ランディングページで効率よく集客し、読み手に商品・サービスの購入をしてもらうには「構成」が最も重要です。
ページの中にストーリー性をもたせ、いかに消費者の心を動かせるかが売上を左右します。

どんなに優れた商品でも、消費者の立場を考えたコンテンツでなければ不安や疑念を解消することができず売上にはつながりません。

今回は、ランディングページ制作で重要な「ストーリー性」をもたせるためのフレームワークと、ランディングページの事例をご紹介します。
これら全てをきちんと噛み砕いて理解して、ランディングページ制作に活用してみてください。
  

ランディングページ作成のポイント

AIDA(アイーダ)

応用心理学者 E・K・ストロング氏が提唱した購買行動モデルです。
マーケティングについて少しでも学んだことがあれば、聞いたことがあるのではないでしょうか。この購買行動モデルではユーザーが商品に接触してから購入するまでの過程を4つのステップにまとめています。

<AIDAの4つのステップ>
1. Attention(注意)
読み手にささるようなフレーズで注意を引きます。

2. Interest(関心)
関心を持ってもらうために、具体的な説明で商品を訴求します。

3. Desire(欲求)
読み手にどのようなメリット、得があるかを伝え、欲求をかき立てる段階です。

4. Action(行動) 
読み手に購買という行動をおこしてもらうために最後の一押しをします。
今買わなければいけない必要性、理由をここに挙げます。

AIDAは、顧客が商品に接してから購入にいたるまでの時間が短い時に特に有効なステップです。
広告の世界ではよくAIDAの変形で「M(Memory=記憶)」を足したAIDMAが用いられますが、ランディングページではAIDAが有効です。

購買決定プロセスに沿って適切な提案をしていかなければ、消費者をスムーズに購入に導くことができないので、せっかくランディングページを作っても成果はでにくいでしょう。
  

QUEST FORMULA(クエスト フォーミュラ)

QUEST FORMULAは、世界的に著名なダイレクト・レスポンス・コピーライターであるマイケル・フォーティン氏が提唱した法則です。次の5つの要素の頭文字をとって名付けています。
  

<QUEST FORMULAの5つのステップ>
1.Qualify(絞り込む)
見込み客だけを特定し、問題に気づいてもらう段階です。
この後も継続して読んでもらうために、見込み客にとって必要な情報だという印象を与えることが重要です。

2.Understand(共感する)
絞り込んだ読み手に、悩みを理解していることを伝え、共感します。
こちら側が理解してくれていると読み手が感じれば信頼感が生まれ、読み手は問題を解決したいと感じるようになります。

3.Educate(啓発する)
このパートでは、問題を解決するための商品・サービスについて啓発します。
あらゆる情報を提示して信憑性を高め、商品価値を伝えます。

4.Stimulate(興奮させる)
欲求を煽るパートです。
見込み客の抱える問題に対して、商品がどのくらい効果的かを説明します。

5.Transition(変化させる)
見込み客を顧客に変換するため、購買の後押しをします。
"購入して当然"ぐらいの感覚にすることができれば確実に顧客に変換することが可能です。

この法則は、特に明確に問題・欲求がありそれを解決してくれるものを探している人に適しています。
ランディングページはもちろん、アフィリエイトなどにも効果的で、この法則に従えばランディングページ制作で大きな失敗を防ぐことが可能です。
  

ランディングページの事例

1.小林製薬 スリム杜仲粒

小林製薬 スリム杜仲粒
http://www2.kobayashi.co.jp/seihin/lt/dk/slimtochu01/
  
お腹に目がいくメインビジュアル、赤字で強調したキャッチフレーズを上部に配置しており、ファーストビューで読み手の悩みをズバリと指摘しています。
読み進めていくと読み手に寄り添うような共感部と解決策の提示が続き、グングンと引き寄せられます。
このLPは特に中高年のポッコリお腹を気にしている方をターゲットにしていることがキャッチフレーズからもわかりますが、LP全体を通して整合性のある写真を用いています。
  

2.株式会社ファーストフレンズ アセッパー

株式会社ファーストフレンズ アセッパー
(2020年8月14日時点でページが存在しないためリンクを削除しました)

  
サプリメント購入で気になることといえば、本当に効果が出るのかということです。
アセッパーのランディングページは、30日間の返金保証をメインに割引、送料代引き手数料無料、自由に解約可能と様々な特典をつけることで、購買を強力に後押ししています。
「返金できるならまずは試してみようかな」と思ってしまう、見事な構成のランディングページです。
  

