個人での利用が主流のnoteですが、近年は企業でもnoteの利用が増えてきました。ブランディングや広報活動に欠かせない要素としてnoteの需要が高まっていることが理由として挙げられます。記事では、実際にnoteを利用して情報発信を行っている企業の活用術を紹介します。

今さら聞けない、利用企業が急増している「note」の基礎知識

今さら聞けない、利用企業が急増している「note」の基礎知識

昨今、個人だけでなく企業の利用も増えている「note(ノート)」。この記事では、改めてnoteの利用方法や、ブログとの違い、特徴を解説します。法人向けのnote利用法についても紹介しますので、利用を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

法人用サービス「note pro」とは?

個人での利用者が主流のnoteですが、法人向けサービス「note pro」もnote株式会社から提供されています。一からメディアを運用するのは費用や時間がかかりますが、note proは、ただサイト構築を行うだけでなく、集客やファンコミュニティ作り、収益化までをサポートしてくれるサービス。また、ブランディングや採用広報など各企業の目的に応じて、その企業に適したKPIを達成しやすいメディア運用が可能です。

サイトの構築と運用が簡単

一般的なサイト構築には、WordPressやその他サービスを利用して一から設定を行わなくてはいけません。プロバイダーなどの契約もあり、専門的な知識も必要なため、時間・費用・リソース面でハードルが高いですが、note proは、既にあるプラットフォーム上で新しく自社メディアを始められるので、低予算で誰でも簡単にサイト構築が可能です。

集客が簡単

月間利用者が1000万人以上を誇るプラットフォームを利用できるので、既にあるユーザー基盤を最初からフル活用できます。特にnoteのユーザーはクリエイティブに関心のある層が多いので、事業的にその層に刺さるサービスを展開されている企業は、note proの利用がオススメです。

収益化を図るさまざまなサービス展開が可能

今やサブスクリプションは、ネットビジネスで収益化するためには有益な手法ですが、noteではコンテンツの収益化のためにサブスクなどの課金システムが備わっています。また11サイトのECカートと連携しているので、ECもすぐに始められたり、その他オプションとして、導入・運用トレーニングや編集パートナーの紹介、サイト分析には欠かせないGoogle アナリティクスの設定なども任せることが可能です。

このような充実したサポート体制が多くの企業から評価され、現在は大手企業や、これから事業を拡大していく注目のベンチャー企業まで幅広く利用されています。

フォロワー数の多い企業のnote活用術

企業のnote運用への注目度も増し、自社でも発信媒体として利用したいと考える企業も多いでしょう。実際にnoteを活用している企業はどのような運用をしているのでしょうか。

Hayakawa Books & Magazines(β)

出版社の早川書房はnoteを情報発信媒体として上手く活用しています。出版不況と言われるなかで、早川書房のnoteは総フォロワー数が66,000以上と、企業アカウントでは最も多いフォロワーを抱えています。要因の1つとして「投稿数」があります。早川書房のnote「Hayakawa Books & Magazines(β)」は投稿数が1,025本(2020年5月5日時点)で、他の企業アカウントよりも多いです。

もちろん本数でフォロワー数が決まるわけではありませんが、さまざまな読者層に刺さる確率を上げるため、投稿本数を増やすことはフォロワー増加に繋がる要素であると言えるでしょう。月間の平均投稿数は20本を超えており、60投稿を超える月も。書籍の紹介が中心ですが、なかには、最新作刊行記念として、シリーズ1作目を1章ずつ連載形式で公開するなど、出版社ならではのコンテンツの豊富さを活かした投稿内容も魅力です。

また、その他の要因として「開始時期の早さ」が考えられます。早川書房がnoteを活用し始めたのが2016年から。SNSでnoteが話題になり始めた2016年は、まだブログなどのWebサイトが一般的でしたが、常にアンテナを張り巡らせていたからこそ、新しい情報発信の場としていち早くnoteを取り入れることができ、その行動の早さがフォロワーの差に表れていると言えるでしょう。

参考:Hayakawa Books & Magazines(β)

お金と社会のWEBメディア『FOUND』

株式会社FOLIOが運営するお金と社会に関する情報を発信する「FOUND」も、多くのフォロワーを獲得しています。フォロワー数はまもなく60,000人を超えようとしており、投稿数は262(2020年5月5日時点)と早川書房よりは投稿数も投稿頻度も少ないです。では、なぜここまでのフォロワーを獲得しているのでしょうか。

その要因として「時代のニーズにあった知識」を発信している点が挙げられます。FOUNDでは主に投資の基礎知識や、各業界の企業のインタビュー記事など、今から投資を始める人が身につけておきたい知識が多く掲載されています。近年、つみたてNISAやiDeCoなどの投資関連サービスも増え、投資を検討する人が増えつつあります。個人であってもお金の勉強は必要であり、そんな時代のニーズに合わせて、FOUNDだからこそ提供できる専門性の高い情報をわかりやすく発信していることが、フォロワー獲得に繋がっていると考えられます。

FOUNDの場合は「お金」に関する知識ですが、生活に欠かせない情報のジャンルは他にもあります。自社だからこそ発信できる情報を積極的にnoteで発信することは、ファン獲得に繋げやすいとも言えるので、発信可能な自社の強みをまずは考えてみましょう。

参考:お金と社会のWEBメディア『FOUND』

195modèle

「195modèle」は、広島と東京を中心に服とインテリアバッグのデザイン・販売やライフスタイルのプロデュースなどを行っているライフスタイルブランドです。noteでの投稿は、2019年に投稿された26本のみですが、2020年5月時点でも2万人を超えるフォロワーがいます。

フォロワー獲得の要因は、「一貫した企業の世界観を発信していること」ではないでしょうか。noteでの自社ブランドに関する紹介は1記事のみ。その他の記事では、映画や女優などを題材にコラム調の記事が綴られています。ブランドのコンセプトでもある『自分の中の“ホンモノ”を見つけてオリジナルな人生を』をテーマに、企業の美しい世界観をnoteで表現することで、自社の事業に直結した発信でなくてもフォロワーがつくのです。現代は、さまざまな技術が発達したことにより、特に機能面などでのブランドの差別化が図りづらい時代であるとも言えますが、企業が独自に醸し出すストーリーや世界観に惹かれてファンが生まれていることがわかる事例です。

参考:195modèle

人気noteの術を盗み自社運用に活かそう

noteにて自社の情報発信をするなら、人気のnoteの発信術を学ぶことは第一歩です。本格的にnoteを運用して集客やブランディングを行いたい場合は、note proの利用もぜひ検討してみましょう。

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文章から写真、音声、動画まで、あらゆるコンテンツを投稿できる「note」。近年では、個人だけでなく企業もnoteの活用を始めているため、ビジネスに活かそうと考えている人も多いのではないでしょうか?そこで今回は、すでにnoteを使っている企業の活用事例を「ファン獲得」や「集客」など目的ごとにまとめました。ブログやSNSとはひと味違う、noteの機能を引き出す使い方のアイディアを見ていきましょう。