デジタル写真の編集と管理に特化したソフトである「Adobe Lightroom」。RAW現像やレタッチなどデジタル写真に特化した処理が行えるのが特徴です。

また、同社の画像編集ソフト「Adobe Photoshop」と比べシンプルに操作できるため、大掛かりな加工をしないのであればLightroomだけで済みます。

たとえば、ホームページブログの写真素材を作る際、掲載するページのデザインに合わせて色味や明るさなどを調整するなどの使い方ができます。

今回はLightroomで簡単に写真加工ができる「プリセット」をご紹介します。

Lightroomの「プリセット」とは?

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使用写真:銀座四丁目交差点と銀座時計台|ぱくたそフリー写真素材

Lightroomには、簡単に写真を現像・編集できる機能があります。それが「プリセット」という機能です。これは、大まかに説明すれば「出来合いの現像設定」のことを指します。

プリセットごとに「モノクロ(白黒)」や「フィルム写真風」など特定の写真の雰囲気に合わせて露出や色彩のパラメータが設定されています。なので、プリセットを使えば細かい調整は不要で、雰囲気のある写真を作れます。

このプリセットは、Lightroomにもともと搭載されていますが、サードパーティ製のプリセットが無料配布または有料販売されているので、好みに合わせて選べるのが特徴です。

次に、サードパーティ製の無料プリセットを配布しているサイトを紹介します。

無料で利用できるプリセット配布サイト3選

1. Adobe Add-ons

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Adobe Add-ons

「Adobe Add-ons」は、Adobe公式の素材配布サイトです。Adobe関連のソフトのアドオンを取り扱っており、Lightroomのカテゴリからプリセットをダウンロードできます。

無料・有料それぞれ配布されており、無料のプリセットも豊富に展開しています。比較的、色彩の変化がハッキリしたプリセットが多いので、最初に利用してみてはいかがでしょうか。

2. onOne Software

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onOne Software

「onOne Software」は、PhotoshopのエキスパートであるJack Davis氏が監修したプリセット集です。無料で合計140種類ものプリセットが提供されています。

フィルム写真風のような淡いコントラストのプリセットも多く、適応させた状態でもかなり自然な仕上がりなのが特徴です。海外のスナップ写真集のような雰囲気を作りたい方にオススメです。ダウンロードするためにはアンケートフォームに答える必要があります。

3. PRESET LOVE

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PRESET LOVE

「PRESET LOVE」は、バリエーション豊かな無料プリセット配布サイトです。上記2つのサイトに比べ、ジャンルの幅が広いのが特徴です。

モノクロ系プリセットだけでも数種類あります。加工したい写真のニュアンスが明確にあるのであれば、PRESET LOVEからプリセットを選んでみてはいかがでしょうか。

Lightroomにプリセットを読み込む方法

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先に紹介したプリセット配布サイトから、好みのプリセットをダウンロードしたら、Lightroom内に読み込んでみましょう。

まず、Lightroomを開き、加工したい写真を展開します。

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そして、環境設定を開きます。

環境設定から[プリセット]→[Lightroomプリセットフォルダーを表示]→[Lightroom]→[Develop Presets]→[User Presets]の順でフォルダを展開していきます。

User Presetsというフォルダにお好みのプリセットデータをドラッグ&ドロップすれば読み込み完了です。

プリセットデータのダウンロードについては、最後に無料で配布しているホームページをご紹介しますので、そちらを参照してみてください。

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Lightroomのトップ画面の「現像」をクリックしてみましょう。

左下プリセットメニュー内「ユーザープリセット」というフォルダにプリセットが表示されたのが確認できます。

このメニューに読み込まれたプリセットは撮影した写真に取り込むことgあ

プリセットを利用した写真の例

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使用写真:銀座四丁目交差点と銀座時計台|ぱくたそフリー写真素材

プリセットを適用した参考写真をご紹介します。今回は「モノクロ(白黒)」「フィルム写真風」「HDR(ハイダイナミックレンジ合成)風」の3つのプリセットを用意しました。

そして、上にあるのが加工前の写真です。

1.モノクロの加工例

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使用プリセット:Mono Fade - Free Lightroom Preset - Preset Love

モノクロのプリセットを適用した例がこちらです。左が適用前、右が適用後になっています。

淡いモノクロのものを選んだため、癖が少なくそのままホームページの素材として使いやすい印象になりました。建物や乗り物の輪郭を際立てたい場合は、ハイライトとシャドウのパラメータでコントラストを調整してみてください。

2.フィルム写真風の加工例

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使用プリセット:FujiColor 400 C - Free Lightroom Preset - Preset Love

フィルム写真風のプリセットを適用した例がこちらです。左が適用前、右が適用後になっています。

フィルム写真のようなレトロな雰囲気にしあがりました。色彩の抜け方やコントラストの高さが特徴ですが、さらに「粒子」のパラメータを上げることでアナログな質感にできます。

3.HDR調の加工例

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使用プリセット:HDR Scape - Free Lightroom Preset - Preset Love

HDR(ハイダイナミックレンジ)調のプリセットを適用した例がこちらです。左が適用前、右が適用後になっています。

HDR調のプリセットでは、明るいところは暗めに、暗いところは明るく表現することでハッキリとした雰囲気になるのが特徴です。これは、被写体の個性が出過ぎるためロゴやサムネイルなど、強調したい箇所で利用すると良いでしょう。

まとめ

Adobe Lightroomとプリセットを利用すれば、簡単に好みの雰囲気に写真加工できます。

そして、プリセットを適用後、さらに露出補正なども行えます。そのままでは個性が強いと感じるのであれば、コントラストなどから自然な仕上がりに調整してみましょう。

今回紹介した方法は、現像に慣れていない方でも気軽に実践できるので、ぜひ参考にしてみてください。