オウンドメディアのようなコンテンツマーケティングに取り組んでいう企業にとって「間違った情報を発信しない」というのは大切な視点です。
しかし、信ぴょう性が高い情報源にはどのようなものがあるのかわからず、コンテンツの作成に行き詰まってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんなときに頼りにしたいのは大学や行政が運営している論文や蔵書の検索サイトです。

今回は論文・図書館蔵書の検索サイトを紹介します。
現在では大学や図書館に行かなくても論文を読んだり、蔵書の在庫状況を確認できます。
検索サイトを活用して、信ぴょう性の高い情報を得られる環境づくりを整えていきましょう。

目次

  1. 論文検索サイト
    1. CiNii Research
    2. J-STAGE
    3. JAIRO
    4. Google Scholar
    5. PLOS
    6. PubMed
    7. IEEE Xplore®Digital Library
  2. 図書館所蔵資料検索サイト
    1. CiNii Books
    2. 国立国会図書館サーチ
    3. カーリル
  3. [まとめ:論文検索サイトを使って正しい情報を入手しよう]

1.論文検索サイト

大学や学会では、それぞれ発表された論文情報の発信を行っています。
それぞれの機関を訪れなければ閲覧できないものもありますが、ネット上で公開されているものも多くあります。

代表的なものから7つのサイトを紹介しましょう。

1-1.CiNii Research

CiNii_Articles___日本の論文をさがす___国立情報学研究所.png
http://ci.nii.ac.jp/

大学や学会など、日本国内の論文を横断的に閲覧できる検索サイトです。
大学共同利用機関である国立情報学研究所が運営しており、著者や掲載紙面など基本的な情報も確認できます。

論文のタイトルや著者名だけでなく、CiNiiに掲載されている本文に単語が含まれている場合でもヒットするので「胃痛について調べたいんだけど…」のような曖昧な状態でも情報を見つけられるでしょう。

1-2.J-STAGE

J_STAGE_トップ.png
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja/

J-STAGEとは日本国内の科学技術情報に関する論文や学会誌を検索できるサイトです。
J-STAGEオンライン投稿審査システムという独自の審査システムを利用し、掲載申し込みのあった論文・学会誌は素早くWeb上に反映されます。

フリーワードでの検索だけでなく、分野や発行機関による絞り込みも可能です。
特定の分野について素早く情報を得たい方にとって重宝するでしょう。

1-3.JAIRO

JAIRO _ Japanese_Institutional_Repositories_Online.png

JAIROは国内の学術機関の電子化された研究データを横断的に検索できるサイトです。
データベースやソフトウェアのような、PDFデータ以外の情報も検索できるのが特徴です。

1-4.Google Scholar

Google_Scholar.png
https://scholar.google.co.jp/

Googleが提供している学術論文に限った検索が行えるサイトです。
Googleアカウントとも連携しており、後で読み返したい論文の保存も行えます。

日本国内で発表された論文に限らず、世界各国の論文を検索できるのがメリットでしょう。
論文が他の論文に引用されているかどうかも確認でき、他の研究者からどのように評価を受けているかも確認できます。

ページあたりの検索結果表示数や検索言語の設定など、細かい検索設定を行えるのも便利でしょう。

1-5.PLOS

PLOS___Public_Library_of_Science.png
https://www.plos.org/

ノーベル生理学・医学賞受賞者のHarold Varmus氏が中心となって立ち上げた論文検索サイトです。
論文はホームページ上で確認することができるだけでなく、pdfファイルとしてもダウンロードが可能です。

生物学・医学分野の論文が多く掲載されており、病気に関する最新の情報も得ることができます。

1-6.PubMed

Home___PubMed___NCBI.png
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed

PubMedはアメリカのNCBI(国立生物科学情報センター)が作成しているデータベースで、世界の主要な医学系雑誌に掲載された論文を検索できます。

分野は医学に限られますが、専門スタッフによるタグ付けが行われており、精度の高い検索が可能です。

参考:
PubMed の使い方|東京大学医学図書館

1-7.IEEE Xplore®Digital Library

IEEE_Xplore_Digital_Library.png
http://ieeexplore.ieee.org/Xplore/home.jsp

IEEE Xplore®Digital Libraryはアメリカの公益法人IEEEが運営する電気・技術関連の論文を集約した検索サイトです。

論文の閲覧には会員登録が必要なので注意しましょう。
有料でPDFファイルを購入することもできます。

2.図書館所蔵資料検索サイト

電子化されていない論文や絵や図面といった資料は各種図書館の蔵書で確認できるものもあります。
また、書籍としてまとまったものを読むことで、体系的な学習が可能です。
ウェブ上で事前に検索して、自分の探したいものが現在所蔵されているかを確認してから図書館に赴くようにしましょう。

2-1.CiNii Books

CiNii_Books___大学図書館の本をさがす___国立情報学研究所.png
http://ci.nii.ac.jp/books/

CiNii Booksでは日本国内の大学に所蔵されている資料を検索できます。
書籍や雑誌だけでなく地図・ビデオ・楽譜のような媒体を絞った検索も可能で、論文の元となる史料にも触れられるのがメリットでしょう。

2-2.国立国会図書館サーチ

国立国会図書館サーチ(NDL_Search).png
http://iss.ndl.go.jp/

国立国会図書館サーチでは、東京都及び京都府に所在する国会図書館以外にも全国の図書館や公共施設に所蔵されている資料を検索できます。

サイトではリファレンス情報として、来館者から受けた質問に関する回答も掲載されています。多くの書籍の中から自分の調べたいものに適したものを選ぶのが難しいという方は参照してみるといいかもしれません。

2-3.カーリル

カーリル___日本最大の図書館蔵書検索サイト.png
https://calil.jp/

カーリルは日本国内の図書館が所蔵している書籍を検索できるサイトです。
リアルタイムでの貸し出し状況がわかるだけでなく、Amazonのデータベースと連動しており図書館に所蔵されていない本をすぐにAmazonで購入することができます。

特定の地域に絞って書籍を探したい時に重宝するでしょう。

まとめ:論文検索サイトを使って正しい情報を入手しよう

学会や大学ごとにまとめられていた論文のデータは現在、まとめられて1つのサイトからでもアクセスしやすくなっています。

しかし、論文や書籍を読む際には注意しておきたいことが1つあります。
それは、論文自体の信ぴょう性です。例え学術機関から発信されているものであっても、一般的に認められている説だとは限りません。
検索サイトから複数の論文の比較を行うことで学説として一般的に定着しているものなのか、あるいは特殊な説なのかということもある程度わかるしょう。

学術的な文章は読みづらさもありますが、主張の根拠となる客観的な情報として役立てることができます。ホームページでの情報発信以外にも、顧客や社内に対しての企画・提案にも活用していきましょう。

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