3.理研ビタミン マルチポリフェノール

理研ビタミン マルチポリフェノール
http://www.riken-supportplus.jp/lp/mpp/trial_diet2/
  
こちらのランディングページでは、体型が気になるけれど好きな物を我慢できない、運動はしたくない、という方に向けてダイエットサプリを販売しています。写真と文章を効果的に使って読み手に共感し、商品をスムーズに受け入れられるような準備が整っています。
  

4.岡部株式会社 シフォニアSRセラム

岡部株式会社 シフォニアSRセラム
http://www.seaphonia.jp/campaign/B0001/A0010.html
  
基礎化粧品を勧めるこのランディングページでは”40代以上の女性は今すぐチェック!”という文面とともにチェックリストを掲載し、ターゲットを絞っています。
年齢まで具体的に指定しているため、本当に見込みのある客に絞り込み共感しているのがわかります。
啓発するための情報は図にすることで、美容に詳しくない読み手にも理解しやすい印象です。
  

5.サーミバー THE CLINIC

サーミバー THE CLINIC
http://www.thermi-va.jp/
  
黒板の画像にキャッチコピーをデザインした、なんともユニークなランディングページです。
ページ全体に渡って黒板の画像を使用しており、医師のコメントつきで商品の提案をしています。
本当に悩みを解決してくれそうな印象を与えるランディングページです。
  

6.第一三共ヘルスケア オールビューティイン

第一三共ヘルスケア オールビューティイン
https://shop.daiichisankyo-hc.jp/lp/form.aspx?id=d003
  
美容ドリンク オールビューティインのランディングページでは、「初回限定お試しモニター価格」のキャンペーンも行っています。
通常の半額、さらに送料も無料というお手頃価格で試せるので、一度だけ試してみようかなという気持ちにさせてくれます。重要な箇所はしっかりと強調しており、流し読みしても内容が伝わってくるデザインでとても参考になります。
  

7.飲む一膳分 サンスター健康道場

飲む一膳分 サンスター健康道場
https://www.sunstar-tuhan.com/campaign/kni/kni03101.html
  
こちらのランディングページは、顧客の注意を引き、悩みを解決するポイントを提示することで欲求をかき立て、最後に購入してもらうという典型的なAIDAの構成です。
商品の良さをただ謳うだけでは顧客は購入までは至りませんが、「手軽に健康法を取り入れたい」→「手軽に様々なシーンで栄養補給ができる」というように顧客の悩みに対して適切に解決策を出しており、これだったら本当に良いかもと確信させてくれます。
  

8.DMM英会話

DMM英会話
http://eikaiwa.dmm.com/top/
  
ファーストビューが動画になっているのがユニークな英会話教室のランディングページです。
キャッチフレーズは非常にシンプルなものでも、動画というだけでつい注目してしまいます。

「モニターの声」では単なるアンケート回答ではなく、他の顧客が実際にどのくらい点数がアップしたか数字を出しているため安心感があります。
販売系のランディングページではありませんが、もちろん成約率をアップするためのキャンペーンもしっかりと用意。サービスのランディングページを作る際に参考になる事例です。
  

9.個別指導進学塾TOMAS

個別指導進学塾TOMAS
http://www.tomas.co.jp/pclp/all002/index.html
  
キャッチコピーだけで「個別進学塾」「第一志望合格を目指すのにふさわしい」ことがわかり、ターゲットの絞り込みができています。ファーストビュー以降は中学受験・高校受験・大学受験と3つに内容がわかれており、年代に合わせたランディングページを表示することが可能です。
  

10.mineo

mineo
http://mineo.jp/lp/lp_10.html
  
写真を使わず、シンプルなデザインで仕上げているランディングページですが、図・グラフを上手く活用することでサービスの良さをわかりやすく解決しています。申込を決断せずともまずはシュミレーターで料金をチェックできたり、ランディングページ内でオペレーターとチャットができるのが他にはない特徴です。
  

まとめ

ランディングページの設計では見た目がいいかどうかよりも、ストーリー構成を意識できているかがまずは重要なポイントです。ストーリー性を考えるということは、顧客の心理を考えるということだもいえます。どんなに見た目のいいページだったり商品が良くても、読み手の興味を引いたり、的確に解決策の提示ができなければ購入してもらうことができません。

購入率、問い合わせ率が一般的に高いランディングページですが、せっかく作ったのに全然成果が出ないという場合にはストーリー構成に問題がある可能性があります。ご自身のランディングページは顧客の心理を考えたもので、効果的にサービス・商品の説明ができているでしょうか。

これからのランディングページ制作では、顧客へ向けたストーリーになっているかどうかに注意してみてください。