子育Tech(こそだてっく)の具体的な取り組み

子育てに役立つサービスの紹介

子育Techでは、Twitter上で子育てに関するさまざまなサービスを紹介しています。例えば、キッズスターが提供する職業体験アプリ「ごっこランド」など。

また、市によるおむつの無料配達に関する記事を投稿するなど、子育て中の方にとって役立つ情報を発信。情報を上手く活用した子育てを推進しています。

在宅育児をしている方のオンライン交流会

新型コロナウイルスが蔓延し、外での接触が厳しくなって来ているなか、子育Techでは在宅育児をしている親たちが、Web会議ツール「Zoom」を活用し、座談会を開催。ランチを食べながら、在宅育児について語り合う会を開いたのです。

どうしても孤独になりがちな在宅育児ですが、ネットを使った交流によって孤立してしまう人を減らす活動と言えるでしょう。

子育てとテクノロジーに関する調査の実施

子育Techでは、子育てとテクノロジーに関する意識調査を実施し、そこで得た情報をもとに、講演会なども開催しています。先述の価値観の調査も、この一環で行われたものです。

今後取り組むべき課題

テクノロジーの活用に差がある

子育Techが行ったアンケートによると、母親の年齢が若いほどITツールなどへの満足度が高く、柔軟に使いこなせているという結果がみられたとのこと。

また、子どもが小さいほどツールに関しての満足度が高い傾向にあり、母親の年齢が高くなってもこの傾向は変わらなかったのです。

つまり、小さい子どもをもつ若い母親はしっかりとテクノロジーを使いこなしており、年齢が上がっていくほど育児にツールを使うことへの抵抗感が増していることがわかります。

このような子どもの年齢や親の世代によって生まれるテクノロジー利用の差は、今後子育Techが取り組むべき重要課題と言えるでしょう。

参考:[調査リリース]子育Tech委員会、「子育てとテクノロジーに関する意識調査2020」実施

周囲の理解

子育てにテクノロジーを活用するうえで重要になるのが周りの理解です。先述の通り「手間を掛ける」ことに重きを置く価値観の中では、育児にツールを利用することに対して周りの人の理解が得られない実情があります。

カラダノートが行った調査(2018年)によると、「育児中のスマホ利用に関して、周囲から注意をうけたりしたか」という質問に対して、6割の親が「経験あり」と答えたのです。

具体的な実例としては次の通りです。

・電車の中で60代くらいの女性に「携帯ばかり見てないで」と言われた
・授乳記録をスマホでつけていたら「ノートの方が良い」と言われた
・スマホで記録をとっていたところ義母から「子どもがいる前でスマホを使わないほうがいい」と言われた
・育児記録をみていたところ「授乳中は携帯じゃなくて赤ちゃんの顔をみなさい」と言われた

実例をみると、いわゆる孫育て世代と呼ばれる年齢の方が育児の際にデジタルツールに対して否定的な意見をもっているということがわかります。

子育Techでは、このような世代間のギャップを解消し、安心してツールの利用ができる社会を目指しているのです。

参考:子育Tech