ネットショップの定番施策にはセールやキャンペーンがあります。ひとくちにキャンペーンと言っても、値引きからポイント還元など、さまざまな施策があります。

今回は、ネットショップのキャンペーンについてまとめました。

ネットショップのキャンペーン施策・目次

ネットショップは、セールなどをして顧客にアピールする必要があります。ユーザーにもっとも近い立場として値付けというコミュニケーションをして飽きられないようにするためです。

「このお店に行けば何かやってる」「今日は何が安いかな」という期待感が、リピーターを増やし、高い継続率をも期待できます。

おもなキャンペーン施策としては、以下のようなものがあります。ネットショップのシステムによっては、組み合わせも可能で、よりユーザーがお得に買い物できるようにもなります。

1. 値引きセールでアピール
2. ポイント還元がオススメ
3. クーポン活用がファンを生む
4. 【保存版】季節のイベントカレンダー
5. まとめ

1.値引きセールでアピール

顧客にもっともわかりやすいキャンペーンが値引きです。たとえば、通常価格1000円のものを500円で売りますと50%オフ、といった感じです。

値引きがうれしい女性の図

当然ショップ側の売上は半分に減ることになりますが、なぜ多くのショップは値引きをするのでしょうか。それには以下のような理由があります。

・利益が残らなくとも、まずは新規に顧客を獲得したい。

・まず買っていただく、という体験をしてほしい。

・「ウチのお店で買ってもらう」ということを習慣づけてほしい。

・買うことで次の商品が買いたくなるような商品である。

・それをきっかけにまずは来店してもらう。

短期で見るのではなく長期で考える

そのときの売上や利益だけを見ているのではなく、次の購買やリピートへの布石という考え方で、セールを売つことが多いのです。

セールがきっかけで売れる、ということももちろんあります。しかし、そのような顧客はバーゲンハンターと言われ、安いときは買っていくけれども、通常価格のときには買わない傾向が強いものです。

そのような顧客ばかりではいつまでたっても売上の積み上げにはなりません。つねに自転車操業で、安く売れるものだけをひたすら買い付けてくる、という悪循環に陥ることになるでしょう。スタッフや資金も疲弊していきます。

それではセールも本末転倒です。

値引きで会員獲得の事例

半額セールを行うことで、会員増を達成した事例をご紹介しましょう。

参考リンク半額&30時間限定で「BookLive!」の電子書籍をゲットして読む手順まとめ - GIGAZINE

電子書籍ストアBookLive!の図

こちらは、電子書籍を販売していますBookLive!です。半額セールを何度も打ち、会員増をしています(会員数は公開されていませんが、セール後にツイートなどソーシャル投稿が確実に増えています)。売上も増えているとのことで、セールの効果があったと見て良いでしょう。

参考リンク【速報】BookLive!の売上が5.6倍に、2014年3月期決算 | 電子書籍newsブックベリー

この半額セールのポイントは次のことがポイントかと思われます。

・3割引などではなく、半額というインパクトがソーシャルでの拡散を呼んだ。

・書籍という通常価格がある程度認知されているものだからこそ、半額のインパクトが強調されて受け止められた。

・賞味期限などがあるものではないため、とりあえず買っておこうという気になった。

半額セールを行うごとにソーシャルでの投稿が増えていきました。それには、購入には会員登録が必要という点が大きいといえます。会員登録数が増えれば、それだけ告知先が増えることになり、いわゆる見込み客としてのリストが増えることになり、セールの反響ものぞめるわけです。

半額セールで負う利益減少は会員獲得のための広告、ととらえられる事例といって良いでしょう。

このように、セールや値引きはインパクトを出しつつ、その先に、積み上がる資産(具体的には見込み客リスト)が増える目算のもとに行いましょう。とくに、消費財や頻繁に来店を期待できる商材で、効果が期待できます。

値引きセールでやってはいけないこと

ネットショップが値引きセールを行うときに、注意したい点があります。それは以下のような点です。

ギフトの事例の図

・値引きしたのかどうかわからない(例:5%オフ!、AとBとCを買ったら10%オフ!)

・セール期間や限定個数しかない(例:半額セール限定10品!※ゲリラセールやタイムセールは例外)

・値引きしても買いやすい価格にならない(例:20%オフ!通常価格50万円が40万円!)

・「安売り店」という印象を持たれる。(例:毎日セールをやっている=通常価格で買われなくなる)

せっかく行うセールですので、もっとも気をつけたいことは結果が出ないことです。ごく一部の人には売れたけれども、効果が限定的だった=見込み客リストが10件くらいしか増えなかった・・・、というものです。

これでは、何のためにやったのかわかりません。セールで利益が減り、「安売り店」という印象を持たれ、見込み客リストも増えなかった、手間だけかかった、という状況が最悪のケースです。これだけは避けましょう。

値引きセールを仕掛けるコツ

セールをやるときにも目的をはっきりさせ、大胆にやることが重要です。

セールのイメージ図

・やるからには最低でも30%引き以上で行う(心理学上、30%未満の変化はインパクトに欠けるそうです)

・目的をはっきりさせる(リスト集めなのか、購入体験の増加なのか、在庫処分なのか)

・安売り店と見られないよう理由をつける(例:アウトレット!わけあり商品半額!)

・多くを狙わない(例:拡散してくれたら半額!=そもそもインパクトがあれば自然と拡散します)

顧客目線にたち、自分が顧客だったら、どういうセールに衝撃を受けるのかをイメージして企画しましょう。そして、それを最低でも季節ごとに企画してください。それぞれで売上の評価をし、次のセールに活かします。