マテリアルデザイン時代のブランド戦略を考える際の3つのポイント
Googleの提唱しているマテリアルデザインは、エレガントなだけでなく機能的なデザインのフレームワークと言えます。
AndroidやYouTubeなど身近なサービスに適用されているため、ほとんどの方が目にしたことがあるかと思います。
しかしマテリアルデザインを取り入れてブランドを表現しようとしたとき、他のブランドと似たり寄ったりになってしまった、ということはないでしょうか。
実際のところ、マテリアルデザインをフラットデザインの延長として捉えてしまうと、マテリアルデザインでどうブランドを表現すればいいのか困惑している企業もあるでしょう。
今回は、マテリアルデザインを取り入れていきたいけれど確固たるブランドを確立したいお店や企業に考えて欲しい、マテリアルデザイン時代のブランド戦略を考える上での3つのポイントをご紹介します。
マテリアルデザイン時代のブランド戦略を考える際の3つのポイント
マテリアルデザインは直訳すると「物質的なデザイン」で、*「紙」と「インク」*で構成された奥行きのある3D空間をイメージした、シンプルなデザインフレームワークです。
紙を立体的に表現するために影を使ったり、分かりやすさを向上させるために動き(モーション)を取り入れたりしているのが特徴です。
Googleはマテリアルデザインのガイドラインを定めており、「マテリアルデザインとはこうあるべきである」という細かい定義がなされています。
GoogleのモバイルアプリケーションやWebサービスのほとんどでマテリアルデザインが取り入れられているので、マテリアルデザインのガイドラインと各種サービスを見比べてみるとマテリアルデザインがどのようなものかがお分かりになると思います。
一方、実際にガイドラインの規定通りにデザインしていくと、個性が出しづらく、Googleの各種サービスと非常に似通ったデザインになってしまう、というのもよくあることです。
しかし、本質的にはマテリアルデザインはデザインの「外堀」を埋めるだけで、マテリアルデザインのポイントを押さえながら個性を出すこともできるはずです。
そこで、実例を見ながらブランドを強調するマテリアルデザインというものがどのようなものなのか、そのポイントを探りたいと思います。
1. ブランドのペルソナを決めよう
マテリアルデザインにスポットライトが当たる際に、配色やフォントフェイスなどの細部から考えようとしてしまいがちです。
しかし、他のブランドと明確な差別化を図りつつも、マテリアルデザインを採用するのであれば、ブランドのペルソナから考えてみましょう。
ペルソナとは、Webマーケティングを行う上での架空のターゲットユーザーのことです。
どのようなホームページでも、自分たちの顧客はどんな人なのかを決めるのは重要なことです。
デザインにおいては、ペルソナを決めることで配色やフォントなどを選ぶ上での方向性が決まります。
例えば、こちらはレシピを発見し、シェアし、保存することができるPestoというアプリです。
実際の料理ブックをぺらぺらとめくるような体験をこのアプリ上でもできるように、というコンセプトのもと、若くてセンスのある男女に向けてデザインされました。
アイコンやカラーはマテリアルデザインのガイドラインに沿っていますが、緑色の配色や葉っぱの絵がヘルシーに見えますね。
一方、こちらはクレーン航空のモバイルアプリのデザインです。
コーポレートカラーであるネイビーが青空を連想させ、ポータブルなチケットがマテリアルデザインとマッチしています。
参考:
ホームページ運営に欠かせない!ペルソナの設定方法とは?
