ダイレクトマーケティングのメリット

投資対効果が高い

デジタル化によって販売チャネルが増え続けている昨今、どの販売チャネルが適しているのか、どんなアプローチが効果的なのか把握して取捨選択する必要があります。

そこで重要性が増しているのが、顧客からの問い合わせや購入などの反響データを蓄積し、効果測定して費用対効果を追求できるダイレクトマーケティングです。ダイレクトマーケティングの特徴であるターゲティングや双方向のコミュニケーションによって、売り上げアップを目指せます。

効果的なレスポンス広告を打てる

ダイレクトマーケティングは、ロジカルなレスポンス広告で顧客の購買意欲を高めるのに優れています。レスポンス広告では単なる商品訴求ではなく、不満や期待を感じさせるシナリオ設計を行って顧客の感情を動かすクリエイティブを取り入れるのがおすすめです。

シナリオ設計では顧客が得られる利益を伝える結果、それの裏付けとなるデータなどの証明、専門家やタレントの口コミやお客様の声による信頼・安心、今買うべき理由となる特典を盛り込むと反響がよくなります。

ダイレクトマーケティングのデメリット

手間と時間がかかる

ダイレクトマーケティングの効果を最大化するには、顧客のリスト化やターゲティング、効果分析などの時間と手間がかかります。それによって費用対効果を高められるのがダイレクトマーケティングのメリットですが、それだけの工数を割かなければならないというデメリットにもなります。

短期間で効果を出そうとするのではなく、長期間PDCAを回して効果を出そうと考えましょう。プランの実施・分析をする人員を確保し、無理なく継続するのが成功の秘訣です。

広告臭が強いとブランドイメージが下がる

ダイレクトマーケティングは、顧客との距離が近い分、いかにも広告といった押し売り感が出てしまうとブランドイメージが下がり、ネガティブな印象を持たれやすいです。特にインフィード型広告が主流のSNSでは、タイムライン内に広告が埋め込まれるためユーザーは強制的に広告を見させられる状況にあり、広告を見ると不快感を抱きます。

こうしたデメリットを解消するには、広告掲載媒体の世界観に合った広告クリエイティブを心がけるのがポイントです。例えば、InstagramならInstagramらしいシンプルでおしゃれな広告画像にして文字量を減らす、などユーザーが受け入れやすい広告にする必要があるでしょう。

企業の成功事例

パズル&ドラゴンズ/ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社

社会現象にもなった人気のスマホゲーム「パズドラ」こと「パズル&ドラゴンズ」は、意外にもダイレクトマーケティングで顧客の層を広げ、多くのユーザーの支持を集めました。

パズドラを運営するガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社では、「サービスがあって初めて、ゲームが成長する」という考えのもと、コールセンターを土日祝日含めて365日営業し、顧客の声を収集してサービス改善につなげています。

直接のコミュニケーションを図る場としてリアルイベント「ガンホーフェスティバル」も開催し、社員総出で運営。顧客の反応を間近で見たりイベントとゲームを連動させながら、リアルとデジタル両方から顧客との関係性を深めた点もポイントです。

Whim(ウィム)/MaaS Global

フィンランドのMaaS(Mobility as a Service)「Whim(ウィム)」も、ダイレクトマーケティングを活用した人気サービスです。公共交通機関、自動車やバイクのシェアサービスなどの交通手段をユーザーのルーティングに沿って提案します。

「Whim」はルーティングとペイメントのみを提供し、ユーザーはたくさんの交通手段の中から最適なものを自身で選べます。自分の行動データに合わせた交通手段の組み合わせが直接提示されるため、様々な交通アプリを併用せずともスムーズで効率的な移動ができるのがメリットです。

Whimが顧客との直接の繋がりを多く持って影響力を高めれば、ゆくゆくは交通機関の価格決定権すら持つようになるかもしれません。