「これからのビジネスは、ネットを活用しなければいけない」
そんな言葉を聞きながらも、いまいち実感が湧いてこない方は多いのではないでしょうか。
普段の業務でネットに触れる機会が増えていなくても、社会全体ではネットの利用は大幅に進んでいます。

今回は、データ通信量から見えてくるネット利用状況の変化をポイントを絞ってわかりやすく解説します。
日本国内2014年5月から2017年5月までで、日本国内におけるデータの通信量は330%も増加しており、ネットの大幅な普及・拡大がうかがえます。
では、なぜここまでデータの通信量は増加したのでしょうか。3つのポイントに絞って解説します。

データ通信量(トラフィック)とは

データ通信量の現象を知る前に、まずはデータ通信の仕組みを理解しておきましょう。
インターネットに接続するためには、「プロバイダー」と呼ばれるインターネット接続事業者と契約し、プロバイダーが用意している回線を利用する必要があります。

用意されていている回線にはデータ容量があり、その容量を超えるデータが送り込まれてしまうと、データの移動速度が遅くなってしまいます。

例えば、ネットで動画やホームページを見ていたら、画面がなかなか表示されなくなってしまったという経験はありませんか?
これはホームページや動画サイトから送られてくるデータの量に対して回線の容量が足りていないために発生するものです。

この時、回線を移動するデータの通信量を*「トラフィック」*と言い、ネットをどれだけ多く利用しているのかの基準となります。

参考:
[用語解説辞典|【公式】NTTPC] (http://www.nttpc.co.jp/yougo/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF.html)

トラフィックの現状

総務省は、複数のプロバイダーと協力して日本国内におけるトラフィックを調査しています。
2004年から比較して、現在ではどの程度トラフィックが増えているのでしょうか。
ブロードバンド契約者の総トラフィックと、契約者1人あたりのトラフィックをそれぞれ見てみましょう。

ブロードバンド契約者の総トラフィック

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引用:我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計結果|総務省

ブロードバンドとは高速通信が可能な回線の種類であり、一般家庭において広く利用されています。上記のグラフからわかる通り、ブロードバンド契約者の総トラフィックのうちダウンロード・アップロードともに2004年から増加しています。
なかでも2012年頃からは急速に増加しており、2016年5月と2017年5月では39.0%もの伸びを見せました。

契約者1人あたりのトラフィック

では、契約者1人あたりのトラフィックはどうでしょうか。
スクリーンショット_2017-08-30_14.11.08.png
引用:我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計結果|総務省

上記のグラフからもわかる通り、契約者1人あたりのトラフィックも増加傾向にあります。
2016年5月から2017年5月までの1年間で、37.0%も増加していることからも、すでにネットを利用している家庭や法人が、よりネットを利用するようになったことがわかるでしょう。

また、日本国内だけでなく、世界規模で見ても、トラフィックは増え続けています。
なかでもスマートフォンやタブレット端末のようなモバイルからのトラフィックは大幅に上昇しており、2015年から2020年の間に8倍にも増加するという予測もたてられています。

参考:
[総務省|我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算] (http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban04_04000213.html)
[Cisco Visual Networking Index:全世界のモバイル データ トラフィックの予測、2015 〜 2020 年アップデート -|Cisco] (https://www.cisco.com/c/ja_jp/solutions/collateral/service-provider/visual-networking-index-vni/white_paper_c11-520862.html)