マーケターにとって大事なことは「高い意欲を持って行動する」こと

ferret:
優秀なマーケターになるためには、どのような力が必要だと思いますか?

城殿氏:
自分なりにいつもこういうことに気をつけている、という視点で言うと、大事なことは1点だけだと思っています。前述した話とも繋がるのですが「高い意欲を持って行動する」これだけだと。

マーケティングとは、1人きりでは仕事ができません。いろいろな方面に協力を仰いでこそできるものです。

だからこそ、高い意欲を持って明確なビジョン、自分がどんな未来を実現したいのかということを明確に周りに伝えていき、相手に動いてもらう。これが一番大事だと思っています。

メディアの最適配分だったり、クリエイティブをかっこよくつくったりすることや、SNSやPRが大事というのは、もちろん全部そうなんですが、それは方法の一つなんです。自分のビジョン、あるいは会社のビジョンを明確にし、それを実現するための手段として広告だったり、PRだったり、SNSが存在していると思っています。

「誰に何を感じて欲しいか」というのを、どれだけ熱意を持って周りに伝えていくか。

それをずっと言い続けていれば、周りの人が、「ではこういうことができますね」とか「こういう方法が良いのでは?」といった話が、コミュニケーションとして自動的に生まれてくる。

とにかく「ビジョンを明確にして行動する」が一番気をつけていることです。

もう一つ、気を付けていることは、「人の3倍情報を仕入れて、人の3倍情報をアウトプットする」ということを常に心がけています。

好き嫌いを持たずにフラットに情報を仕入れる、ということに日々取り組んでいるんです。人に薦められたコンテンツ、本や映画やコラムなど、人が良いと言ったものは、全く自分の毛色に合わないものであっても必ず見るようにしています。全く接点がなかったコンテンツでも、「良いよ!」「流行っているよ!」などと言われると、とにかく見るようにしています。あとは、世に出ている広告なども、ただ見るだけではなく「何故、今この会社がこの広告を打っているのか?」「どんなメッセージを伝えようとしているのか?」「何故このキャッチコピーにしているのか?」「何故いまこの芸能人を起用しているのか?」といったことを深く考察するのも癖にしています。

あと、少し違うかもしれませんが、定期券を買わないこと。いつも同じ通勤経路だと、情報量が凄く少なくなってしまうんですよ。ちょっと遠回りして行ったりとか、ちょっと時間がかかるけど違う電車で行ったりとか、今日はこんな経路で帰ろう、といったことを実践すると、目に触れる広告、街の雰囲気、人の会話に触れる情報が変わってくるので、情報を仕入れるタネになるんですよね。定期券を買う場合と比べて、ほんの数千円の違いで、映画を1本見るとか、本を何冊か買うのと変わらない。その投資を払ってでも、触れる情報を変えていくことの方がとても投資価値が思うので、ぜひ皆さんにおすすめしたいですね。

そんな細かいことを積み上げていって、人の3倍情報を仕入れるようにしています。

周りにいるみんなを幸せにするための方法がマーケティング

ferret:
城殿さんにとって、マーケティングの定義とは何ですか?

城殿氏:
「周りにいるみんなを幸せにするための方法」がマーケティングだと思っています。

弊社のビジネスで言えば、加盟店さんのもとへ多くの消費者が来店し、物件がたくさん売れて契約がなされている状態をアットホームが提供することが、加盟店さんにとっての幸せです。

加盟店さんが幸せな状態で、アットホームも成長し続けている。それが幸せな状態だと捉えています。

その状態を実現するために、今どういう世の中になっていて、アットホームは、加盟店さん宛に送客する消費者に対してどんなメッセージを伝えていくのがベストだろうか、と考えていく。それがみんなの利益につながる。そういったことを考え続け、行動し続けるというのが、マーケティングだと思っています。

あとは、個人的にマーケティングとはビジネスだけではなく、もう少し広義に捉えて普段の生活にも溶け込んでいくべきものだと思っています。

「みんなが幸せになっている状態」というのが、例えば人の感情など、経済では測れない部分に対してもマーケティングを取り入れていく、ということが私自身のマーケティング観でもあります。

ferret:
ありがとうございました。