせる気づきが増えていくという良い循環を作ることができています。
三宅:基本的な使い方Tipsやマーケティングの普遍的なコツはもちろんですが、他のアプリとPardotを組み合わせて一緒に使い効果を上げる方法など、かなり実践的で踏み込んだ内容まで知れるのも魅力ですね。
ユーザー会参加者の満足度を上げるために
ferret:毎回120名を超える参加者が集まるということですが、初級者から上級者まで様々な参加者の満足度を上げるためにどんなことを工夫されていますか?
宇佐見:毎回のユーザー会開催前にリーダー達で集合し、テーマや方向性の認識合わせを行います。初級者の方と上級者の方が求める情報の粒度やレベルは異なるので、全体の流れの中で、全員に必ず1つは新しい気づきや学びを得ていただけるような構成を意識しています。また開催後は参加者の感想をヒアリングします。現場からのフィードバックを正確に汲み上げ、真摯に反映することが重要です。
ferret:なるほど。参加者間のレベルが違うと、セミナー構成は難しそうですね。具体的にどのように構成を組み立てておられるのでしょうか。
田中:毎回、参加者にアンケートをとっている中で、参加者の約8割はこれから本格的に導入して活用していきたいという初級段階だということがわかりました。そこで、レギュラーのPardotユーザー会は120名規模で開催するので、基本的には初級者向けの内容をメインにしながら、中上級者でも学びのある細かいコツを内容に組み入れるようにし、コンテンツレベルのバランスを大切にしています。
参加者の満足度を正確に把握するため、アンケートは講演内容の「難易度」と「満足度」を分けてとっていることも参加者の真のニーズを聞き出す工夫の1つです。満足度が低いという結果に対して、難易度が高すぎてついていけず満足度が低いのか、そもそもそのテーマ自体に興味がなく満足度が低いのか、では打つべき対処が全く違いますので。
ferret:発表のレベル感や情報濃度を揃えるために、登壇依頼をする際に気を付けられている点はありますか?
宇佐見:登壇者にはユーザー会参加者のレベル感を必ず伝えるようにしています。ユーザー会の参加者の条件の1つとして、Pardotの「Engagement Studio」という独自のナーチャリング機能を使っているかを基準にしています。実りのある情報交換をするためには、少なくともこの機能は触って、理解しておく必要があると考えるからです。
田中:他にも毎回のアンケートから満足度が高かったポイントは抜粋し、運営リーダーに共有しています。最近では「今すぐ使えるマーケティングTips5選」のようなテーマで、ポイントをまとめてテンポよく“今すぐ使えるノウハウ”を知れる発表は非常に満足度が高かったですね。
運営リーダーだからこそ得られるメリット
ferret:とても参加者本位のユーザー会であると感じておりますが、坂井さんは元々は参加者として参加し、途中から運営リーダーになられたと伺いました。参加者の立場と比較して、運営リーダーになることの魅力はどのような点でしょうか?
坂井:登壇者や他の運営リーダーの方々など、マーケティングの実務現場にかなり詳しい方とのコミュニケーションが増えるので、自分が困っていることを直接相談できる人が増えるところですね。もちろんこれは参加者の立場でもできないことはありませんが、運営リーダーはより多くの人と接点を作れると思います。
田中:運営リーダーは参加者や登壇者から顔を覚えてもらいやすいので、相談もしやすく、お互いのビジネス面でも話が広がっていきやすいですね。所属企業は違えど、SalesforceのPardotという同じ武器を持ったマーケター同士の横のつながりは強く、お互いを高め合う仲間であり、ライバルでもあります。
南:私はその横のつながりで学んだPardotの機能や使い方に関しての知見を、自社マーケティング活動でも活かすことができています。そのおかげでこのような社外の活動も、会社から応援してもらっています。
宇佐見:運営リーダーという役割がPardotユーザー会参加者のプラスになっているというやりがいを感じられるのはもちろん、ビジネスの輪の広がりや、知識やモチベーションが得られていることで、自分自身のレベルアップを実感しています。
Pardotユーザー会の今後の展望
ferret:最後に、これからのPardotユーザー会の展望についてお聞かせいただけますか?
宇佐見:国内最大級のMAユーザー会として、単純に参加者の人数が増えていけばいいかというと、そういうわけではないと思っています。それより、参加者一人ひとりが確実に学んでステップアップできることが重要です。初級者だった人が、数年後には登壇者になっている、というポジティブなサイクルをいかに生み出していくか。
ですので、大きな会場で登壇者が全体に向けて話すという形式も続けつつ、個々が発信する機会を増やせるよう小規模な分科会などの形式でより双方向性を高めたり、参加者がアウトプットする機会を増やしていきたいと考えています。
田中:参加者間のレベル差も大きいので、中級者や上級者がGiveするだけにならないような方法も模索しています。今レギュラーで開催しているPardotユーザー会とは別に、参加者のレベルに合わせた会を開催するという案も検討し始めています。
ferret:なるほど。会の成熟に合わせて、さらに新しい運営方法を模索されているわけですね。今後もますます活発なユーザー会になりそうですね。本日は貴重なお話をお聞かせいただき、皆様ありがとうございました。
連載3本目は積極的にPardotユーザー会に参加している皆様とPardot創業者との座談会から、ユーザー会がもたらす価値を聞いてまいります。
連載バックナンバー
-vol:1 2019年12月24日公開 コミュニティマーケティングの第一人者・ 小島英揮氏が訊く。「Pardotユーザー会」が国内最大級のMAユーザー会へと成長した理由
-vol:2 【本記事】 「Pardotユーザー会」運営リーダーが語る 。国内最大級のMAユーザー会を維持・拡大する秘訣とは
-vol:3 2020年1月31日公開 「Pardotユーザー会」参加者が、Pardot創業者と語る。参加者同士の“深い”つながりから生まれる価値とは
写真:片岡龍太郎
- SaaS
- SaaSとは、Software as a Serviceの略で、ユーザーにソフトウェアの「機能」をインターネット経由で提供することを言います。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
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- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- メルマガ
- メルマガとは、電子メールにて発信者が、情報を配信する手法の一つで、『メールマガジン』の略です。 一部有料のものもありますが、多くのメルマガは購読も配信も無料で行っています。
- タイトル
- ホームページのソースに設定するタイトル(title)とは、ユーザーと検索エンジンにホームページの内容を伝えるためのものです。これを検索エンジンが認識し検索結果ページで表示されたり、ユーザーがお気に入りに保存したときに名称として使われたりするため、非常に重要なものだと考えられています。「タイトルタグ」ともいわれます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
- セミナー
- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
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- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- サイクル
- サイクルとは、スタートしてゴール、そしてまたスタートと、グルグルと循環して機能する状態のことを言います。まわりまわって巡っていく、といった循環機構をさすことが多いです。水の循環サイクルというように、実は繰り返しになってしまう使われ方もすることもしばし。また、自転車に関する事柄として、サイクルスポーツなどという使われ方をされることもあります。
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