Googleは2020年5月28日、検索ランキングの指標を「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」と既存のシグナルを組み合わせると発表した。今回はCore Web Vitalsを構成する3つの指標、LCP・FID・CLSについて解説していく。

Web Vitals(ウェブバイタル)とは

まず、Web Vitalsとは、GoogleがWeb上で優れたユーザー体験を提供するために不可欠である考えであり、ユーザー体験を向上させるためのガイダンスを提供するための Google の取り組みだ。

Core Web Vitals(コアウェブバイタル)とは

Web Vitalsの中でも特に重要な3つのことをCore Web Vitalsとしている。具体的には読み込み時間(LCP)、インタラクティブ性(FID)、ページコンテンツの視覚的安定性(CLS)が挙げられる。

Core Web Vitals(コアウェブバイタル)を構成する3つの指標

Largest Contentful Paint (LCP):ページの表示速度を測る指標

スクリーンショット 2020-06-09 16.31.25.png出典:web.dev
読み込みパフォーマンスを測定。良いユーザー体験を提供するためには(「GOOD」の基準)、ページが読み込みを開始してから2.5秒以内に表示する必要がある。
スコアの値が短ければ短いほど良い。

参照:Largest Contentful Paint (LCP)

First Input Delay (FID):ユーザーの応答性を測る指標

スクリーンショット 2020-06-09 16.32.03.png出典:web.dev
インタラクティブ性を測定。良いユーザー体験を提供するためには(「GOOD」の基準)、ユーザーがアクション(クリックやタップ)をしてから反応するまでの時間を100ミリ秒以下になるようにする必要がある。
スコアの値が短ければ短いほど良い。

参照:First Input Delay (FID)

Cumulative Layout Shift (CLS):視覚の安定性を測る指標

スクリーンショット 2020-06-09 16.31.52.png出典:web.dev
視覚的な安定性を測定。予期せぬレイアウトのズレや崩れを独自に指標化し評価している。良いユーザー体験を提供するためには(「GOOD」の基準)、ページは0.1未満のCLSを維持する必要がある。
スコアの値が小さければ小さいほど良い。

参照:Cumulative Layout Shift (CLS)

検索ランキングを構成する指標はCore Web Vitals(コアウェブバイタル)と4つのシグナル

Search_Page_Experience_Graphic.jpg出典:Google Webmaster Central Blog
Googleは検索ランキングの指標を今回解説した「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」と既存のシグナルを組み合わせると発表している。では、既存のシグナル4つをみていこう。

モバイルフレンドリー

ページがモバイルフレンドリーであること。ページがモバイルフレンドリーであるかどうかは、モバイルフレンドリーテストで確認できる。

参照:モバイルフレンドリーテスト

セーフブラウジング

悪意のあるコンテンツや欺瞞的なコンテンツが含まれていないこと。ページが安全に閲覧できるかどうかは、「セキュリティの問題」レポートで確認できる。

参照:[セキュリティの問題] レポート

HTTPS

ページHTTPSで提供されていること。ページHTTPSで提供されていない場合は、HTTPSでサイトを保護する方法を確認。

参照:HTTPS でサイトを保護する

邪魔なインタースティシャルがない

ページ内のコンテンツがユーザーにとってアクセスしやすいものになっていること。インタースティシャルでコンテンツにアクセスしにくくする方法は以下を参照。

参照:Helping users easily access content on mobile

検索ランキングの指標の変更は2021年までは行わないという。Webサイト運営者は事前に知りたいという要望があるためにアナウンスした、とのことなので、急いで対策をする必要はない。