Facebook広告は画像や動画を用いたもの以外にも「キャンバス広告」や「カルーセル広告」など特徴的な広告形式が多くあります。
そのため、1つの広告形式に絞って作成してすぐに出稿するよりも、複数種類を作成して見比べたい場合もあるでしょう。
そんな時に便利なのが「クリエイティブハブ」というツールです。

今回は、クリエイティブハブにおける各機能の使い方を解説します。
クリエイティブハブはFacebookが提供しているツールで、ニュースフィードにはめ込んだ広告案を作成・管理できるだけでなく、他社の作成事例を参照することもできます。

デザインに関して専門知識のない人であっても、実際の広告の見え方が簡単に確認できるので自分の作成した広告を比較検討しやすくなるでしょう。

クリエイティブハブとは

クリエイティブハブ.png
クリエイティブハブ

「クリエイティブハブ」とは、2016年11月にFacebookが正式にリリースした広告制作管理ツールです。

Facebookでは性別や嗜好、行動に合わせてターゲットを絞って広告を出稿できます。
そのため、より成果の高い広告を作成するためにターゲットに合わせて広告自体のデザインを変えたいと考える担当者もいるでしょう。
ですが、複数のデザイン案を作成していくと管理が煩雑になるだけでなく、作成自体にも手間がかかってしまいます。

クリエイティブハブは、手軽に広告のデザインイメージが作成できるだけでなく、作成したデザイン案を保存してチームメンバーに共有することもできます。
広告主にとって覚えておきたいツールと言えるでしょう。

参考:
[Facebook/Instagram用クリエイティブの制作に欠かせないツールが登場]
(https://www.facebook.com/business/news/creative-hub-product-announcement)

クリエイティブハブで作れる広告の種類

クリエイティブハブではFacebook広告の形式に合わせてデザインを作成できます。
インスタグラムで出稿できる広告の形式にも対応しているので、それぞれどういった形式の広告なのか知っておきましょう。

なお、クリエイティブハブでは「広告」の文字が省略して使用されている箇所もあります。
「画像広告」は「画像」というように、省略されているので注意してください。

Facebook広告

画像広告
1枚の画像を使った広告です。

ウェブサイトリンク広告
ホームページへのリンクを含んだ画像を使った広告です。

動画広告
動画を使った広告です。

360°動画広告
Googleストリートビューのような360°見渡すことができる動画を使った広告です。

動画リンク広告
動画の再生中にホームページリンクと簡単な説明を含める広告です。

スライドショー広告
3~7枚の画像をスライドショー形式で表示する広告です。

カルーセル広告
10個までの画像や動画、見出しやリンクなどをスライドショー形式で表示する広告です。
画像しか含めないスライドショー形式と異なり、スライドごとにホームページへのリンクを変えることが可能です。

キャンバス広告
広告枠を超えた全画面表示を行う広告です。

インスタグラム広告

インスタグラムでもFacebook同様の形式で広告を出稿できます。
現在は以下の3種類の形式がインスタグラム広告として含まれています。

・画像広告
・動画広告
・カルーセル広告

インスピレーションを得る:作成例を参照する

インスピレーション.png

クリエイティブハブにFacebookアカウントを使ってログインすると、上記のようにトップ画面が表示されます。

まずは、他社の広告事例を参照する方法について解説していきましょう。

「インスピレーション」をクリックすると、形式ごとに他社の広告事例を確認できます。

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このように画面が並んでいるので、気になる広告はクリックして詳細を見てみましょう。
左横でキャンバス広告や動画広告など、見たい広告の形式を選択して、絞り込むこともできます。

クリエイティブハブ_(2).png
https://www.facebook.com/ads/creativehub/home/gallery/954148764719613/?act=1101380773308891

詳細画面では、広告の詳細情報だけでなくニュースフィードの表示画面が再現されています。スマートフォンのようなモバイル端末で見え方を確認したい時は「モバイル機器に送信」をクリックすると、アプリ版のFacebookにお知らせが送信されて広告を確認できます。

広告を作成する時にはどういった発想で作成すればいいのか迷うことも多いでしょう。
その際には、他社の事例を参考にしてみるのもいいかもしれません。

モックアップの作成:広告案を作成する

モックアップとは、実際にWebサイト上で見える画面に作成中のデザインをはめ込んだものです。クリエイティブハブでは、Facebookのニュースフィード上にはめ込んだモックアップが作成できます。

1.「モックアップの作成」をクリック

トップ画面にある「モックアップを作成」をクリックするとプルダウンが出てくるので、そこから自分の作成したい広告の形式を選択します。

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画像広告を選択した場合、このような作成画面が表示されます。
左半分にある作成画面に入力した内容が、リアルタイムで右画面のプレビューに表示されます。

リアルタイムで確認できるので、作成しながら見え方に合わせて修正が可能でしょう。

2.テキストチェック

クリエイティブハブ_(4).png

広告に画像を含む際は、Facebookのガイドラインに合っているか「テキストチェック」を行えます。
*Facebook広告では、画像に含まれるテキスト(文字)の量が多いと表示されづらくなるという仕様があります。*プレビューの上部にあるボタンをクリックすると、自動的に文字の割合をチェックして警告文を確認できるので、作成時にチェックするようにしましょう。

Facebook広告の画像ルールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
よかったら参考にしてみてください。

参考:
[【事例あり】Facebook広告の画像ルール変更後、実際どのような画像を入れればいい?]
(https://ferret-plus.com/5511)

3.モバイルでの見え方のチェック

プレビュー画面上にある「モバイル機器に送信」をクリックすると、アプリ版のFacebookにお知らせが送信されて広告を確認できます。

スクリーンショット_2017-03-10_18.12.41.png

このように、スマートフォンのような自分の利用しているモバイル端末での見え方を確認できます。パソコンだけでなく、モバイル端末でデザインが崩れていないかも忘れず確認しておきましょう。

4.作成したモックアップをシェアする

モックアップに対して(1)「変更を保存」をクリックしてから(2)シェアをクリックします。
すると画面中央に、このモックアップのURLが発行されます。

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発行したURLを使えば、チームメンバーや上長でも作成した広告にアクセスできるようになります。

クリエイティブハブ___シェアされたモックアップ.png

URLにアクセスするとこのように、デスクトップとモバイルでの見え方を確認できます。
Facebookアカウントがなくても確認できるので、手軽に共有できるでしょう。

参考:
[クリエイティブハブ|Facebookヘルプページ]
(https://www.facebook.com/business/help/710856949062545)

まとめ

クリエイティブハブでは、広告案の作成から管理、ガイドラインによるチェックまで1つのツールで運用できます。

画像広告や動画広告だけでなく、「カルーセル広告」や「キャンバス広告」といった最新の広告形式にも対応しています。キャンバス広告のような広告内で遷移が起こる動的な広告はパソコンやモバイルで実際に見え方を確認してみて気づくこともあるでしょう。

クリエイティブハブはFacebookのアカウントがあれば誰でも利用することできるだけでなく、アカウントがない人に対して広告案をシェアすることもできます。
個人やチーム問わず、広告運用を行っている人にとって覚えておきたいツールと言えるでしょう。