運営企業である中国・バイトダンス社の反応

このように、欧・米・豪、そして周辺アジア諸国による危険視の姿勢が強まりつつあるTikTokですが、運営元である中国のバイトダンス社は次のような要旨を回答しています。

  • 中国政府とは距離を置いている。
  • 反政府活動を取り締まる「国家安全維持法」が施行された香港市場からは撤退した。
  • 日本法人はアメリカ人CEOが率いていて、安全、セキュリティ、製品、公共政策の各分野の主要なリーダーがアメリカで活動している。
  • 中国政府にユーザーデータを提供したことはない。要請されたとしてもそうするつもりはない。

参考:アメリカ政府がTikTokなどの使用禁止を検討…中国ではIT系企業のデータも政府のもの?
|Yahoo!ニュース

「中国産」アプリと「中国系」アプリの違い

そもそも、中国企業が配信する「中国産」アプリと、TikTokのように海外版はグローバル法人が配信する「中国系」アプリとで、ユーザー登録のステップやその情報の取り扱いには微妙な違いがあります。

例えば「微博」や「WeChat」は中国企業が配信しているもので、日本国内からユーザー登録する場合でも最初に自分の電話番号入力を求められます。このようなタイプのアプリは、中国国内の法律に準じて、ユーザーのデータを監視したり中国の政府機関にデータを送信する機能があらかじめ搭載されており、日本から利用している場合でも、通信の内容は中国政府に共有される可能性があると言われています。

一方、前述したようにグローバルアプリである「TikTok」は最初のユーザー登録時に自分の電話番号入力は求められません。中国発祥ではあるが、あくまでグローバル法人が、中国国内のインターネット事情とは切り離して、グローバル市場において配信しているアプリ、という立ち位置であることが事実です。

そのため、「TikTok禁止」を打ち出す諸国が懸念する「個人情報への不正なアクセス・流出」はいまだ「疑惑」に留まったまま、というのが正確なところだと言えるでしょう。

参考:中国アプリは使って大丈夫?情報流出するの?どんな情報が抜かれるの?|中華ライフハック

日本国内における反応

それでは、日本国内での反応はどうなのでしょうか。

日本政府・各自治体はトランプ政権に同調の方向

7月28日、与党である自民党内の「ルール形成戦略議員連盟」という会が、「TikTokの使用制限を求める提言」をまとめる方針である、と報じられました。

また、この流れを受け、埼玉県や神戸市などTikTokをプロモーションに活用していた自治体も利用停止を表明しました。日本国内でも、同盟国であるアメリカに同調しつつ、TikTok利用への懸念が表出してきている状況にある、という訳です。

このような動向に対し一般のユーザーからは、「もし、TikTokがなくなったら困る」「楽しみを奪わないで」といった声も上がっているようです。

参考:
日本でもTikTokが禁止に?本当に“中華製スパイアプリ”なのか|Yahoo!ニュース

ByteDance、自治体のTikTok利用停止に「心配をかけて大変申し訳ない」|Yahoo!ニュース

中国アプリ、日本で禁止されると何が起きるか|東洋経済オンライン