まとめ

以上、同一キーワードが複数存在すると運用の負荷が増え、検証改善のPDCAサイクルが遅くなるなどのリスクが発生することについて解説してきました。

広告グループをマッチタイプで分けるということは、ユーザーの検索クエリに対応する広告とキーワードのユニットが複数存在する状態であり、各々のマッチタイプのキーワード(および紐づく広告)のターゲティングする領域が重複している、不自然な状態であると言えます。

また、いったん入札ピラミッドの整合性が崩れると、ユーザーの検索クエリに対して意図しない広告文が表示されてしまうため、ユーザーは求めていない情報を見せられ、広告主にとってもクリックされない質の悪い広告となり、お互いに不幸になる負のスパイラルが起こります。

改善方法としては、同一キーワードでのマッチタイプ重複をなくすか、該当する重複キーワードを同じ広告グループ内に入れると上記リスクを回避できます。

マッチタイプの異なる同一キーワードが同じ広告グループ内にあると、入札価格・広告ランクに関わらず、表示順はマッチタイプが優先され、完全一致>フレーズ一致>絞込部分一致>部分一致の優先順で表示されるので覚えておきましょう。

量(Quantity)→質(Quality)→鮮度(Freshness)

次に、改善の優先度イメージについてお話しします。

量(Quantity)→質(Quality)→鮮度(Freshness)

Quality Score(品質スコア)を改善することを考えるのではなく、入稿したキーワードがユーザーの検索語句に対して反応し、関連性の強い広告が表示され、クリックされる状態をつくること、これが非常に大事です。

正しい改善イメージは以下になります。

IMP Share Lost

まずは広告の表示機会を増やし、そこからクリックを集めて評価される土台を作り、結果として品質スコアが付与される。この量→質→鮮度の流れが、最終的な成果を向上させる健全な改善イメージです。

まとめ

量(Quantity):広告の表示回数(IMP)
↓
質(Quality):広告のクリック率(CTR)
↓
鮮度(Freshness):品質スコア(Quality Score)

オペレーション人員100人体制よりも広告クリエーター100人体制がクライアントに選ばれる時代へ

これまで話したことも踏まえ、ユーザーの検索クエリとぴったり一致したAd-KWユニット(広告文とキーワードの組み合わせ)が問題なく露出する状態を作り、DSA(動的検索広告)などの自動化テクノロジーを組み入れることで、運用業務工数は劇的に低減されます。

そうすると、リスティング広告プレイヤー本来の業務である、クライアントのマーケティング戦略に則した広告運用業務へ業務時間をシフトできます。

私たちは、杓子定規な運用構築だけ行うオペレーション100人体制よりも、クライアント商材とユーザーの検索需要にしっかりと向きあう広告クリエーター100人体制がクライアントに選ばれる時代になりつつあることを確信しています。

ユーザーが目にしているのは「広告」であって「キーワード」でないことを意識し、コンバージョンが見込めるキーワードで適切な広告が表示されることを意識したアカウントは、結果的に成果効率の良いキーワード構成と言えるでしょう。

皆さんもぜひ、自分のサイトにぴったりマッチしたキーワード+広告の構成を磨き上げてくださいね。

Streamline the Complexity! Thank you.