どうやって自分を作ってきた?

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**[primary]植山氏:[/primary]**村上さんは変わり続けてきた時代のなかで、どのように「自分」を作ってきましたか?

村上氏:「インプットとアウトプットをどれだけ回していけるか」を意識しています。当たり前ですが、いいインプットがないといいアウトプットはできず、いつまでも同じことを言っているだけになってしまいます。

**[primary]植山氏:[/primary]**先ほどの「知識が陳腐化していく」の話に繋がっていますね。勉強は常にし続けないといけない。そして、アウトプットもし続けなくてはいけない。知識はあまり蓄積できるものがないってことなのでしょうか?

**[primary]村上氏:[/primary]**知識は蓄積したとしても、アセット(資産)にならずに不良債権化してしまうと思っています。昔の知識だけでは通用しないため、新しい知識をどんどん仕入れて、それをベースにアウトプットしていくことが必要です。

また、「知識と知識を組み合わせて、それをどう使うか」を考えていくことがより重要です。単なる知識や記憶は陳腐化していくと思います。

これから注目していること

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**[primary]植山氏:[/primary]**村上さんが、注目しているものはありますか?

**[primary]村上氏:[/primary]**最近では「乗れるデバイス」に注目しています。先に述べた通り、20年前の最新が現在では当たり前になっていますが、正直なところここまで進化が早いとは思いませんでした。今後もますます加速していくと思われるので、「これから何が当たり前になっていくのか?」を見極めていきたいです。「注目」よりも「注力」していきたいですね。

**[primary]植山氏:[/primary]**例えば、本や車などの形のあるものから、形のないものにお金が生まれる時代になりました。現在は、ゲーム、SNSなどほとんど実態のないものにお金と人が集まっており、今や時価総額TOP10にはICT産業の企業が名を連ねています。

物理的な制約がなくなったこれからの時代は、機能と価格以外の「人が集まる世界観やブランドをどう作るか」という考え方がこれまで以上に必要です。例えば、「このツールを使ってこうなりたい」と言うゴール地点をみて購入したり、BtoBにおいてもその考え方が必要になってきていると思います。物体のないものにいかに価値を持たせるか。「世界観、ブランド」が注目のキーワードです。

**[primary]村上氏:[/primary]**これまでの話とは反対になりますが、PCを作る、というハードウェアに目をつけたGoogleのこれまでとは逆の動きは新鮮ですし面白く、動向に注目しています。GAFAも引き続き目が離せないです。

村上氏にとってマーケティングとは?

**[primary]村上氏:[/primary]**マーケティングとは、選ばれること、そして選ばれ続けること、だと思います。まずは、「選ばれる(=新規獲得)」とは、1回目の利用を指していて、商品を買ってもらい、認知して実際に使ってもらうことです。「選ばれる」ためには、きっかけ作りや集客アプローチ、刈り取りや受け皿の役目を果たすLP、ATL(Above the line)やBTL(Below the line)などのプロモーションや、リアル+オンライン、OMO(Online Merges with Offline)施策などを考える必要があります。

また、「選ばれ続ける(=リピート購入など)」には、CRM(Customer Relationship Management)やLTV(Life Time Value)を最大化することや、カスタマーサポート(サクセス)の重要性、退会阻止し契約継続に繋げる、ポイントやロイヤリティなどのサステナブルな仕組みづくりが必要です。

このように「選ばれる+選ばれ続けること」を実現することが、マーケティングだと思っています。