重要なのは型に囚われない広い視点

DSC07215.JPG

平山氏によれば、Webメディア開設以降、SNSの反響やアプリの投稿の傾向などを見ていると、必ずしも当初描いていたターゲット層だけが見ているメディアではなくなってきており、もっとボーダーレスな視点も必要になってきているという。

ferret 飯髙
ニーズが多様になってくると編集部でも“ことりっぷらしさ”というブランドを維持するのが大変そうですが、どうしているのでしょうか?

平山氏
とにかく私が編集部に言っているのは、「型に囚われるな」ということです。よく「これはことりっぷじゃない」といった言葉が編集部でも飛び交うのですが、「その根拠は何なのか?」をしっかり問いかけるようにしています。ユーザーの声やSNSでの反響、その他メディアの潮流などを見ているとユーザーの興味関心の揺らぎが見えてくるんです。

半年前なら受けていたコンテンツが急に受けなくなる瞬間が確かにあるんですね。そういう事象をしっかり捉えた上で、では求められる“ことりっぷらしさ”は何だろう、ということを常に考え続けること、それを部内の共通認識にしています。

ferret 飯髙
ことりっぷって、コンテンツマーケティングを意識的にやったというより、ユーザーとしっかり向き合った結果自然とそうなっているイメージです。ちなみに、ことりっぷの指標は何を見てますか?

平山氏
コンテンツマーケティングのことに関しては、まさに仰る通りです。指標に関してはいろいろ見ています。ただ、本来メディアがユーザーに与える最終的な価値はなんだろう、という点が最終的な指標であると思っています。レシピサイトであれば、コンテンツを見て実際に料理をすることですよね。

同じように旅のメディアであれば、実際にユーザーが行動に移ることが最終的な指標になるので「LINEに送る」も重要な観点です。LINEで送るときは、大体友人を誘うときですよね。そう考えると「LINEに送る」は行動に移るタイミングであり、ひとつの指標になると思っています。

ferret 飯髙
PVセッションといった指標も見ていますか?

平山氏
もちろん、PV・セッションも見ています。つい先日、ネット上では「PV指標論」について議論もありましたが、結局メディアとしてはページを見てもらわなければ広告ビジネスとしては成り立たない部分もあるので必要だと思っています。

ferret 飯髙
仰るとおりですね。メディアをやる以上PVセッションは切り離せません。ただ、無駄にPVを稼ぐようなことは無意味であって、ユーザーありきで考える必要はあります。ferretでは、新規ユーザーの割合も重要視しています。
本日は、どうもありがとうございました!

平山氏
こちらこそありがとうございます。非常に有意義な時間でした!

まとめ

今回お話を伺った平山氏の言葉からも、紙であろうがWebであろうがユーザーの声に真摯に向き合い、求められていることをコンテンツとして形にしながらも、どう媒体の色をつけてブランド化していくか、がコンテンツを発信するメディアにおいて重要なのではないでしょうか。
その結果が、ことりっぷの築いた“ことりっぷらしさ”というブランドであり、まさに昨今のコンテンツマーケティングブームの前から同社では実践してきたことでもあったのです。
平山氏の言葉を借りるなら、

「型に囚われるな」

これまでの型に囚われない広い視点が、変わりゆくニーズの変化を捉え、コンテンツマーケティングを成功へと導く一つの要因であることは間違いないでしょう。

このニュースを読んだあなたにおすすめ

SEO対策に関するカリキュラム
理解できてる?SEOのよくある間違い6選〜キーワード出現率・被リンク・インデックス数など〜
コンテンツSEOにおける魅力的なコンテンツの作り方