部下を叱る時、同僚に間違いを指摘する時、上司に物申す時など、怒りにまかせて話してしまうことはないでしょうか。
怒りをそのまま表現しても、相手に真意が伝わりづらくなってしまううえ、関係が悪化する恐れもあります。

特にビジネスの現場で感情的になってしまうと、コミュニケーションが阻害され業務に支障が出てしまう可能性もあります。
一方で、関係悪化や業務に支障が出ることを恐れ、怒りを感じても何も行動を起こさないと、ストレスが蓄積され自分自身に悪影響を与えてしまいます。

「怒り」をコントロールすることができれば、相手を傷つけず、自分も我慢することなくコミュニケーションを円滑に進めることができます。
このように、自分自身の怒りをコントロールすることを「アンガーマネジメント」と呼びます。

今回は、「アンガーマネジメント」の概要と実践方法について解説します。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、その名の通り「怒り」を「マネジメント」することです。

日々仕事をする中で、「怒りを感じたことはない」という方はほとんどいないのではないでしょうか。
日本アンガーマネジメント協会が全国の社会人男女約400名を対象に行なった調査によると、「あなたはこれまでに仕事中に怒りを感じたことはありますか」という質問に対し、約9割のユーザーが「はい」と回答しています。

参考
社会人の『怒り』 - 日本アンガーマネジメント協会

「怒ること=悪」と捉えてしまいがちですが、集団生活を送っている以上、他者に怒りを感じるのは当たり前のことで、決して悪く捉える必要はありません。
取り組むべきなのは、「怒りを抑えて感じないようにする」ことではなく、「怒りをコントロールする」ことです。
「怒るべきこと」と「怒らなくても良いこと」を峻別し、怒るべき時には相手を傷つけずに自分の意見を理解してもらえるようにできれば、怒りによるストレスはほぼ無くなるでしょう。

怒りが起きる要因は人それぞれですが、怒りの普遍的な要素を整理し、誰でも処理できる方法をメソッド化したのが「アンガーマネジメント」です。

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「怒り」の性質を知る

怒りをコントロールするには、怒りの性質を知る必要があります。
個人によって様々な怒りがあるとは思いますが、その背景にある動機には共通する要素があります。

怒りを感じるのは「理想」と「現実」のギャップを感じた時

人はどのような時に怒るのでしょうか。
ほとんどは「理想」と「現実」のギャップを感じた時、つまり自分の「こうあるべき」「こうあってほしい」という状態からかけ離れたことが起こった場合に怒りが生じます。

「新人社員は上司より遅く帰るべき」「始業10分前には席についているべき」など、自分が常識だと思っていることに反する行動をされた時ほど怒りが湧き出やすくなるようです。

「自分が常識だと思っていたことは本当に万人に通じる常識なのか?」
「自分の価値観を押し付けることになっていないか?」

このような視点を持つと、「そもそも怒らなくて良い」ポイントを見つけやすくなります。

怒りを「二次感情」と捉える

怒りは「二次感情」にあたるという説があります。
人の感情といえば「喜怒哀楽」の4つがまず思い浮かぶと思いますが、実際は並列ではなく「哀」に代表されるネガティブな感情(悲しみや悔しさ、寂しさなど)が起こった時に副次的に湧き出る感情が「怒り」とする説です。
ネガティブな感情はまさしく理想と現実のギャップから起こるものであり、そのギャップが大きいと怒りに発展します。

このように理解すると、怒りを感じた時、「自分の怒りの元になっている感情は何なのか?」を探れるようになります。

怒りを感じたときの伝え方のコツは?

では、怒りを感じた時、どのようにアウトプットすれば相手を不快にさせず、自分の意見を聞き入れてもらえるでしょうか。

気をつけたいのは、以下の4つのポイントです。

1.人格ではなく、行動に焦点をあてる
2.正直に言葉にする
3.否定で終わらず、改善点もセットで伝える
4.「対話」を重視する

1.人格ではなく、言動に焦点をあてる

許せない言動をした相手に対して、つい人格まで攻撃してしまうということは誰しもがやりがちです。
1つの人格攻撃をされた相手はどう感じるでしょうか。
少なくとも良い感情は持たず、攻撃した相手の言い分を聞き入れることは難しい状態になるでしょう。

あくまで言動に注目し、そこを改善すれば問題ないという伝え方をすれば、相手にも何が悪かったのかが端的に伝わります。

2.一次感情を伝える

先に「怒りは二次感情」とご説明しましたが、実際に怒りを感じた時、怒りの元になっている1次感情はなんなのかを分析してみましょう。
そうすることで相手に真意が伝わりやすくなります。

3.否定で終わらず、改善点もセットで伝える

怒りを感じた時ほど、ただ否定するのではなく、建設的な意見形成を心がけましょう。
批判で終わってしまっては相手に不快な感情を抱かせるだけです。

必ず、具体的な改善点もセットで伝えるようにしましょう。

4.「対話」を意識する

怒りを感じている時は、冷静さを欠いてとにかく自分の意見を主張することを優先しがちですが、人とコミュニケーションを取る以上、全てのシーンで「対話」を意識するべきです。
怒っている時は特に、相手の意見を聞き入れる姿勢を意識しましょう。

話の語尾に必ず「◯◯はどう思う?」とつけるなど、対話の形式を生み出すようクセ付けしておくと良いでしょう。

まとめ

マネジメントの現場でよく言われることですが、「怒る」と「叱る」は別物です。
「怒る」は、ただ自分の感情を相手にぶつけ、威圧的で説き伏せることであり、「叱る」は相手に成長してもらうために何が悪く、どう改善すればいいかを伝えることです。

自分本位なのが「怒る」、相手を思いやることが「叱る」と言い換えても良いでしょう。
ビジネスに限った話ではありませんが、「怒る」のではなく「叱る」ように話すことで、コミュニケーションが円滑になり、マネジメントも行いやすくなります。

怒りの感情を「叱る」という行為に昇華するために、まずは「自分の理想の押し付けになっているないか」、「これを伝えると相手の成長につながるか」を考えてみましょう。

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