企業・店舗の工夫

消費者の変化に合わせて、企業や店舗も新しい工夫を凝らしています。いくつか事例をご紹介します。

ブランドのエコバッグを商品化

エコバッグはさまざまなブランドから出ていますが、まったくエコバッグと関係がない企業からもブランドオリジナルのエコバッグが誕生しています。食品メーカーのチチヤスは、自社製品を購入する際に多くの顧客がエコバッグを利用するだろうと考え、Twitterでフォロワーに問いかけて多くの賛同を得てから、ブランドのイメージキャラクター「チー坊」と「NO YOGURT, NO LIFE」の文字をプリントしたエコバッグエコバッグを商品化しました。

顧客のニーズがあるのはもちろん、環境に配慮した企業というブランディングができ、企業イメージがアップします。「いいね」は2074件、リツイートは779件(2020年8月3日現在)と反響は上々で、その後も容量がわかる写真や収納の仕方がわかる折りたたみ動画などを公開し、動画も再生回数は約1万2000回を記録。トートバッグの考案にまでつなげました。

指さしシートの導入

福井県のファミリーマートでは、常連客の意見をもとに指さしシートをレジに設置しました。指さしシートは、指をさすだけでレジ袋がほしいことを伝えられるシート。レジ袋希望カードは多くの店舗で取り入れられていますが、手渡しの手間が発生しますし、コロナの感染リスクも高まります。

指さしシートであればこれらを回避できるうえに、耳の不自由な方や外国人でも利用しやすいのがメリットです。コロナ禍でお互いにマスクをしていて聞き取りにくいことも多々あるので、声を発さずともレジ袋の有無を伝えられるツールがあると顧客満足度が上がるでしょう。

プラスチック素材を木質素材に切り替え

レジ袋などのプラスチック素材を、リサイクル性に優れた木質素材に切り替える企業も増えています。ユニクロとジーユーではレジ袋を紙袋に切り替え、1枚10円で販売。プラスチックのような酸素や香りを防ぐ紙製品も開発されていて、プラスチック製品の代用品として普及しています。チョコレート菓子「キットカット」のパッケージも紙製品になりました。

スターバックスもサステナビリティに注力していて、2020年から紙ストローの提供をスタートし、プラスチック製のストローを全廃しました。こちらはレジ袋が有料化する前からの取り組みですが、マイカップ・マイタンブラーの推進なども積極的に行っています。

セブン-イレブンではレジ袋有料化直前の6月、チルド弁当4品を紙製容器に変更し、年間のプラスチック削減効果は約800トンにも及ぶとのこと。大企業を中心に、プラスチック製品の廃止が進んでいきそうです。

サステナブルな生活は令和時代のニューノーマルに

コロナ禍により多くの人が生活を見直すようになり、サステナブルなライフスタイルが浸透していくと考えられています。国内外で「サステナブル」をキーワードにした製品やサービスが多数誕生しているので、自然とサステナブルな生活がスタンダードになるでしょう。大きな変化=ビジネスチャンスです。この機を逃さないように、新しい時代に適したサービスを展開していきましょう。

参考:
レジ袋有料化3カ月、それでも買う人は何割か――消費者調査

レジ袋有料化に向けた取組についてのお願い

レジ袋有料化から考える ゴミ袋の売れ行きが伸びる矛盾:朝日新聞デジタル

レジ袋有料化から考える ゴミ袋の売れ行きが伸びる矛盾:朝日新聞デジタル

コロナ、ステイホーム、レジ袋有料化…… 社会動向との接点を活かした投稿事例17<前編> | 広報会議デジタル版

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