SEO Packによれば、2015年にGoogleのスポークスパーソンであるゲイリー・イェーシュが次のように発言したようです。

UXは検索ランキングを決める要素ではない。
これからもUXがコンテンツよりも重視されることは、決してないだろう。

Googleの検索順位は「今後も変わらず、使いやすさよりもコンテンツのほうがはるかに重要である」ということです。
いくら使いやすくてもコンテンツがないサイトであれば、いくら素晴らしいホームページであってもユーザーはGoogle検索からはやってこない、と言えるでしょう。

しかしながら、仮にSEO対策ばかりやっていて、UXに関する施策を講じなかったら、どうなるでしょうか。
検索エンジンからせっかくユーザーがやってきても、使い心地が悪ければ、あっという間にホームページから離脱してしまいます。

つまり、SEO対策とUX施策は、両方行わなければならないということです。
SEO対策として講じたアクションが結果的にUX向上にもつながる場合もあります。

今回は、検索エンジンにもユーザーにも評価されるための5つのチェックポイントをまとめました。
Googleにも好かれて、ユーザーにも愛されるホームページにすることが、結果的によい循環を生み出します。
どちらの対策にもなりうるポイントを確認していきましょう。

1. ページスピードの向上

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ページスピードがSEO上重要かどうか、というのは長く議論されている話題です。
というのも、SEO Packでの報道によれば、「ページスピードは、たった1つの例外を除き順位には影響しない」というGoogleの公式発言が2016年5月にあったことが紹介されています。

実際のところ、極端に速い読み込み速度はGoogleには求められていませんが、遅すぎる場合にはペナルティが発生する場合もあります。
また、KISSmetrixによれば、ユーザーの約50%は2秒以内のページ表示を期待しており、読み込み速度が3秒以上かかると、約40%が離脱をしてしまうので、ページの表示速度はUXの観点からも重要です。

Google Page Speed Insightsのようなツールを使えば、ご自身のホームページの速度の全体評価やページを遅くしている原因などを簡単に調べることができます。
SEOUXの両方を考慮すれば、概ね5秒未満で表示されるのが好ましいでしょう。

2. オリジナルコンテンツの拡充

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意味のある、独自性あふれる内容のコンテンツをたくさん生み出すことは、SEOにとっても、UXの観点からも、非常に重要なことです。
コンテンツの量が多くなればなるほど、検索対象のキーワードも多くなっていくので、結果的に検索流入も期待できます。

重要なのは、適切で価値ある一貫したコンテンツを作り続けることが、長い目で見て見込み客となるユーザーを明確に引き寄せることにつながるということです。
ユーザーに役立つコンテンツをたくさん作っていくためには、Webマーケティングのトレーニングもついてくるferret Oneのようなツールを使うのも効果的です。

3. 不要な要素の削除

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ポップアップや不要な効果音、ユーザーがコンテンツを読み込む際に邪魔となる投票ウィジェットやビデオなどは、ネガティブな効果を生み出すということが、 KISSmetrixによって報道されています。

直帰率とGoogleの検索順位の関係は明らかではありませんが、もしこうした要素がホームページを去る原因となるのであれば、実際に理想的なUXをユーザーに提供できていないことにもなります。
もちろん、不要な要素がたくさんあれば、結果的にページの読み込み速度も落ちてしまうので、どれをどこに置くのか、あるいは思い切って省略するのかを、戦略的に考える必要があります。

4. 適切なキーワードとリンク

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キーワード選びや被リンクの数などは、昔からSEO戦略上重要であると言われています。
ただし、Googleはそのリンクが意味を持って貼られているのかはしっかりとチェックしています。

特にますます重要になってくるのは、ソーシャルメディア経由でのリンクです。
なぜなら、ホームページやプロダクトを好きになったユーザーであれば、自然に自分の使っているプラットフォームシェアしたいと思うからです。

本当に心からオススメされたシェアであれば、Googleの検索順位でもプラスに働くだけでなく、UXの上でも効果的に働きます。

5. アクセシビリティ

Siteimproveによると、アクセシビリティの高いサイトは、Googleの検索ランキングでも享受するメリットが大きいことが明らかになっています。

そもそもアクセシビリティというのは、ハンディキャップを持った方々を含めてすべてのユーザーに使いやすい設計にすることなので、結果的にSEOUX双方にプラスに働きます。
例えば、画像のaltタグを入れたり、正しいリンクテキストを設定したりすれば、目の見えないユーザーが音声読み上げ機能を使ってWebサイトを確認する方法も改善し、なおかつサイトを巡回するクローラーにとっても分かりやすい構造になります。

もちろん、文字サイズを大きくするなど、設計者側の配慮が直接SEOに直結しないケースもあります。
しかし、SEOUXかを天秤にかけるのではなく、どちらかにとってプラスなのであれば、施策として行ったほうがよいでしょう。

まとめ

SEOについてもUXについても、やるべきことは一冊の本を書くことができるほど膨大にあります。
しかし、UXでの対策がSEO上も全く意味がないというわけではなく、結果的にそれぞれの要素が相互に作用しあっています。

使いやすく、流入もしやすいホームページにするのに、やるべきことはたくさんありますが、まずは今回紹介した5つのポイントから確認してみましょう。