こんにちは。PR TIMES編集部です。

ferretにて、弊社で運営するプレスリリース配信サービス『PR TIMES』を通じて得られたPR活動に関するノウハウや事例を定期的に紹介させていただいています。

今回は“企業のブランディングとPR”という視点から、株式会社道とん堀(以下:道とん堀)様が行った施策をご紹介します。

道とん堀様は、今年4月にお好み焼きチェーンとして日本初の“100%国産野菜”を導入し、これを期にコンセプトを「お好み焼きはバランス栄養食」としてリブランディングを図られています。

実際に、ファストフード専用サプリメントショップ「FAST FOOD AID」を原宿に期間限定でオープン。このPRのために、あえて3回に渡ってプレスリリースを配信し、最後のプレスリリースで企画の全貌を動画で伝えるストーリー展開。

結果的に155媒体で掲載、動画も40万回以上再生され、大きな話題を生み出しました。

3食きっちり食べているのに栄養失調? 最近話題の「新型栄養失調」を調査。健康な食生活を願う、お好み焼「道とん堀」が実験ムービーを公開!

今回は、その「FAST FOOD AID」の企画をした広報担当の吉岡様にインタビューさせていただき、企画意図からその成果までをお伺いしました。

お好み焼き店がサプリショップを開く発想に脱帽

PR TIMES編集部:
どうしてリブランディングを行うことになったのですか?

吉岡氏:
道とん堀では、これまで「鉄板コミュニケーション」を軸に“おもしろさ”を売りにした、集客が目的のPRを行ってきました。

しかし、今年創業26周年を迎え、より長く続く企業ブランドを目指すために、ファストフードの中でも野菜が豊富に含まれるお好み焼きを“バランス栄養食”として打ち出すことで、より多くの若者や日本に来ている外国の方に認知してもらおうと考えたんです。

PR TIMES編集部:
リブランディングを行う上で、まずはどのようなことをされましたか?

吉岡氏:
まず、企業ロゴやWebサイトを一新し、普遍性のあるスマートフォンでも見やすいようデザイン変更と読売新聞に広告を掲載しました。これらのクリエイティブは、多くの外食系広告で見られるような集客を目的としたコンテンツではなく“健康ブランド”を訴求する内容にこだわって作成しました。

▼掲載された広告
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PR TIMES編集部:
その後、プレスリリースで出されていた企画を実施されたんですね。詳しく教えてください!

吉岡氏:
まず、1回目のプレスリリースとして4月19日にファストフード専用サプリショップ「FAST FOOD AID」についての情報を配信しました。

1回目のプレスリリースでは、企画の全容よりもサプリショップのオープンにフォーカスし、テレビ取材を狙うためにオープン2週間くらい前のタイミングで実施しました。

ファストフードのレシート持参で、なんと不足栄養素を“無料”で補える?ファストフード専用サプリショップ「FAST FOOD AID」がGWにオープン!
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2回目のプレスリリースは4月28日、サプリショップのオープン前日にサプリプレゼントのキャンペーン告知として配信しました。

ここでも、あえて企画そのものを説明するよりにキャンペーンの告知をメインに打ち出しました。

オープン前から注目が集まる、世界初、ファストフード専用サプリショップ「FAST FOOD AID」から2つのニュース!
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その後、4月29日~5月4日までの6日間限定で原宿にサプリショップを展開。

我々としては、集客よりも動画の撮影をすることが主な目的だったのですが、6日間で述べ1000人以上の方が来店し、外に順番待ちの行列ができるほどの盛況ぶりでした。

そして、5月17日に配信した3回目のプレスリリースに当日の様子を収めた動画を掲載し、改めて今回実施した企画の目的を具体的に説明しました。

3食きっちり食べているのに栄養失調? 最近話題の「新型栄養失調」を調査。健康な食生活を願う、お好み焼「道とん堀」が実験ムービーを公開!

プレスリリースをあえて3段階のフェーズに分けて発信したことで、徐々にメディアの方が興味を持ってくださり、結果として155媒体で掲載、動画は40万回以上も再生されました。

集客じゃないPRに正直、抵抗があった。

PR TIMES編集部:
大成功ですね。その中で大変だと感じたことはありましたか?

吉岡氏:
リブランディングと言っても、これまで打ち出してきたメッセージを変えることが何に繋がるのか、特に売り上げなどの数字に直接反映されにくいため、社内で理解を得ることに苦労しました。

実際に幹部への説得はもちろん、社内用に動画を作成して新たなメッセージを打ち出すことで「これから会社が何を目指し、どうなっていきたいのか」を説明することも行ないました。

PR TIMES編集部:
どのくらいの期間で準備されたんですか?

吉岡氏:
「お好み焼きはバランス栄養食」というキーワードも含め、リブランディングの構想は数年前からなんとなく考えてはいたんですが、お好み焼きの材料に使用する野菜を100%国産に切り替えるキッカケもあり、今年に入ってから本格的に計画を立てはじめました。

1月は、ロゴなどのデザインやコンセプト設計、2月ごろにサプリショップの展開についての構想を練り、4月にリブランディングの打ち出しと5月に企画を実施するといった段取りで、決定から3ヶ月程度で計画を遂行しました。

この短期間でリブランディングや大きな施策を遂行できたのも、少ない人数で意思決定する弊社の取り組みが大きかったと思います。

PR TIMES編集部:
リブランディングを考えられた中で、特に意識されたポイントはありますか?

吉岡氏:
今回の施策では、今までやってきたPRの要素は一切入れず、とにかく「お好み焼きはバランス栄養食」というメッセージを軸に計画を練りました。

正直、これまで集客が主な目的だったため、クリエイティブにクーポンやキャンペーンなどの集客要素を入れないことに初めはかなり抵抗がありました。

ですが、今回の目的は「お好み焼きはバランス栄養食」というメッセージを届けること、新たに健康ブランドとして道頓堀を認知してもらうことだったので「PR」と「SP」の要素は一切入れずに「一番伝えたいことをきちんと伝える」ことだけに集中しました。

一見すると、足りない栄養を補うためにサプリショップを展開するのは道頓堀のイメージと遠いようにも見えますが、人々の関心が集まりやすい“健康・栄養バランス”というメッセージと、お好み焼きの持つ栄養素の高さが意外性を生み、今までターゲットにできていなかった若者や外国から来た観光客など、多くの人の目に留まるコンテンツを作り上げることに成功しました。

PR TIMES編集部:
最後に、今後のブランディング施策について考えていることがあれば教えてください。

吉岡氏:
具体的な施策は現在考えているところですが、長期的な課題としてはブランディングと販促をどのように関連付けて「お好み焼きはバランス栄養食」というメッセージを打ち出し続けていくかですかね。

もちろん、先ほども言ったようにブランディングと販促を入れずに「お好み焼きはバランス栄養食」というメッセージを主軸に取り組んでいきたいですね。

まとめ

吉岡様、インタビューへのご協力ありがとうございました!

今回のインタビューを通じて、企業が発信したいメッセージを明確かつ一貫して伝えていくことの重要性や、そのメッセージをどのように伝えるかがいかに大切であるかがよくわかりました。

特に、1つのプレスリリースで全てをまとめてしまうのではなく、ストーリーを決めてテーマ事に配信することで関心を高めていく手法もすばらしいですね! リブランディングだけでなく、ストーリーのある企画に適した手法だと思うので、ぜひ参考にしてみてください。