2. エレガントなロゴマークを作ろう
ロゴマークはブランドアイデンティティを作り出す上で最も重要な要素の一つであるといっても過言ではありません。
しかしながら、マテリアルデザインを取り入れてブランドを作りたいのであれば、マテリアルデザインとロゴマークが「共存」できるように考える必要があります。
どういうことかというと、ロゴマークがあまりにも派手で誇張しすぎていると、マテリアルデザインのエレガントさを台無しにしてしまう可能性があるということです。
ほかのUIの邪魔をしないように同じようにエレガントであるのが好ましいです。
ブランドを表す印章として、ロゴはアプリ立ち上げの際に一瞬だけ表示させたり(スプラッシュ画面で表示させたり)、ナビゲーションの近くにささやかに表示するのがよいでしょう。
ロゴを過度に強調しすぎてデザイン上のヒエラルキーを壊してしまっては、ブランド戦略としてもマテリアルデザインとしても失敗です。
参考:
エンゲージメント率を高める!デザインの視覚的階層ルール「ビジュアルヒエラルキー」3つのコツ
3. 使うフォントで差別化しよう
AndroidのデフォルトではRobotoというフォントがシステムフォントとして使われており、Googleのマテリアルデザインでもこのフォントがよくしようされます。
また、Robotoで表現しきれないあらゆる言語のフォントはNotoと呼ばれるフォントでカバーされています。
しかし、マテリアルデザインを表現する際にこれらのフォントを使わなければいけないという決まりはありません。
フォントにゴシックを使うのか明朝を使うのかで大きく印象が変わるように、ブランドを表現するときにどのフォントを使うのかは慎重に選ばなければなりません。
フォント選びはそれほどにブランドが演出するキャラクターに多大なる影響を与えます。
ただし、全体のUIを通して適用されたメインフォントがうまくマテリアルデザインとマッチするとは限りません。
なぜなら、タイポグラフィに関するマテリアルデザインのガイドラインは、もともとは伝統的な印刷物のデザイン(いわゆるDTPデザイン)の基盤の上に成り立つものだからです。
装飾に凝りすぎたフォントは個性的で差別化しやすそうに思えますが、マテリアルデザインとの相性がよくないように見えるのはそのためです。
左のクレーン航空のアプリの場合は搭乗時刻などの重要な情報を太字のゴシックで強調しています。
また、ベースラインを合わせ、大きさを変えることで、単一のタイプフェイスでも十分に個性が発揮されており、マテリアルデザインとも調和が取れています。
一方右側の「The Fortnightly」は、ヘッドラインと本文に2種類のフォントを使うことでブランドを表現しています。
先ほどのロゴと同じように、ヒエラルキーを守り、ベースラインを揃え、余白を十分に取りましょう。
これだけ守るだけでも、十分にエレガントに見えるでしょう。
- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
- フレームワーク
- フレームワークとは、アプリケーションソフトを開発する際によく必要をされる汎用的な機能をまとめて提供し、アプリケーションの土台として機能するソフトウェアのことです。 元々は枠組み、下部構想、構造、組織という意味の英単語です。アプリケーションのひな形であり、これを開発に利用することで、大幅な効率の向上が見込めます。
- Android
- Android OSとはスマートフォン用に開発された基本ソフト(OS)の一種です。米国Google社が中心となり開発されました。
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- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
- フォント
- フォントとは、同一の特徴を持った文字の形状を一揃いでデザインしたものです。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- ターゲットユーザー
- ターゲットユーザーとは、自社の商品やサービスを利用するユーザー、または、運営するホームページの閲覧を増やしたいユーザーを、性別、年代、職業など、様々な観点から具体的に定めることを指します。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- フォント
- フォントとは、同一の特徴を持った文字の形状を一揃いでデザインしたものです。
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- シェアとは、インターネット上で自分が見つけて気に入ったホームページやブログ、あるいは、Facebookなど自分自身が会員登録しているSNSで自分以外の友達が投稿した写真、動画、リンクなどのコンテンツを自分の友達にも共有して広めたいという目的をもって、SNSで自分自身の投稿としてコンテンツを引用し、拡散していくことをいいます。
- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
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- コンセプト
- コンセプトとは、作品やサービスなどに一貫して貫かれている考え方をいいます。デザインと機能がバラバラだったり、使い勝手がちぐはぐだったりすると「コンセプトが一貫してないね」などと酷評されてしまいます。
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- コーポレート
- コーポレートとは、日本語の「企業」のことです。インターネット上で「コーポレートサイト」という場合は、企業のホームページであることを表します。また、コーポレートは接頭語として使われることが多く、「コーポレートガバナンス(企業内統制)」などのように、他の単語と組み合わせて使うことが多いようです。会社そのものを指すことが多い「カンパニー」とは使い方が異なります。
- UI
- UIとは、ユーザーインターフェイス(User Interface)の略で、ユーザー(使い手)とデバイスとのインターフェイス(接点)のことを意味します。
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- ナビゲーションとは、もともと「目的地までの経路」や「道順案内」を意味する英単語です。しかし、インターネットの分野では、ホームページにある主要コンテンツをまとめたリンクを指します。これがあることで、ユーザーは目的のページがどこにあるかを短時間で見つけることができます。また、検索エンジンのクローラー(検索ロボット)に対して、効率的にサイト内を巡回させるという効果もあります。 ナビゲーションには「グローバルナビゲーション」と「ローカルナビゲーション」の二つがあります。
- Android
- Android OSとはスマートフォン用に開発された基本ソフト(OS)の一種です。米国Google社が中心となり開発されました。
- フォント
- フォントとは、同一の特徴を持った文字の形状を一揃いでデザインしたものです。
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