Pinterestの仕組み

Pinterestは画像Pinしてボードに追加して作業が基本です。お気に入りの画像やおすすめの画像などをボードに収集することで、画像がまとまったボードを作成することができます。
ボードに集められた画像には、Likeをすることも可能です。LikeはTwitter、Facebookでいうところの「いいね」のことで、初めてPinterestを使う人でも自然に活用できる機能でしょう。また、他のユーザーのボードにある画像を自分のボードにも貼り付ける機能をRepinと言います。こちらもRetweetやshareと近く、違和感なく使いこなせる機能です。

他のユーザーをフォローする機能も当然備えていますが、ボード単位でのフォローが可能です。これにより、自分の興味があるものをピンポイントの粒度でフォローしていくことができます。

アパレルブランドのアカウントをフォローしたいけどメンズには興味がないといった場合では、レディースのボードのみをフォローするといいでしょう。ファッションの好みに合わせて気になるジャンルのボードのみフォローするといった使い方も可能です。

Pinterestはマーケティングに活用できる

Pinterestは2010年にサービスをスタートさせ、15年の時点で月間アクティブユーザーは1億人を超えたと発表されています。
(参考:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1509/18/news092.html)
12年には楽天が約40億の出資を行い、2013年には日本法人ピンタレストジャパンが設立されました。
14年には電通と戦略的パートナーとしての業務提携を発表になり、本格的に日本でもPinterestを活用しようと盤石な体制が整えられています。

Pinterestが注目される理由の一つに、インスタグラムやTwitterと比べてもマーケティングに活用できる可能性が高いという点があります。
電通という国内最大の広告代理店が業務提携して活性化を支援していることにもあるように、Webを通したマーケティング施策にPinterestの活用は非常にシナジーを発揮する可能性があるのです。

それではなぜPinterestはマーケティングに活用しやすいのでしょうか?

Pinterestをマーケティング活用できる理由

1.情報感度が高いフォロワーを集めやすい

ユーザーはより好みにパーソナライズされた情報収集が可能になっており、企業アカウントのボードをフォローしてくれている人は、そもそも感度が高いユーザーが集まりやすいと考えられます。

また機能の性質上、仲間内で投稿を共有していいねし合うようなコミュニケーションだけでなく、そもそも情報を収集やブックマークのために利用しているユーザーも多くいます。PR目的で作成されたボードでも、写真がおしゃれであったりキュレーションとして便利であれば押し付けがましさがなく、むしろ好意的に情報を受け取ってもらえる可能性があります。

情報を発信したい企業と、情報が欲しいユーザーのマッチングがうまくいきやすいサービスであり、マーケティング活用に非常に有効です。

2.ヴィジュアルのインパクトが強い

Pinterestの強みはやはり画像という点が大きいです。文章での説明よりも、ヴィジュアルによる訴求の方が、より商品の購入動機付けに効果をもたらします。

実際にPinterestを活用している企業で特に成功事例が多いのはファッション業界です。商品のコーディネートを紹介した写真を集めることで、商品の良さをよりダイレクトに伝えたり、購入後の使用イメージなどが湧きやすくなります。

また、その他にも旅行や食品などの業界でも活用されており、旅先の景色や美味しそうな食べ物の写真を集めることで、販売促進やブランディングに役立てられています。

3.ECサイトとの連動が簡単

Pinterestにはリッチピンと呼ばれるビジネス活用に適した機能がいくつか用意されています。
ピンした画像に対して位置情報を加えるプレイスピンや、リンク元記事の見出しや著者情報などを加えるリーディングピンなどがあります。中でも特にマーケティングに活用できるのがプロダクトピンです。

プロダクトピンは商品の画像に対して、価格や在庫ストックなどの情報をリアルタイムで表示することができます。これにより、ボード上に商品カタログを作ることが可能です。
ユーザーは、おすすめのコーディネートを見ながらいいと思った時に画像をクリックすれば即座に購入ページに飛ぶことができます。ファッション誌を読みながら、欲しいと思った服をその場で購入できるといったような体験が提供されています。
購買意欲が高いユーザーには、お買い物リストとしてボードが利用されていることも、Pinterestが販売促進に適している要因になっています。

4.ユーザー参加型の施策を打ちやすい

企業アカウントでもただボードを公開するだけでなく、個人が集めた画像をRepinすることもできます。ファンから自社ブランドのお気に入り商品の画像をタグ付け機能で募り、いい画像があればRepinするという施策を実施している事例もあります。

また、グループボードという機能では複数のユーザーがボードを共有することができます。グループボードに投稿するファンコミュニティを形成することで、ファンのロイヤリティ向上だけでなく、アイデアが枯渇する心配が軽減されます。

5.アナリティクスが提供されている

Pinterestではアクセスデータやクリックイベント計測などが可能なPinterestアナリティクスが提供されています。法人登録をすれば誰でも利用可能で、GoogleアナリティクスやTwitterアナリティクスなどWeb、ソーシャルマーケティングにある程度精通した人なら感覚的に簡単に使いこなせるツールです。

しっかりとしたデータを元に振り返りをしながらPDCAを回していける点においてもマーケティング活用に適していると言えます。